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12月24日 ラーベの日記

投稿者: kireigotowadame 投稿日時: 2011/11/19 18:38 投稿番号: [1039 / 2250]
十二月二十四日


《 昨夜灯をともした赤いアドヴェントシュテルンを今朝もういちど念入りに箱に詰め、

ジーメンスのカレンダーといっしょに鼓楼病院へもっていった。

女性たちへのクリスマスプレゼントだ。



ちょうどいい機会だからと、ウィルソン先生が患者を見せてくれた。

顔じゅう銃剣の傷だらけの婦人は、流産はしたものの、まあまあ元気だった。

下あごに一発銃撃を受け、全身にやけどを負った男性もいた。

ガソリンをかけられて、火をつけられたのだ。この人はサンパンをいくつか持っている。

まだ二言三言口がきけるが、明日までもつまい。体の三分の二が焼けただれている。



地下の遺体安置室にも入った。昨夜運ばれたばかりの遺体がいくつかあり、

それぞれ、くるんでいた布をとってもらう。

なかには、両眼が燃え尽き、頭部が完全に焼けこげた死体があった。

民間人だ。やはりガソリンをかけられたという。

七歳くらいの男の子のもあった。銃剣の傷が四つ。

ひとつは胃のあたりで、指の長さくらいだった。

痛みを訴える力すらなく、病院に運ばれてから二日後に死んだという。


・・・・


神、ただ神だけが、この恥ずべき輩、人を辱め、殺し、火を放っている

無法集団から我々をお守りくださるだろう、と。

今日、新たな部隊が着任するという知らせが届いた。

これでようやくいくらか混乱がおさまるだろう。

法にそむく行為はすべて、みせしめのために罰せられるにちがいない。



ぜひそうであってほしい!   その時が来ているのだ!   我々はじきに力尽きてしまう!

神よ守りたまえ。私たちがいま味わっている苦しみを、

いつの日かおまえたちが味わうことのないように!

この祈りを胸に、今日の日記を終えよう。ここに残ったことを悔いてはいない。

そのために、多くの人命が救われたのだから。

だが、それでも、この苦しみはとうてい言葉につくせはしない。》



*   「神だけが、この恥ずべき・・・無法集団から我々をお守りくださるだろう」

   とラーベは言っている。

   しかし問題は   「その無法集団が一体誰なのか」   なのだ。

   ラーベは、すべてが日本兵の犯行と信じて疑わないようだ。
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