捕鯨とクジラ保護

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RMPと調査捕鯨禁止 関係あるの?

投稿者: oosanbasaka 投稿日時: 2008/06/08 22:57 投稿番号: [30963 / 63339]
さて、ミンククジラの資源の頑健さが既に包括的資源評価によって確認され、捕獲枠算定方式も完成されたとあっては、商業捕鯨が再開されかねないので、反捕鯨国側は1992年にRMS(Revised Management Scheme − 改訂管理制度)という監視・取締制度が完成するまで商業捕鯨を再開しない事を提案し、多数決で採択された。国際監視員制度などはすでに70年代から適用されており、その他の操業管理上の細目などは通常の漁業交渉などでは数時間の討議で決まる類のもので、本来数年を要する代物ではないのだが、「鯨のような大きくて美しい動物を食べる必要はない」(1991年、オーストラリア政府代表のピーター・ブリッジウォーター(Peter Bridgewater))とか「捕鯨を禁止させる科学的な理由はもうないから倫理的な理由で反対していく」(1991年、アメリカ政府代表のジョン・クナウス(John Knauss))という、条約目的とは異なった文化帝国主義的な動機で政策を決めている国が多数いるのがIWCの現状であるから、反捕鯨側はRMSの審議を遅らせる戦略によって商業捕鯨の再開を阻もうとしている。さらに南氷洋を鯨のサンクチュアリー(聖域)にする事によって捕鯨再開を阻む事を企て、サンクチュアリーの設定には科学的認定に基づく、というIWCの条約第5条第2項を無視して科学委員会の勧告もないまま強引に多数決でもって1994年に成立させている。

なお、RMPの明細はNMPに比べて複雑なので、詳細は専門家による解説などにまかせるが(例えば、自身も新しい方式を提唱した田中昌一博士による解説 − 1 、 2 )、簡単に言えば捕獲データに加えて5年に一度義務付けられる資源推定調査の結果をフィードバックさせて、徐々に理想的な捕獲枠に近づけていこうとするもの、ということになるだろうか。また、系統群についての知識の誤りなどが悪影響を与えないように、様々な安全措置が施されている。実際、RMPが与える捕獲限度が非常に控え目であるため、同種の手法が他の漁業にも適用されるとほとんどの漁業が商業的に成り立たなくなるという事が、1995年4月にIWCの事務局長を呼んで行われたEUの特別公聴会における質疑で話題になっている。

無論「100%安全」であるなどと保証はできないが、そのような事を求めるのは例えて言えば「交通事故がこの世からなくなるまで子供が外出するのを禁止しましょう」というのと同レベルの発想である。「100%安全とは保証できない」のは反捕鯨国でも行われている他の漁業や狩猟における管理手法、果ては他の分野の様々な事柄でも同じであり、捕鯨に関してだけ特別に厳しい基準を要求するのは、鯨可愛さに目がくらんで上での世界中の誰にも殺させたくないという愛好家心理の隠れ蓑としてか、あるいは今世紀中頃までの捕鯨の知識から受けた心理的トラウマ(例えていえば、一度水に溺れた人間が水泳を拒否し続けるような)や、捕鯨に関して嘘と誇張を交えたプロパガンダ情報だけに接してきて自分で各種文献を当たった事がない事からくる思い込み、あるいは捕鯨だけにスポットを当てて他の人間の活動と客観的に比較した事がないというバランスに欠いた思考回路、といったものからであろう。

なお、今現在のRMPの対象はヒゲ鯨類であり、雄が複数の雌とハーレムを形成するなど特異な集団構成を持つマッコウクジラをはじめ歯鯨類は対象外である。
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