捕鯨とクジラ保護

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アイソトープ 横

投稿者: corax_lupus 投稿日時: 2008/02/13 11:49 投稿番号: [6483 / 63339]
御本人からは解説をいただけないようですので、推測を交えて

>おや、ミトコンドリアDNAは体のどの部分からも取れるとはいえまず個々の鯨から材料を入手する方法です。相手は野生のクジラです。60m近ずくのがやっとです。これは明らかに机上の空念仏です。
>上手い方法があったらどんどん提案するといいでしょうけど。

DNAから「餌を」推定する、というのですから、糞を採取した後、糞中に餌生物に特有な塩基配列があるかどうかを調べて餌を同定しようというアイディアでしょう(何かと勘違いしていないなら)。陸棲の動物で例があったような気がしますので不可能ではないと思いますが、糞の採取が大問題だろうと思います。温暖な内湾でも相当難しいので、荒天の南氷洋ではサンプル数より死人の方が多くなりかねません。
(なお、誰の糞かを調べるためにDNAを用いて分析する、という例の方が多いかもしれません。腸の上皮細胞が含まれますので、見た目区別のつかない糞でもシカかカモシカか、イタチかテンか、という区別がつく場合があります)

なお、単に生組織が欲しいという場合は、バイオプシーダートを打ち込むという手がありそうに思います。

>これ荒天でゆれる船の実験室で大量の検体を対象に出来る操作なんですか。

どうしてもやるのなら、とりあえず冷凍かアルコール液浸で保存するのが手早いでしょう。ディープフリーザーで凍結させれば保存はできると思います。

>アイソトープ分析?どんな同位元素でしょう。やり方の意味がわからない。

δ13Cとδ15Nを使います。13Cは炭素の、15Nは窒素の安定同位体で自然界に微量含まれます。13Cは食物網の起点となる光合成のメカニズムによって含まれる割合が異なります。15Nは生物体に取り込まれた場合、濃縮される傾向がありますので、栄養段階が1つ上がるごとに3ppm(だったか)増えます。よって、13Cの比率と15Nの比率を調べることで、「どのような炭素合成系を起点としたか」「栄養段階の何段目か」を知ることができます。
ただし、細かい餌の種類はわかりません。同じプランクトンを食べている小魚AとBがいて、その小魚を食べる生物Cがいたとします。生物Cの組織を同位体分析で調べても、AとBのどちらを餌としたかは区別できません。どちらを食べても同位体比は同じになるからです。

>これらの人がその方法を知っているのなら文献を紹介していただけませんでしょうか。

Larissa-A. Dehn et al. 2006. Stable isotope and trace element status of subsistence-hunted bowhead and beluga whales in Alaska and gray whales in Chukotka . Marine Pollution Bulletin 52:301-319

など。food habit, isotopeで検索すると出て来ます。登録の必要なジャーナルでも要旨だけなら読めると思います。
上記の論文はざっと見ただけですが、「同位体比からオキアミだけを食べているか魚も食べているかはわかる」「栄養段階が高いところから、いろんな魚を食べるのだろう」「これは胃内容分析による先行研究と矛盾しないから合ってるだろう」といった内容です。
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