クルド:自治・連邦制・独立 ①
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2006/04/10 03:17 投稿番号: [90252 / 118550]
自らの国を持たない世界最大の民族クルド。
イラクのクルド人もまた長い悲惨な歴史を背負っている。
イラクのクルド人が自治権を享受していること自体は、
殆どのイラク人が肯定的に受け止めているのではないか。
クルド人からいえば、イラク戦争に米軍と共に参戦し、共にフセインを倒した。
フセインから自らの自己解放を勝ち取ったということだと思う。
クルド地区はクルドの民兵組織ペシュメルガが自ら治安維持を行っている。
その為、他地域と比して、テロ事件は少ない。
クルド二大政党は一応世俗派とされている。
2005年1月の選挙には、二大政党以外にもクルド・イスラム党も
統一クルド同盟として参加した。
しかし2005年12月の選挙では、クルド・イスラム党はクルド統一同盟を離脱し、
独自に選挙戦を戦い、一定の議席を獲得した。
クルドには、合法政党であるクルド・イスラム党以外にも、
クルド人のイスラム原理主義組織や、
クルド人の原理主義過激派組織も存在する。
かつてクルド地区で車爆弾テロを行っていたアンサール・イスラムは、
米軍による空爆とクルドによる軍事侵攻により、壊滅的被害を被り、
現在では、スンニ派地域でアンサール・アル・スンナを派生させている
クルド地区では、経済再建が進行している。
高級マンションの建設も進んでいる。
国際空港も開港し、繁栄を享受しつつある。
しかし、それは同時に貧富の差が拡大しているということでもある。
また、クルド二大政党関係者でなければ、良い就職口がないとか、
そういう縁故主義、地縁、血縁主義が蔓延しており、
『負け組』の若者層を中心に不満層も形成されている。
早くも政治離れ現象も起こっている。
また、政治的路線を巡っては、老荘年世代は、かつて多くを望みすぎて、
全てを一挙に何度も失ってきた苦い経験に踏まえ、独立には極めて慎重である。
自治権拡大、地歩固めという着実な前進を積み重ねている。
既に獲得された自治権の下で育った若い世代は、独立を目指す者も多い。
イラクのクルド人一つみても、極めて複雑な様相を呈している。
様々な階層、階級、世代、イデオロギー、組織等々の
同盟、対立、確執が存在する。
クルド人にとって、最終目標は、もちろん独立なのだが、
イラクのクルド総体としては、少なくとも当面、
独立は掲げないと私は思っている。
<クルドとスンニ派アラブとの対立点>
アラブ人スンニ派は、クルドの自治権に対して、反対しているのではない。
・キルクークの実効支配権を巡る確執
・石油利益の配分を巡って
これが対立点だ。
石油利権の配分を巡る対立とは、
地方自治政府と中央政府との配分比率の問題であり、
言い換えると、それが連邦制と中央集権制の対立である。
アラブ・スンニ派からみると、
・クルドの自治権享受は問題ない
・クルドが当面独立を掲げるとは思えない
つまり、問題は、石油利権の配分だけだと思う。
それは、言葉を変えると、
<緩やかな連邦制>か、
<独立性の強い連邦制>か、
そういう問題なのだと思う。
石油資源に乏しいアラブ・スンニ派にとっては、
石油収益の配分問題は、死活的な戦略的問題であり、
クルドにとっても将来的な独立を支える財政的基盤という死活的な戦略問題で
あるという意味においては、深刻な対立点だと思う。
しかし、そういう両者が、現在、ジャファリ首相続投に反対して共闘している。
アラブ・スンニ派が反対しているのは、ジャファリ首相というより、
内務省人事だと思う。内務省を掌握するSCIRIによるスンニ派への襲撃、
これこそが、スンニ派の情勢認識だからだ。
(それが事実かどうかはともかく、スンニ派はそう認識している)
しかし、クルドがジャファリ首相続投に反対しているのは、
ジャファリ首相がトルコを訪問して、キルクーク問題を牽制して以降だ。
イラクのクルド人もまた長い悲惨な歴史を背負っている。
イラクのクルド人が自治権を享受していること自体は、
殆どのイラク人が肯定的に受け止めているのではないか。
クルド人からいえば、イラク戦争に米軍と共に参戦し、共にフセインを倒した。
フセインから自らの自己解放を勝ち取ったということだと思う。
クルド地区はクルドの民兵組織ペシュメルガが自ら治安維持を行っている。
その為、他地域と比して、テロ事件は少ない。
クルド二大政党は一応世俗派とされている。
2005年1月の選挙には、二大政党以外にもクルド・イスラム党も
統一クルド同盟として参加した。
しかし2005年12月の選挙では、クルド・イスラム党はクルド統一同盟を離脱し、
独自に選挙戦を戦い、一定の議席を獲得した。
クルドには、合法政党であるクルド・イスラム党以外にも、
クルド人のイスラム原理主義組織や、
クルド人の原理主義過激派組織も存在する。
かつてクルド地区で車爆弾テロを行っていたアンサール・イスラムは、
米軍による空爆とクルドによる軍事侵攻により、壊滅的被害を被り、
現在では、スンニ派地域でアンサール・アル・スンナを派生させている
クルド地区では、経済再建が進行している。
高級マンションの建設も進んでいる。
国際空港も開港し、繁栄を享受しつつある。
しかし、それは同時に貧富の差が拡大しているということでもある。
また、クルド二大政党関係者でなければ、良い就職口がないとか、
そういう縁故主義、地縁、血縁主義が蔓延しており、
『負け組』の若者層を中心に不満層も形成されている。
早くも政治離れ現象も起こっている。
また、政治的路線を巡っては、老荘年世代は、かつて多くを望みすぎて、
全てを一挙に何度も失ってきた苦い経験に踏まえ、独立には極めて慎重である。
自治権拡大、地歩固めという着実な前進を積み重ねている。
既に獲得された自治権の下で育った若い世代は、独立を目指す者も多い。
イラクのクルド人一つみても、極めて複雑な様相を呈している。
様々な階層、階級、世代、イデオロギー、組織等々の
同盟、対立、確執が存在する。
クルド人にとって、最終目標は、もちろん独立なのだが、
イラクのクルド総体としては、少なくとも当面、
独立は掲げないと私は思っている。
<クルドとスンニ派アラブとの対立点>
アラブ人スンニ派は、クルドの自治権に対して、反対しているのではない。
・キルクークの実効支配権を巡る確執
・石油利益の配分を巡って
これが対立点だ。
石油利権の配分を巡る対立とは、
地方自治政府と中央政府との配分比率の問題であり、
言い換えると、それが連邦制と中央集権制の対立である。
アラブ・スンニ派からみると、
・クルドの自治権享受は問題ない
・クルドが当面独立を掲げるとは思えない
つまり、問題は、石油利権の配分だけだと思う。
それは、言葉を変えると、
<緩やかな連邦制>か、
<独立性の強い連邦制>か、
そういう問題なのだと思う。
石油資源に乏しいアラブ・スンニ派にとっては、
石油収益の配分問題は、死活的な戦略的問題であり、
クルドにとっても将来的な独立を支える財政的基盤という死活的な戦略問題で
あるという意味においては、深刻な対立点だと思う。
しかし、そういう両者が、現在、ジャファリ首相続投に反対して共闘している。
アラブ・スンニ派が反対しているのは、ジャファリ首相というより、
内務省人事だと思う。内務省を掌握するSCIRIによるスンニ派への襲撃、
これこそが、スンニ派の情勢認識だからだ。
(それが事実かどうかはともかく、スンニ派はそう認識している)
しかし、クルドがジャファリ首相続投に反対しているのは、
ジャファリ首相がトルコを訪問して、キルクーク問題を牽制して以降だ。
これは メッセージ 89473 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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