Re: イラク、スンニ派の人たち?
投稿者: bonno_216 投稿日時: 2006/02/13 15:37 投稿番号: [87811 / 118550]
>現在のイラクでイラク人を殺しているのは、
>米軍による『掃討作戦』による『付随的被害』や、
>検問所における『誤射』
>
>そして、その数倍の数の被害を出しているのは無差別テロです。
無差別テロによる被害と、連合軍による一般市民の被害を比較すれば、後者が圧倒的に多数です。IBCの統計によると、「保健省定義『テロリストの攻撃』」で殺された人は318人、多国籍軍単独の攻撃で殺された人は9270人(2005年7月現在)となっています。
もちろんIBCの統計は、メディア報道を根拠にしていますので、数字をそのまま盲信することはできませんが、主たる報道が米軍の庇護と管制を受けている以上、実数は前者が仮想最大値で後者が仮想最小値だと見て、大きな間違いはないと思います。つまり、仮想最大値と仮想最小値でも後者が30倍近く上回っているのですから、前者が後者の「数倍の数」という認識は、まったくの逆だということです。
テロリストの攻撃による犠牲者が2年強で300人少々だとして、それらのすべてが「アルカイダ系」によるものだと仮定した場合、「アルカイダ系」の戦闘能力は、ほとんど「無」に近いと言ってもよいでしょう。同期間で「(戦争に無関係な)一般犯罪」による犠牲者が8000人以上居ることを考えれば、テロリストを取り締まるより、一般犯罪者を取り締まった方が、犠牲を抑えられるという計算になってしまいます。
と言っても、これは「テロリストと対決するな」という意味じゃありません。私が言いたいのは「テロリストの脅威を過大評価するな」ということです。世界中のどこに「軍隊でなければ制圧できないほどの、強大なテロ組織」が存在するというのでしょう? イスラム過激派の各派は、ヨルダンやエジプトで警察力によって追放、解体させられ、現存する組織は、いわば「残党」です。戦闘員、装備、資金、情報力…どれをとっても、いたって貧弱なものであり、世界中で最も弱小な国家の政府でも充分に対処が可能な戦闘能力しか持っていません。
アルカイダが「正体不明」なのは、それが実態を把握しきれないほど強大な組織だからではなく、ほとんど実態のない「幻の脅威」だからです。これは、イラクの「大量破壊兵器」と全く同質のものだと言えるでしょう。イラクが米国等大国の監視と、高度な防衛システムを破って、米英などの先進諸国に軍事攻撃を仕掛けることなど、ほとんど不可能であるのと同じく、アルカイダなんていう陳腐なテロ組織が、対テロ厳戒態勢を布いた米国で、(米政権上層部の関与なく)大規模テロを仕掛けることも、まず不可能なのです。
これが、911事件までの「テロリズム」に対する常識的な考え方でした。つまり、いかなるテロリストも、高度な防衛、警戒システムを破って米国を大規模テロで攻撃することはできない…ということです。911以後、この認識は「楽観的に過ぎる」と言うことが通説になりましたが、はたしてそれは正解でしょうか? 私は、911以前の常識が正解で、以後の通説は現実に即していないと見ています。
少し話しが脱線しましたが、戻りましょう。妹の山さんはイラク問題を「テロリスト」問題として捉えられていますが、イラクに於ける最大の問題は「テロリスト」ではなく「侵略と占領」だと言うことを忘れられているように思えます。イラクにテロリスト問題が存在しないと言うのではなく、それが問題の本質ではないと言うことです。
あなたもおっしゃっているように、米軍がスンナ派地域から撤退すれば、武装勢力は戦う目的をなくし、戦闘が沈静化すると同時に、テロも徐々に静まるでしょう。しかし、スンナ派武装勢力がテロリスト退治に成功しても、占領軍との戦闘は治まらず、人々の生活は阻害されたままです。スンナ派地域からテロリストが居なくなれば、米軍もその地域を攻撃しない…と考えるのは、あまりにもナイーブでしょう。
>米軍による『掃討作戦』による『付随的被害』や、
>検問所における『誤射』
>
>そして、その数倍の数の被害を出しているのは無差別テロです。
無差別テロによる被害と、連合軍による一般市民の被害を比較すれば、後者が圧倒的に多数です。IBCの統計によると、「保健省定義『テロリストの攻撃』」で殺された人は318人、多国籍軍単独の攻撃で殺された人は9270人(2005年7月現在)となっています。
もちろんIBCの統計は、メディア報道を根拠にしていますので、数字をそのまま盲信することはできませんが、主たる報道が米軍の庇護と管制を受けている以上、実数は前者が仮想最大値で後者が仮想最小値だと見て、大きな間違いはないと思います。つまり、仮想最大値と仮想最小値でも後者が30倍近く上回っているのですから、前者が後者の「数倍の数」という認識は、まったくの逆だということです。
テロリストの攻撃による犠牲者が2年強で300人少々だとして、それらのすべてが「アルカイダ系」によるものだと仮定した場合、「アルカイダ系」の戦闘能力は、ほとんど「無」に近いと言ってもよいでしょう。同期間で「(戦争に無関係な)一般犯罪」による犠牲者が8000人以上居ることを考えれば、テロリストを取り締まるより、一般犯罪者を取り締まった方が、犠牲を抑えられるという計算になってしまいます。
と言っても、これは「テロリストと対決するな」という意味じゃありません。私が言いたいのは「テロリストの脅威を過大評価するな」ということです。世界中のどこに「軍隊でなければ制圧できないほどの、強大なテロ組織」が存在するというのでしょう? イスラム過激派の各派は、ヨルダンやエジプトで警察力によって追放、解体させられ、現存する組織は、いわば「残党」です。戦闘員、装備、資金、情報力…どれをとっても、いたって貧弱なものであり、世界中で最も弱小な国家の政府でも充分に対処が可能な戦闘能力しか持っていません。
アルカイダが「正体不明」なのは、それが実態を把握しきれないほど強大な組織だからではなく、ほとんど実態のない「幻の脅威」だからです。これは、イラクの「大量破壊兵器」と全く同質のものだと言えるでしょう。イラクが米国等大国の監視と、高度な防衛システムを破って、米英などの先進諸国に軍事攻撃を仕掛けることなど、ほとんど不可能であるのと同じく、アルカイダなんていう陳腐なテロ組織が、対テロ厳戒態勢を布いた米国で、(米政権上層部の関与なく)大規模テロを仕掛けることも、まず不可能なのです。
これが、911事件までの「テロリズム」に対する常識的な考え方でした。つまり、いかなるテロリストも、高度な防衛、警戒システムを破って米国を大規模テロで攻撃することはできない…ということです。911以後、この認識は「楽観的に過ぎる」と言うことが通説になりましたが、はたしてそれは正解でしょうか? 私は、911以前の常識が正解で、以後の通説は現実に即していないと見ています。
少し話しが脱線しましたが、戻りましょう。妹の山さんはイラク問題を「テロリスト」問題として捉えられていますが、イラクに於ける最大の問題は「テロリスト」ではなく「侵略と占領」だと言うことを忘れられているように思えます。イラクにテロリスト問題が存在しないと言うのではなく、それが問題の本質ではないと言うことです。
あなたもおっしゃっているように、米軍がスンナ派地域から撤退すれば、武装勢力は戦う目的をなくし、戦闘が沈静化すると同時に、テロも徐々に静まるでしょう。しかし、スンナ派武装勢力がテロリスト退治に成功しても、占領軍との戦闘は治まらず、人々の生活は阻害されたままです。スンナ派地域からテロリストが居なくなれば、米軍もその地域を攻撃しない…と考えるのは、あまりにもナイーブでしょう。
これは メッセージ 87796 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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