ある友人との会話(2)
投稿者: need2003jp 投稿日時: 2006/02/07 14:45 投稿番号: [87657 / 118550]
私:「アメリカが、崩壊するとは、穏やかな話ではないな」
友:「仕方ないじゃん。デフォルトになることは自明なんだ。あそこは、資本に意識を収奪された奴らの集まりだ。グローバル化の先駆けをいくというのは、そういうことなんだ」
私:「しかし、アメリカが、崩壊することは、世界も混沌とした危機になる」
友:「だからだ。いいかい、資本という奴は、俺たちの想像を越えて、自己増殖するんだ。資本は、ファシズムや社会主義といった原理主義にはなじまず、民主的で合理的な市場を好む。アメリカが進めてきたグローバル化というのは、資本の原則に則っただけの話だ」
私:「それは、分かる。新聞記事で、いろいろ読んだからな」
友:「資本というのは、万物の商品化、そして旧来の価値観の破壊などをもたらす反面、環境なども破壊する。資本というのは、反人間的な結果をもたらすんだ」
私:「商品化が進んだ社会は、悲惨なものだ。物事を変えようとする意思が、停滞する社会だ。ハイデッカーは、第二次大戦後、“神性の輝きが、世界から消えた。世界にとって、基礎付けるものとしての根底が見えなくなった”と言い募った。約60年後、社会主義の崩壊とともに、理想や夢は消失していき、人間としての価値観がなくなった。高い精神的目標の無い社会―清貧や精励も美徳でなくなり、何かをしようとすると、嘲笑される」
友:「これほど、資本万能の時代もない。今や、インターネットで、いろいろな物が検索できる。国境を越えて、コミュニケーションが取れるんだ。100年前なら、こんなことが予測できただろうか?だが、人倫の基本がゆがんでいる。2003年のイラク戦争の開始時、日本では株の番組が高視聴率を記録し、バクダッド猛爆中に開催された、格闘技の番組の視聴率が30%を超えた。今や、大学生や高校生の投資家たちもいる。インターネットで、株価の動向を長けていても、その彼方にある痛みを想像できる力はあるのか?」
私:「無理だ。資本万能の時代は、同時に人間にとって、内面貧弱を意味している。悲しいかな、他者の悲しみや苦悩を、感じ取れなくなっている。昔は、日進月歩といわれた進歩も、秒進分歩の時代だ。みんな、それについていくのが、手一杯で、他者に目を向ける暇は無い」
友:「いいか、今の日本も、大切な岐路を迎えている。憲法9条の改正だ。昨年末、自民党の草案がメディアに発表されたが、総理直轄の自衛軍にしたら、とんでもないことになる」
私:「確かに・・・それは当たっている。日本が、ここまでの復興を遂げたかというと、自衛隊を海外に派遣しなかったからだ。カンボジアなどの特例は除くが、ベトナムは派遣しなかった。それは、自衛隊は、軍隊ではないという曖昧なものがあった。この曖昧さこそ、戦前世代の人たちの知恵だ。敗戦ということで、戦争というものの怖さを、骨の髄まで叩き込まれた戦前世代が、敗戦国の日本が生き抜くための知恵だった」
友:「だが、自衛隊も、イラクに派遣され、北朝鮮の核問題や、靖国をめぐる中国・韓国との軋轢が、国民の世論を改憲に向かわせている。大変な事態だ。軍として認めてしまえば、自衛隊戦地に派遣を強いられる。それで、日本の発言力が高まるという」
私:「ヤバイな。それで、日本が、普通の国になるなんて・・・元々、ディベートの下手な民族が、そんなことで発言力が強くなるなんて、無理な話だ。それに、靖国の問題を、国際社会のテーブルに持っていかれたら、日本は明らかに不利だ。欧米の連中は、ナチスを裁いた、ニュルンベルク裁判の先に、東京裁判があるという認識だ。そもそも、東条英機などの戦争犯罪人に仕立てたのは、欧米中心のGHQなんだからな。そうなれば、日本とすれば、苦しい立場に追い込まれる」
友:「仕方ない。これからの資本の行き先は、戦争や自然災害などの“破局”だ。ブッシュが掲げている、対テロ戦争は、半永久化するだろうから、格好の投資先になる。昨今、戦争の民営化とか言われているけど、戦争はすでに市場化していて、マネーの最大の磁場だからな。アメリカの軍産複合体なんか、いい典型例だろ?」
私:「そうなると、核戦争の可能性も否定できないが、人々の嘆きをよそに、資本は活性化するか。皮肉なものだな。アメリカの盗聴問題や、日本の9条問題もあるが、政治の癌が、日常生活に浸透していくとはな、本来、政治なんて、生活の幅よりも狭いはずなのに、なんて様だろうな」
友:「だが、もう後には戻れない。ここまでくれば、行き着くところまで行くしかないのかもな。“病むべく創られながら、健やかにと命ぜられ・・・・”と、フルク・グレヴィルの戯曲だが、それが、今の世界だ」(完)
友:「仕方ないじゃん。デフォルトになることは自明なんだ。あそこは、資本に意識を収奪された奴らの集まりだ。グローバル化の先駆けをいくというのは、そういうことなんだ」
私:「しかし、アメリカが、崩壊することは、世界も混沌とした危機になる」
友:「だからだ。いいかい、資本という奴は、俺たちの想像を越えて、自己増殖するんだ。資本は、ファシズムや社会主義といった原理主義にはなじまず、民主的で合理的な市場を好む。アメリカが進めてきたグローバル化というのは、資本の原則に則っただけの話だ」
私:「それは、分かる。新聞記事で、いろいろ読んだからな」
友:「資本というのは、万物の商品化、そして旧来の価値観の破壊などをもたらす反面、環境なども破壊する。資本というのは、反人間的な結果をもたらすんだ」
私:「商品化が進んだ社会は、悲惨なものだ。物事を変えようとする意思が、停滞する社会だ。ハイデッカーは、第二次大戦後、“神性の輝きが、世界から消えた。世界にとって、基礎付けるものとしての根底が見えなくなった”と言い募った。約60年後、社会主義の崩壊とともに、理想や夢は消失していき、人間としての価値観がなくなった。高い精神的目標の無い社会―清貧や精励も美徳でなくなり、何かをしようとすると、嘲笑される」
友:「これほど、資本万能の時代もない。今や、インターネットで、いろいろな物が検索できる。国境を越えて、コミュニケーションが取れるんだ。100年前なら、こんなことが予測できただろうか?だが、人倫の基本がゆがんでいる。2003年のイラク戦争の開始時、日本では株の番組が高視聴率を記録し、バクダッド猛爆中に開催された、格闘技の番組の視聴率が30%を超えた。今や、大学生や高校生の投資家たちもいる。インターネットで、株価の動向を長けていても、その彼方にある痛みを想像できる力はあるのか?」
私:「無理だ。資本万能の時代は、同時に人間にとって、内面貧弱を意味している。悲しいかな、他者の悲しみや苦悩を、感じ取れなくなっている。昔は、日進月歩といわれた進歩も、秒進分歩の時代だ。みんな、それについていくのが、手一杯で、他者に目を向ける暇は無い」
友:「いいか、今の日本も、大切な岐路を迎えている。憲法9条の改正だ。昨年末、自民党の草案がメディアに発表されたが、総理直轄の自衛軍にしたら、とんでもないことになる」
私:「確かに・・・それは当たっている。日本が、ここまでの復興を遂げたかというと、自衛隊を海外に派遣しなかったからだ。カンボジアなどの特例は除くが、ベトナムは派遣しなかった。それは、自衛隊は、軍隊ではないという曖昧なものがあった。この曖昧さこそ、戦前世代の人たちの知恵だ。敗戦ということで、戦争というものの怖さを、骨の髄まで叩き込まれた戦前世代が、敗戦国の日本が生き抜くための知恵だった」
友:「だが、自衛隊も、イラクに派遣され、北朝鮮の核問題や、靖国をめぐる中国・韓国との軋轢が、国民の世論を改憲に向かわせている。大変な事態だ。軍として認めてしまえば、自衛隊戦地に派遣を強いられる。それで、日本の発言力が高まるという」
私:「ヤバイな。それで、日本が、普通の国になるなんて・・・元々、ディベートの下手な民族が、そんなことで発言力が強くなるなんて、無理な話だ。それに、靖国の問題を、国際社会のテーブルに持っていかれたら、日本は明らかに不利だ。欧米の連中は、ナチスを裁いた、ニュルンベルク裁判の先に、東京裁判があるという認識だ。そもそも、東条英機などの戦争犯罪人に仕立てたのは、欧米中心のGHQなんだからな。そうなれば、日本とすれば、苦しい立場に追い込まれる」
友:「仕方ない。これからの資本の行き先は、戦争や自然災害などの“破局”だ。ブッシュが掲げている、対テロ戦争は、半永久化するだろうから、格好の投資先になる。昨今、戦争の民営化とか言われているけど、戦争はすでに市場化していて、マネーの最大の磁場だからな。アメリカの軍産複合体なんか、いい典型例だろ?」
私:「そうなると、核戦争の可能性も否定できないが、人々の嘆きをよそに、資本は活性化するか。皮肉なものだな。アメリカの盗聴問題や、日本の9条問題もあるが、政治の癌が、日常生活に浸透していくとはな、本来、政治なんて、生活の幅よりも狭いはずなのに、なんて様だろうな」
友:「だが、もう後には戻れない。ここまでくれば、行き着くところまで行くしかないのかもな。“病むべく創られながら、健やかにと命ぜられ・・・・”と、フルク・グレヴィルの戯曲だが、それが、今の世界だ」(完)
これは メッセージ 87648 (need2003jp さん)への返信です.
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