>英米の陰謀
投稿者: bonno_216 投稿日時: 2005/08/04 17:14 投稿番号: [76513 / 118550]
>カーターにドクトリンなんかありません。
う〜ん、1980年の大統領一般教書で宣言された「カーター・ドクトリン」を御存知ない? これは困りましたね。
1970年代まで、中東に於ける米国の軍事的存在は皆無だったのですが、「中東への資源アクセス確保が、米国の死活的問題である」と認識し、本格的な武力介入の方針を明らかにしたのが、一般に「カーター・ドクトリン」と呼ばれているもので、この方針に基づく「中央軍」の創設と編成がなければ、米国は湾岸戦争を闘えませんでした。
もっとも、カーター・ドクトリンは「サウジ(の石油)が米国の生命線」と謳った「アイク・ドクトリン」を踏襲したものですが、あからさまな軍事力行使の方針にまで踏み込んだこの宣言は、米国の外交戦略史上、重要な岐路であったとさえ言われています。
>(中央軍の編成、強化の経緯を振り返ってみて…に対し)
>もうしわけないですが、なんのことかわかりません。説明してください。
カーター・ドクトリンによって、米国の中東政策が、あからさまな軍事力展開へと変更された後、カーター政権が創設した「緊急展開軍」はレーガン政権によって強化されます。具体的にはトルコ、イスラエル、サウジ・アラビアとの実質的な「軍事同盟」の締結と、米軍基地の建設がそれにあたります。
しかし、イ・イ戦争の期間を通じて、サウジは米国と距離を置き始め、英国、仏国、中国との関係を強化しだしました。そのため、米軍の大部隊をサウジに常駐させるという、米国の目論見が破産しかかった、ちょうどその時、イラクがクウェート侵攻を始めたのです。
イラク軍がサウジ国境に集結する兆候すらない時点で、パパブッシュ政権は「サウジ防衛のため」と称し、米軍の大部隊をサウジに派遣します。そして、クウェート解放後も「ノーフライゾーン」の強制措置を名目として、サウジとトルコに恒久的軍事基地を建設し、そこに大軍(=中央軍)を駐留させたのです。
このように、「中東の資源地帯に於ける米国の権益を犯す者は武力で排除する」というカーター・ドクトリンは、その第一の対象をソ連とし、ソ連崩壊後はイラクに焦点を絞って、着実に遂行されてきたというわけです。当然、次のターゲットはイランですが、その前にイラク戦争の「後始末」をしなくてはなりません。
もし、イラクが親イランのシーア派グループによって完全制圧されてしまった場合、対イラン戦に必要不可欠なイラク領内の米軍基地が機能しません。イラクにシーア派の強固な政権が誕生し、米軍の主力が撤退する…というシナリオは、米国にとって「最悪」のシナリオなのです。
イラクに親米(傀儡)政権を樹立し、対イラン戦の前衛基地とする米国の目論見は、イラク戦争の泥沼化により完全に潰えました。そこで米国は、中東への軍事プレゼンスを死守するため、親イランのシーア派政権を見捨て、反イランの抵抗勢力が、それを駆逐することを承知するでしょう。そのかわり、水面下で抵抗勢力と交渉して、賠償および復興の約束を交換条件に、イラク領内6カ所の米軍基地建設(貸借期間5年〜10年)を申し入れしているとされています。
まあ、今後の展開の部分は予測ですが、四半世紀に渡る米国の中東政策が、いきなり大きく方向転換することはまずないだろうと思います。イラクにこだわって、中東での米軍のプレゼンスを大幅に後退させてしまう愚は、いくらブッシュ政権でも犯すことなどあり得ないのでは…と、私は考えているのです。
それと、最後になりましたが、米国の中東長期戦略そのものは、時の政権が何度も繰り返し公式に言及し、ウィリアム・クリストル氏やロバート・ケーガン氏などネオコンの論客達も堂々と主張してきたものであり、「陰謀」などという、うさんくさいものではありません。それとも、カカシさんはクリストル氏やケーガン氏まで「陰謀論者」だとおっしゃりたいのでしょうか?
う〜ん、1980年の大統領一般教書で宣言された「カーター・ドクトリン」を御存知ない? これは困りましたね。
1970年代まで、中東に於ける米国の軍事的存在は皆無だったのですが、「中東への資源アクセス確保が、米国の死活的問題である」と認識し、本格的な武力介入の方針を明らかにしたのが、一般に「カーター・ドクトリン」と呼ばれているもので、この方針に基づく「中央軍」の創設と編成がなければ、米国は湾岸戦争を闘えませんでした。
もっとも、カーター・ドクトリンは「サウジ(の石油)が米国の生命線」と謳った「アイク・ドクトリン」を踏襲したものですが、あからさまな軍事力行使の方針にまで踏み込んだこの宣言は、米国の外交戦略史上、重要な岐路であったとさえ言われています。
>(中央軍の編成、強化の経緯を振り返ってみて…に対し)
>もうしわけないですが、なんのことかわかりません。説明してください。
カーター・ドクトリンによって、米国の中東政策が、あからさまな軍事力展開へと変更された後、カーター政権が創設した「緊急展開軍」はレーガン政権によって強化されます。具体的にはトルコ、イスラエル、サウジ・アラビアとの実質的な「軍事同盟」の締結と、米軍基地の建設がそれにあたります。
しかし、イ・イ戦争の期間を通じて、サウジは米国と距離を置き始め、英国、仏国、中国との関係を強化しだしました。そのため、米軍の大部隊をサウジに常駐させるという、米国の目論見が破産しかかった、ちょうどその時、イラクがクウェート侵攻を始めたのです。
イラク軍がサウジ国境に集結する兆候すらない時点で、パパブッシュ政権は「サウジ防衛のため」と称し、米軍の大部隊をサウジに派遣します。そして、クウェート解放後も「ノーフライゾーン」の強制措置を名目として、サウジとトルコに恒久的軍事基地を建設し、そこに大軍(=中央軍)を駐留させたのです。
このように、「中東の資源地帯に於ける米国の権益を犯す者は武力で排除する」というカーター・ドクトリンは、その第一の対象をソ連とし、ソ連崩壊後はイラクに焦点を絞って、着実に遂行されてきたというわけです。当然、次のターゲットはイランですが、その前にイラク戦争の「後始末」をしなくてはなりません。
もし、イラクが親イランのシーア派グループによって完全制圧されてしまった場合、対イラン戦に必要不可欠なイラク領内の米軍基地が機能しません。イラクにシーア派の強固な政権が誕生し、米軍の主力が撤退する…というシナリオは、米国にとって「最悪」のシナリオなのです。
イラクに親米(傀儡)政権を樹立し、対イラン戦の前衛基地とする米国の目論見は、イラク戦争の泥沼化により完全に潰えました。そこで米国は、中東への軍事プレゼンスを死守するため、親イランのシーア派政権を見捨て、反イランの抵抗勢力が、それを駆逐することを承知するでしょう。そのかわり、水面下で抵抗勢力と交渉して、賠償および復興の約束を交換条件に、イラク領内6カ所の米軍基地建設(貸借期間5年〜10年)を申し入れしているとされています。
まあ、今後の展開の部分は予測ですが、四半世紀に渡る米国の中東政策が、いきなり大きく方向転換することはまずないだろうと思います。イラクにこだわって、中東での米軍のプレゼンスを大幅に後退させてしまう愚は、いくらブッシュ政権でも犯すことなどあり得ないのでは…と、私は考えているのです。
それと、最後になりましたが、米国の中東長期戦略そのものは、時の政権が何度も繰り返し公式に言及し、ウィリアム・クリストル氏やロバート・ケーガン氏などネオコンの論客達も堂々と主張してきたものであり、「陰謀」などという、うさんくさいものではありません。それとも、カカシさんはクリストル氏やケーガン氏まで「陰謀論者」だとおっしゃりたいのでしょうか?
これは メッセージ 76497 (oxnardnokakashi さん)への返信です.
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