対イラク武力行使

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3>カーター・ドクトリン

投稿者: bonno_216 投稿日時: 2005/08/05 18:19 投稿番号: [76552 / 118550]
>現ブッシュ大統領がイラク侵攻に成功した時点で、どうして
>アメリカはイラクの石油をのっとるとか、イラクを植民地に
>するとかいう手段をとらず、イラクの民主化なんてまどろっこ
>しいことをしてるんでしょう?

  まず「石油をのっとる」と言っても、侵攻時点で備蓄されていた原油を持ち帰っただけじゃ意味ないってことくらい理解できますよね。(コソ泥じゃないんだから…)。
  次に「植民地にする」ですが、資源と民力が目当てなら植民する意味がありません。だいいち、今の米国人で「イラク開拓」しようなんて人は、まず居ないでしょうしね。

  米国の権益とは、メジャーを含めた米英系多国籍企業と国際金融資本の利益です。米国はイラクの石油に依存していませんから、イラクの石油を自国で消費するために強奪する必要なんかないのです。ちょっと難解かもわかりませんが、「資源へのアクセス確保」と「資源確保」は違うということを理解してください。まあ、前者は「資源の支配権」と言った方が分かりやすいかも知れませんが…。

  私は「植民地主義」を全否定する者ではありません。しかし、イラクを米国の「飛び領土」とし、イラク国民を全部養っていくだけの資力と産業力が、現在の米国にはありません。第二次大戦後、多くの植民地を有した旧帝国群が、次々と植民地を手放さざるを得なくなったのは、本国の経済疲弊(帝国型経済の行き詰まり)によるものです。米国は1970年代まで、世界の経済・文化の中心地であり、資力と産業力に裏打ちされた「真の帝国」として君臨していましたが、帝国型経済は必然的に産業を空洞化させ、ついには「収奪システム」に頼りきった「寄生国家」へと移行する宿命を背負っています。

  もし米国が「帝国の興亡」史内で「興」の時期にあれば、イラクの「植民地」化は充分に検討されるべきオプションですが、現在の米帝国は「亡」の時期にさしかかっていますので、このオプションは現実性がありません。もっとも、ネオコンの論客パール氏などは、「地元政治家を介した『間接支配』より、提督を置く『直接支配』の方が効率よく統治できる」として「新・植民地主義」を説いていましたが…。

  分かり易く言うと、「植民地主義」は「収奪システム」として非効率なのです。本国の資力、産業力に充分な余力があってこそ、本国、属領地双方に利益をもたらす「帝国型経済」が可能になるのであり、「収奪システム」に依存する末期帝国にとって、植民地は「重荷」であり、その場合、属領国にとって帝国は「わかりやすい抑圧者」になるということです。

  以上の事から、米国の目的はイラクの「占領」にあるのではなく、イラクを自国の「収奪システム」の一環として確保しておきたいというところにある…ってことが理解できます。占領は、そのための手段にすぎないってことです。

  この話は、もう少し煮詰めると、かなり専門的なジャンルに行ってしまいますので「さわり」だけで止めておきましょう。興味がおありなら、教材となりそうな資料くらいは紹介させていただきますが、いくぶんトピずれかとも思いますので・・・。
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