対イラク武力行使

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>>パピヨンさんへ(2)

投稿者: bonno_216 投稿日時: 2005/09/07 15:33 投稿番号: [79437 / 118550]
(つづき)

>じゃ、何故、恐怖の相互監視体制を敷いていたのでしょうね。

  不満分子の動向を見張るためでしょうね。不満のある住民を片っ端から殺害するためじゃないと思いますよ。殺すために監視するなんてことを事をしてたら、政権は求心力を無くします。

  戦前のイラクは一党独裁でしたから、反政府勢力は「政治闘争」の手段がありません。それだけに、運動は過激な暴力主義に向かう傾向が強かったのです。政治闘争の手段を奪っておいて、強権で弾圧するという統治方法は、前時代的ですが、イラクの場合、複雑な民族、宗派、部族のモザイク構造があったため、ある意味、現実的な選択でもあったと言えるでしょう。ただし、2000年以降、フセイン政権は「複数政党制」の導入を模索し、徐々にバース党以外の政党も合法化されていくところでした。複数政党制の導入は、湾岸戦争後の国連決議で安保理がイラクに要求し、イラク側が了承した「公約」でもあったわけです。

  今、レジスタンスが、脱占領後のイラク政治体制に言及して「複数政党制」を掲げているのも、そうした流れがあったからです。国民の教育水準が上がってくれば、強権弾圧政治は必ず行き詰まります。2003年時点のイラクは、まさに「民主化」の入り口にさしかかったところだったと言ってよいでしょう。

>《   BBCのサイト   》

  これは、開戦後の記事ですから、イラク・メディアが元ネタじゃありません。いわゆる「戦時報道」という奴ですね。ご存知だと思いますが「戦時報道」には、多くの情報操作が混入します。同時期のニュースでは、「バスラ陥落」報道、「ジェシカ・リンチさん救出大作戦」報道、「フセイン像取り壊し」報道などに顕著ですが、最初から決められた報道効果を狙ってニュースを作るため、事実の歪曲やサクラ、ヤラセ証言は「やり放題」なのです。

  ご紹介のニュースに出て来る「おじさん」は、いかにもパフォーマンス過多ですね。彼が弾圧の被害者なら、自分がどのような弾圧を受けたのかを語るはずだと思うんですが、フセイン親子に対する抽象的な非難に終始しているだけなのは、どうにも不自然です。米軍が制圧したバグダッド市内で、写真やサンダルを用意して「解放祝賀」のパフォーマンスをしているというのに、報道陣に気づかなかったなんてはずがないでしょう。「解放」を祝って、我が家の中で密かに祝杯をあげた人は、探せば何人でも見つかっただろうと思いますが、元々の狙いが「祝賀気分の盛り上げ」ですから、ここは安易にヤラセを使ったんだろうと思いますよ。

  また、この「おじさん」がサクラでないとしても、このニュースからはフセイン政権の悪政や醜聞が何も伝わってきません。分るのは、ただ「これほどまでに、フセイン親子を憎んでいるイラク市民が居る」という事実だけです。これじゃ「証言」としての意味はなく、単なる「感想」にすぎません。感想や意見を、街中で拾い、最初から決められた狙いに視聴者を誘導する目的で取捨選択して、都合の良いネタだけを電波に乗せる…これは最も初歩的な情報操作の手口です。

  湾岸戦争時から、油まみれの水鳥やナイラの証言等「フセイン悪魔化キャンペーン」をつぶさに見てきたマスコミ・ウォッチャーなら、上記ニュースの欺瞞性をたちどころに見破るでしょう。もっとも、上記ニュースは「情報操作」というより「印象操作」にすぎませんから、たいした問題ではありません。問題なのは、こんな単純な「印象操作」にひっかかることで、国際政治および軍事の常識や、基本的な社会科学の原則から離れ、非合理的な見解を客観的見解であると思い込んでしまう、パピヨンさんのような「リテラシーの貧弱さ」にあるのです。

(おわります)
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