遠洋調査捕鯨は地球にやさしくない_2
投稿者: springsanbo 投稿日時: 2009/02/06 15:39 投稿番号: [50658 / 63339]
2.船舶と二酸化炭素排出量との関係
数字は、朝日新聞の報道にあった燃料費用の増額が実際の数字と大きく違わないことを前提としている。念のため、環境省の集計結果に名前が載っており、排出量が共同船舶と近い船会社の、船舶と二酸化炭素排出量との関係を調べてみよう。
例えば、2006年度の二酸化炭素排出量が57700tとなっている商船三井内航は、1万t級の貨物船2隻とその他小型船合わせて所有船7隻、総トン数は35000tほどである。もう1社、排出量が72800tの栗林商船では、1万t級の貨物船5隻他合わせて7隻で、総t数は73000tほどである。
総t数の少ない商船三井内航のほうが、船のt数当りの二酸化炭素排出量/燃料消費量が多くなっているのは、船舶ではスケールメリットが働き、大型船ほど燃費がよくなることが主な理由と考えられる。
ここで調査捕鯨船団の数字と比べてみることにしよう。公式の捕鯨船団は母船日新丸8044t、目視採集船(クジラを捕獲するいわゆるキャッチャーボート)勇新丸720t、同じく第二勇新丸747t、同じく第三勇新丸742t、目視専門船・第二共新丸372t、同じく海幸丸860tの6隻である。
その他に、燃料補給と鯨肉の仲積を引き受けるオリエンタル・ブルーバード号という小型タンカーがあり、これが8725tとなっている。さらに、環境保護団体の抗議船捕捉の任を担う第68福吉丸や、他にも数隻国民に知らされていない関連船舶が存在するという。それらの“幽霊船”とて、もちろん燃料を消費して温室効果ガスを吐き出すことに変わりはない。t数のわかっている船舶だけでも、合計すれば2万tを越える。
例に挙げた2社の二酸化炭素排出量が、船の合計t数と同じくらいか1.6倍程度なのに比べると、調査捕鯨船団は総t数の2倍〜2.5倍とやや多いことがわかる。
理由はいくつか考えられる。母船と仲積船以外の各捕鯨船は千tに見たず、大型船に比べ燃費が悪くなる。近海を徐行するだけの内航貨物船と違い、捕鯨船団は冬に1万km離れた地球の裏側へ遠征する。途中には、「吠える40度、叫ぶ50度、怒涛の60度」などと呼ばれる、世界有数の荒海、南極海を取り巻く周回流が横たわっており、エンジンをフル回転させて荒れ狂う海を突破することになる。しかも往復で。
目視調査の総航行距離は1漁期当り延べ2万kmから3万5千kmにも及ぶ。捕獲時の高速追走や複数の鯨体を曳航するときにも燃料消費は増える。加えて、捕鯨母船には莫大な電力を消費する巨大な冷凍設備がある。船舶上では主機関と同様、重油を燃やす自家発電機により電力が供給される。通常の船舶では航行用のエネルギーの約1割程度だが、捕鯨母船ではこの冷凍設備のためにその比率がずっと高いことが予想される。個別に鯨肉を搬送する母船以外の仲積船や各捕鯨船も冷凍・冷蔵設備を持っている。
この他、細かく見れば、解体時のクレーンやスリップウェーの稼働、洗浄用のポンプ駆動など、他の輸送用船舶にはないオプションの動力設備が日新丸には備わっており、その分燃料消費が増大することになる。これでは、内航船の貨物輸送より燃料の消費量が多いのも当然であろう。
以上のことから、CO2排出量・3.9万tから4.9万tという推定は、調査捕鯨船団による排出量として妥当な線といえよう。もし仮に、実際の燃料消費量及び温室効果ガス排出量が、記者の算出したものより大幅に小さいとしたら、なぜ朝日新聞の取材に対して「燃料費が4億円も増える」という事実に反するコメントをしたのかという疑問が生じてくる。
朝日新聞の記事には、、「農林水産省所管の海外漁業協力財団からの無利子融資の増額を期待している」という記述もある。もしかして、多くの漁協が一斉休漁を余儀なくされるなど世間が石油高騰で騒いでいることに便乗し、融資増額を狙って偽りの情報を流したのだろうか。同じ問いを再びすれば「あれは間違いで3億円だった」「2億円だった」という返事が返ってくるかもしれないが、そうすれば共同船舶は“コメントを二転三転させるのが得意な会社”として社会に認知されることになろう。
数字は、朝日新聞の報道にあった燃料費用の増額が実際の数字と大きく違わないことを前提としている。念のため、環境省の集計結果に名前が載っており、排出量が共同船舶と近い船会社の、船舶と二酸化炭素排出量との関係を調べてみよう。
例えば、2006年度の二酸化炭素排出量が57700tとなっている商船三井内航は、1万t級の貨物船2隻とその他小型船合わせて所有船7隻、総トン数は35000tほどである。もう1社、排出量が72800tの栗林商船では、1万t級の貨物船5隻他合わせて7隻で、総t数は73000tほどである。
総t数の少ない商船三井内航のほうが、船のt数当りの二酸化炭素排出量/燃料消費量が多くなっているのは、船舶ではスケールメリットが働き、大型船ほど燃費がよくなることが主な理由と考えられる。
ここで調査捕鯨船団の数字と比べてみることにしよう。公式の捕鯨船団は母船日新丸8044t、目視採集船(クジラを捕獲するいわゆるキャッチャーボート)勇新丸720t、同じく第二勇新丸747t、同じく第三勇新丸742t、目視専門船・第二共新丸372t、同じく海幸丸860tの6隻である。
その他に、燃料補給と鯨肉の仲積を引き受けるオリエンタル・ブルーバード号という小型タンカーがあり、これが8725tとなっている。さらに、環境保護団体の抗議船捕捉の任を担う第68福吉丸や、他にも数隻国民に知らされていない関連船舶が存在するという。それらの“幽霊船”とて、もちろん燃料を消費して温室効果ガスを吐き出すことに変わりはない。t数のわかっている船舶だけでも、合計すれば2万tを越える。
例に挙げた2社の二酸化炭素排出量が、船の合計t数と同じくらいか1.6倍程度なのに比べると、調査捕鯨船団は総t数の2倍〜2.5倍とやや多いことがわかる。
理由はいくつか考えられる。母船と仲積船以外の各捕鯨船は千tに見たず、大型船に比べ燃費が悪くなる。近海を徐行するだけの内航貨物船と違い、捕鯨船団は冬に1万km離れた地球の裏側へ遠征する。途中には、「吠える40度、叫ぶ50度、怒涛の60度」などと呼ばれる、世界有数の荒海、南極海を取り巻く周回流が横たわっており、エンジンをフル回転させて荒れ狂う海を突破することになる。しかも往復で。
目視調査の総航行距離は1漁期当り延べ2万kmから3万5千kmにも及ぶ。捕獲時の高速追走や複数の鯨体を曳航するときにも燃料消費は増える。加えて、捕鯨母船には莫大な電力を消費する巨大な冷凍設備がある。船舶上では主機関と同様、重油を燃やす自家発電機により電力が供給される。通常の船舶では航行用のエネルギーの約1割程度だが、捕鯨母船ではこの冷凍設備のためにその比率がずっと高いことが予想される。個別に鯨肉を搬送する母船以外の仲積船や各捕鯨船も冷凍・冷蔵設備を持っている。
この他、細かく見れば、解体時のクレーンやスリップウェーの稼働、洗浄用のポンプ駆動など、他の輸送用船舶にはないオプションの動力設備が日新丸には備わっており、その分燃料消費が増大することになる。これでは、内航船の貨物輸送より燃料の消費量が多いのも当然であろう。
以上のことから、CO2排出量・3.9万tから4.9万tという推定は、調査捕鯨船団による排出量として妥当な線といえよう。もし仮に、実際の燃料消費量及び温室効果ガス排出量が、記者の算出したものより大幅に小さいとしたら、なぜ朝日新聞の取材に対して「燃料費が4億円も増える」という事実に反するコメントをしたのかという疑問が生じてくる。
朝日新聞の記事には、、「農林水産省所管の海外漁業協力財団からの無利子融資の増額を期待している」という記述もある。もしかして、多くの漁協が一斉休漁を余儀なくされるなど世間が石油高騰で騒いでいることに便乗し、融資増額を狙って偽りの情報を流したのだろうか。同じ問いを再びすれば「あれは間違いで3億円だった」「2億円だった」という返事が返ってくるかもしれないが、そうすれば共同船舶は“コメントを二転三転させるのが得意な会社”として社会に認知されることになろう。
これは メッセージ 50657 (springsanbo さん)への返信です.
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