ホアン・コール、ブッシュの戦争を語る
投稿者: dorawasabi5001 投稿日時: 2005/11/23 22:27 投稿番号: [84806 / 118550]
【TUP通信】から
・・・
【コール】イラク発のものだけではありません。これは私たちの目に映る世界
像なのです。米国は特異な島国社会です。米国民のほとんどはあまり旅してき
ませんでしたし、わが国のマスメディアは、つまり、いささかなりとも重要な
テレビ報道番組のすべては、およそ5つの企業に支配されています。国務省と
報道機関には、なんでも屋を珍重するあまり、深い専門知識を一種の偏向とし
て疑ってかかる伝統があります。だから、イラクを取材するジャーナリストが
中東をよく知り、アラビア語を解するなら、あまりにも地域に深入りしすぎて、
客観的になれない人物と見なされかねません。アメリカ流儀の客観性確保とい
うものは、なんでも屋を現場に舞い降りさせて、地元の情報屋に頼らせること
なのです。このような理屈は完全にまちがっています。
例えば、BBC[英国
放送協会]であれば、中東報道の大部分をアラビア語を解さない連中に任せき
りにすることなど夢にも思わないでしょう。
基本的に言って、国民は、中東専門の記者ではない、前の年には東南アジアや
ロシアにいたようなジャーナリストを通して、あるいは前の週にはどこか別の
地域を担当していた政治家や役人を通して、中東のような地域のあれこれにつ
いて情報を与えられています。
さらには、それにワシントンの政府筋がしかけ
る偏向が加わりますし、主にニューヨークやワシントンに控えている識者・プ
ロ解説者たちが中東について論評してくれますが、彼らとて大事なことは必ず
しも知ってはいません。ワシントンで顕微鏡観測されている世界のどこかの国
に実際に住んだことのある人は、だれでも米国内における各地の描かれ方にビ
ックリします。けっきょく、きわめて頑強な一連のイメージを植えつけられる
だけであり、それには、ほとんどどんな真実の情報も歯が立たないのです。
【TD】おっしゃることをイラクに当てはめていただけますか?
【コール】有名な例をあげるとすれば、イラク戦争前の[2003年]2月、
ポール・ウォルフォウィッツ国防次官[当時。現在は世界銀行総裁]が全米公
共ラジオの求めに応じたインタビューがそれにあたります。彼の発言の趣旨は、
サウジアラビアは米国の友好国であってきたが、イラクはそれに勝る友好国に
なるだろうというものでした。この言い方によって、中東における米国の安全
保障体制の柱として、サウジアラビアからイラクに乗り換えようとする彼の意
図が明らかになりました。サウジアラビア人はワッハーブ派イスラムであり、
聖地メッカとメジナを大事にしています。
イラクはシーア派の社会だ、と彼は
言いました。シーア派は世俗的だ。彼はシーア派と世俗的という言葉をを並べ
て言ったのです。そのうえで、聖地を抱えているといったような類の問題がな
い、と彼は述べました。
侵略を立案したワシントンの権力エリートは、シーア
派も含め、イラクが世俗的な社会であると考えていたようで、イスラム世界で
最も神聖な霊廟〈れいびょう〉都市に数えられるナジャフとカバラの存在に気
づいていなかったらしいのです。
これはウォルフォウィッツが愚かだという問題ではありません。情報を得てい
ないという問題なのです。
故意に情報を入手しないのです。アフメド・チャラ
ビ(長いこと国を離れていたイラクの政治家、腐敗した銀行家であり、現在は
副首相)のような人物がイラクについて説いたことを闇雲に信じただけです。
たぶん彼はイラク現代史に関する本は一冊もちゃんと読んだことがないのでし
ょう。
だって、イラクは世俗社会じゃなかったのですからね。
・・・
【コール】イラク発のものだけではありません。これは私たちの目に映る世界
像なのです。米国は特異な島国社会です。米国民のほとんどはあまり旅してき
ませんでしたし、わが国のマスメディアは、つまり、いささかなりとも重要な
テレビ報道番組のすべては、およそ5つの企業に支配されています。国務省と
報道機関には、なんでも屋を珍重するあまり、深い専門知識を一種の偏向とし
て疑ってかかる伝統があります。だから、イラクを取材するジャーナリストが
中東をよく知り、アラビア語を解するなら、あまりにも地域に深入りしすぎて、
客観的になれない人物と見なされかねません。アメリカ流儀の客観性確保とい
うものは、なんでも屋を現場に舞い降りさせて、地元の情報屋に頼らせること
なのです。このような理屈は完全にまちがっています。
例えば、BBC[英国
放送協会]であれば、中東報道の大部分をアラビア語を解さない連中に任せき
りにすることなど夢にも思わないでしょう。
基本的に言って、国民は、中東専門の記者ではない、前の年には東南アジアや
ロシアにいたようなジャーナリストを通して、あるいは前の週にはどこか別の
地域を担当していた政治家や役人を通して、中東のような地域のあれこれにつ
いて情報を与えられています。
さらには、それにワシントンの政府筋がしかけ
る偏向が加わりますし、主にニューヨークやワシントンに控えている識者・プ
ロ解説者たちが中東について論評してくれますが、彼らとて大事なことは必ず
しも知ってはいません。ワシントンで顕微鏡観測されている世界のどこかの国
に実際に住んだことのある人は、だれでも米国内における各地の描かれ方にビ
ックリします。けっきょく、きわめて頑強な一連のイメージを植えつけられる
だけであり、それには、ほとんどどんな真実の情報も歯が立たないのです。
【TD】おっしゃることをイラクに当てはめていただけますか?
【コール】有名な例をあげるとすれば、イラク戦争前の[2003年]2月、
ポール・ウォルフォウィッツ国防次官[当時。現在は世界銀行総裁]が全米公
共ラジオの求めに応じたインタビューがそれにあたります。彼の発言の趣旨は、
サウジアラビアは米国の友好国であってきたが、イラクはそれに勝る友好国に
なるだろうというものでした。この言い方によって、中東における米国の安全
保障体制の柱として、サウジアラビアからイラクに乗り換えようとする彼の意
図が明らかになりました。サウジアラビア人はワッハーブ派イスラムであり、
聖地メッカとメジナを大事にしています。
イラクはシーア派の社会だ、と彼は
言いました。シーア派は世俗的だ。彼はシーア派と世俗的という言葉をを並べ
て言ったのです。そのうえで、聖地を抱えているといったような類の問題がな
い、と彼は述べました。
侵略を立案したワシントンの権力エリートは、シーア
派も含め、イラクが世俗的な社会であると考えていたようで、イスラム世界で
最も神聖な霊廟〈れいびょう〉都市に数えられるナジャフとカバラの存在に気
づいていなかったらしいのです。
これはウォルフォウィッツが愚かだという問題ではありません。情報を得てい
ないという問題なのです。
故意に情報を入手しないのです。アフメド・チャラ
ビ(長いこと国を離れていたイラクの政治家、腐敗した銀行家であり、現在は
副首相)のような人物がイラクについて説いたことを闇雲に信じただけです。
たぶん彼はイラク現代史に関する本は一冊もちゃんと読んだことがないのでし
ょう。
だって、イラクは世俗社会じゃなかったのですからね。
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