科学界からはつまはじきの鯨研_2
投稿者: springsanbo 投稿日時: 2008/07/16 09:42 投稿番号: [36124 / 63339]
IWCで商業捕鯨のモラトリアムが決議・施行され、日本政府はどうにかして鯨肉市場を存続させようと、国際捕鯨条約の抜け穴を活用して調査の名を借り数百頭レベルの捕獲を続けるという"裏技"を編み出しました。こうして致死的研究としかつめらしく銘打ったものの、規模が縮小しただけで実態は何も変わらない擬似商業捕鯨が20年間にわたって続けられてきたのです。そして、成り立ちを考えれば当然の帰結でしたが、科学的アプローチの一つとして捉えたとき、年を重ね、規模を拡大する毎に、調査捕鯨の信用性、確実性、有用性はいずれも著しく低下していったのです。
仮にも科学研究を旗印に掲げる機関である鯨研としては、科学としてのステータスがこれ以上下がることは避けたいところでしょう。さりとて、調査活動のメインが"捕鯨"であり続ける限り、世界の生物学界が受け入れてくれる余地はなさそうです。ならばいっそのこと、生物学の一部門としての認知はこの際あきらめ、「水産資源学としての鯨類学」を売り込むことで権威性を高め、復権を果たせないか……。鯨研が別名を用い、クジラと切り離されたところで"資源学の殿堂"をこしらえた裏には、そんな思惑も読み取れます。いくら看板をかけ替えたって、サイトも番地も同一で、水産庁が音頭をとって同じメンバーが運営してるんじゃ、つるんでいることは誰が見たってバレバレですが・・。
実際には、一般市民やマスコミの間では、「クジラの科学といえば生物学」というイメージがあります。一方で、資源学については名前すら耳にしたことがない方も多いでしょう。調査捕鯨も「当然"生物学の調査"をやっているのに違いない」と思っているわけです。しかし、IWCにも科学雑誌の編集委員にも「たいした内容じゃない」と調査捕鯨の科学的意義を否定される中、生物学としては海外でまともな扱いを受けていないことが、いずれ国内でも知れ渡ってしまうのは時間の問題です。その前に、資源学を生物学とは異なる歴とした科学の1ジャンルとして確立させ、捕鯨を支える納税者にも認めさせないと……。現段階では関係者の交流や情報交換にとどまっていますが、センターや談話会の活動にはそうした動機も含まれているでしょう。
確かに、もともと鯨研所属の科学者が中心となった日本の鯨類学は、動物学や植物学、もしくは生態学や行動学、進化系統学などのいわゆる生物学とは、近いようでいてまったく間口を異にする学問です。その研究の目的・目標は、クジラの適切で持続的な管理に必要な知識や法則を明らかにし、捕鯨会社に提供することです。性格としては、まさに農学や水産学の1分野に他なりません。
しかしそれでもなお、鯨類資源学と商用魚を中心にした漁業資源学とは、同じ水産資源学として簡単に一括りにしてしまえるものではありません。両者の間で応用が利くと本気で考えている研究者だって、実際にはいないでしょう。日本の鯨類学者の中には、「ミンククジラは海のゴキブリ」などという非科学的な言葉を平気で使う方もおられますが、クジラがゴキブリならほとんどの魚が"海の大腸菌"のレベルになってしまいます。。繁殖は最短でも年に1頭、性成熟までこれも最低10年近くかかる海棲哺乳類のクジラと、年数百から数百万という卵を産み、長くても数年で成熟する魚とでは決定的な差があります。オキアミを食べるタイプのクジラは二次捕食者どまりではありますが、繁殖・捕食・社会形態から考えてもK種タイプの明らかな高次捕食者です。汚染物質の蓄積濃度の高さもその証拠といえます。生態系における位置付けも、個体数の変動パターンも、魚とはまったく異なります。両者を「同じ俎板の上でさばこう」というのが土台無理な相談なのです。そうでなかったら、南氷洋捕鯨史はここまで悲惨な道をたどりはしなかったでしょう。
仮にも科学研究を旗印に掲げる機関である鯨研としては、科学としてのステータスがこれ以上下がることは避けたいところでしょう。さりとて、調査活動のメインが"捕鯨"であり続ける限り、世界の生物学界が受け入れてくれる余地はなさそうです。ならばいっそのこと、生物学の一部門としての認知はこの際あきらめ、「水産資源学としての鯨類学」を売り込むことで権威性を高め、復権を果たせないか……。鯨研が別名を用い、クジラと切り離されたところで"資源学の殿堂"をこしらえた裏には、そんな思惑も読み取れます。いくら看板をかけ替えたって、サイトも番地も同一で、水産庁が音頭をとって同じメンバーが運営してるんじゃ、つるんでいることは誰が見たってバレバレですが・・。
実際には、一般市民やマスコミの間では、「クジラの科学といえば生物学」というイメージがあります。一方で、資源学については名前すら耳にしたことがない方も多いでしょう。調査捕鯨も「当然"生物学の調査"をやっているのに違いない」と思っているわけです。しかし、IWCにも科学雑誌の編集委員にも「たいした内容じゃない」と調査捕鯨の科学的意義を否定される中、生物学としては海外でまともな扱いを受けていないことが、いずれ国内でも知れ渡ってしまうのは時間の問題です。その前に、資源学を生物学とは異なる歴とした科学の1ジャンルとして確立させ、捕鯨を支える納税者にも認めさせないと……。現段階では関係者の交流や情報交換にとどまっていますが、センターや談話会の活動にはそうした動機も含まれているでしょう。
確かに、もともと鯨研所属の科学者が中心となった日本の鯨類学は、動物学や植物学、もしくは生態学や行動学、進化系統学などのいわゆる生物学とは、近いようでいてまったく間口を異にする学問です。その研究の目的・目標は、クジラの適切で持続的な管理に必要な知識や法則を明らかにし、捕鯨会社に提供することです。性格としては、まさに農学や水産学の1分野に他なりません。
しかしそれでもなお、鯨類資源学と商用魚を中心にした漁業資源学とは、同じ水産資源学として簡単に一括りにしてしまえるものではありません。両者の間で応用が利くと本気で考えている研究者だって、実際にはいないでしょう。日本の鯨類学者の中には、「ミンククジラは海のゴキブリ」などという非科学的な言葉を平気で使う方もおられますが、クジラがゴキブリならほとんどの魚が"海の大腸菌"のレベルになってしまいます。。繁殖は最短でも年に1頭、性成熟までこれも最低10年近くかかる海棲哺乳類のクジラと、年数百から数百万という卵を産み、長くても数年で成熟する魚とでは決定的な差があります。オキアミを食べるタイプのクジラは二次捕食者どまりではありますが、繁殖・捕食・社会形態から考えてもK種タイプの明らかな高次捕食者です。汚染物質の蓄積濃度の高さもその証拠といえます。生態系における位置付けも、個体数の変動パターンも、魚とはまったく異なります。両者を「同じ俎板の上でさばこう」というのが土台無理な相談なのです。そうでなかったら、南氷洋捕鯨史はここまで悲惨な道をたどりはしなかったでしょう。
これは メッセージ 36123 (springsanbo さん)への返信です.
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