精進料理1
投稿者: maeenntotyau 投稿日時: 2009/02/19 07:21 投稿番号: [51490 / 63339]
植物性の材料でつくる料理。精進料理の名称はサンスクリットのビルヤーナviryanaから出ている。このことばは精勤(しょうごん)の意である。精神修養をするときには、肉食などの美食を避けて粗食(植物性食品)に甘んじるのも修行の一つと考え、植物性の食物を精進料理というようになった。しかし、古くは植物性でない食物も、修養の目的に適合すると考えられるものは含まれている。釈迦(しゃか)が成道(じょうどう)のために山中で著しい粗食で過ごしたために、下山したときには極度に疲労し、栄養失調で倒れてしまったが、村娘が供養のためと考えて捧(ささ)げたのは醍醐味(だいごみ)であった。これは乳製品のギーのことといわれ、仏道五味のなかでは味のトップになっている。奈良朝の聖武(しょうむ)天皇は仏教に多大の関心をもち、東大寺の僧侶(そうりょ)の学問精進のために越前(えちぜん)(福井県)の「鮭(さけ)の庄(しょう)」を下賜した。このように目的は精進であるが、用いる食物はかならずしも精進物でないこともある。鎌倉時代には禅道が盛んになり、その簡素な生活のなかで独自の型の精進料理をつくりだしたのである。越前永平寺(えいへいじ)の開祖道元(どうげん)禅師は日本の曹洞(そうとう)宗の創祖でもあるが、その厳しい日常生活のなかの食事は、いわゆる日本の精進料理の原型であるともいえる。さらにこの料理は作り方に一段の進歩を加え、独特の料理として成長した。そして精進料理は、これをつくる専門技術をもつ者を輩出した。仏僧の料理作りの専門家を典坐(てんぞ)というが、なかには著しく技術の優秀な者が少なからずいた。
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