7>「ロシアの旅」
投稿者: k_g_y_7_234 投稿日時: 2005/10/22 22:41 投稿番号: [62194 / 95793]
彼の手招きで、くすんだ赤煉瓦造りの建物の間の小さな路地を抜けると、日差しの当たるやや広い通りに出ました。私は、いぶかしげでながらでしたが彼の後に付いて行きました。でも、彼の足は早く、もうすでに私の十数メートル先も歩いています。私が遅れていることに気付いたらしく、振り向くと足を止めて、早くと言わんばかりに私の方に手を差し伸べています。今までとはうってかわった笑顔を見せていました。差し出された彼の手に捕まろうかと思いましたが、さすがに出来ないでいると、彼はあきらめたらしく照れ笑いを浮かべると、かわりに、
「もうすぐさ、すぐそこだよ」
前方を指さしました。指さす方向には、建物がそこだけ途切れていて道ばたに十数人ぐらいの若者達が集まっています。今まで人通りといえる人通りは会いませんでしたから、ホッとしたのと同時に「何かしら?」という興味にそそわれました。
真赤なミニスカートの長いブロンドの髪をした女の子が私たちに気付いて、こちらに向かって何か大声で言っています。彼もそれに応えるかのように大声で二言三言いうと、今度は私の手を握って足早にその女の子の方へと急ぎました。温かくがっしりとした手でした。
彼ほどではありませんでしたが背の高い女性でした。長くてスラリした脚。真っ白な肌。彼と同じブルーの瞳。まるで私が子供の頃に遊んだ西洋人形のようでした。
「妹だよ」
彼はそう私に紹介しました。彼女は笑顔でやや上体をかがめながら笑顔で私に手を差し伸べてきました。細くて長い指でした。
「初めまして」
私がそう言うと、
「あら、夕べホテルのバーでお見かけしましたわよ。お父様とご一緒でしたわね」
私よりずっと上手な英語です。
「えっ?」
そういえば、昨夜のバーには赤い超ミニの女性がいたこと、ディスコのような証明に濃いお化粧が映え、あやしく見えたあの女性に違いありません。でも、今はお化粧もほとんどなく、どことなく気品のただよう美しいお姉様に見えます。
「妹は、あのバーで夜働いているのさ。この街の大学に通っている」
私は、あっけにとられたように彼女を見上げていたようです。彼女はそんな私にまた笑顔を見せてから、彼とロシア語で話し始めました。
ここは広場というより、空き地のようでした。バラック造りの急ごしらえの屋台店が並んでおりました。ここからは見えませんでしたが、その奥にも建物がありませんから、かなりお店があるようです。私のすぐ側では、木のミカン箱のような箱に座って無心に古ぼけたアコーディオンを弾いているおばあさんがいました。ロシアの曲でしょうか、ものがなしいメロディに聞こえます。おばあさんの前には形がさまざまなトマトが十個ばかり新聞紙の上に載せてあります。
「自分の庭で採れたトマトをああやって売りに来ているのよ」
不意に彼女(仮にナターシャと呼びます)は、私に説明してくれました。
「お友達を紹介するわね」
ナターシャの周りには、二人の若い男ともう一人若い女性がおりました。
<後日へ続く>
○僧4
「もうすぐさ、すぐそこだよ」
前方を指さしました。指さす方向には、建物がそこだけ途切れていて道ばたに十数人ぐらいの若者達が集まっています。今まで人通りといえる人通りは会いませんでしたから、ホッとしたのと同時に「何かしら?」という興味にそそわれました。
真赤なミニスカートの長いブロンドの髪をした女の子が私たちに気付いて、こちらに向かって何か大声で言っています。彼もそれに応えるかのように大声で二言三言いうと、今度は私の手を握って足早にその女の子の方へと急ぎました。温かくがっしりとした手でした。
彼ほどではありませんでしたが背の高い女性でした。長くてスラリした脚。真っ白な肌。彼と同じブルーの瞳。まるで私が子供の頃に遊んだ西洋人形のようでした。
「妹だよ」
彼はそう私に紹介しました。彼女は笑顔でやや上体をかがめながら笑顔で私に手を差し伸べてきました。細くて長い指でした。
「初めまして」
私がそう言うと、
「あら、夕べホテルのバーでお見かけしましたわよ。お父様とご一緒でしたわね」
私よりずっと上手な英語です。
「えっ?」
そういえば、昨夜のバーには赤い超ミニの女性がいたこと、ディスコのような証明に濃いお化粧が映え、あやしく見えたあの女性に違いありません。でも、今はお化粧もほとんどなく、どことなく気品のただよう美しいお姉様に見えます。
「妹は、あのバーで夜働いているのさ。この街の大学に通っている」
私は、あっけにとられたように彼女を見上げていたようです。彼女はそんな私にまた笑顔を見せてから、彼とロシア語で話し始めました。
ここは広場というより、空き地のようでした。バラック造りの急ごしらえの屋台店が並んでおりました。ここからは見えませんでしたが、その奥にも建物がありませんから、かなりお店があるようです。私のすぐ側では、木のミカン箱のような箱に座って無心に古ぼけたアコーディオンを弾いているおばあさんがいました。ロシアの曲でしょうか、ものがなしいメロディに聞こえます。おばあさんの前には形がさまざまなトマトが十個ばかり新聞紙の上に載せてあります。
「自分の庭で採れたトマトをああやって売りに来ているのよ」
不意に彼女(仮にナターシャと呼びます)は、私に説明してくれました。
「お友達を紹介するわね」
ナターシャの周りには、二人の若い男ともう一人若い女性がおりました。
<後日へ続く>
○僧4
これは メッセージ 60990 (k_g_y_7_234 さん)への返信です.
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