対イラク武力行使

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5>「戦争か無策か」

投稿者: bonno_216 投稿日時: 2005/08/03 16:40 投稿番号: [76452 / 118550]
>*イラクは、あらゆる「化学・生物兵器、生物・化学剤のすべての在庫、
>関連するすべてのサブシステム、構成部分、およびあらゆる研究・開発・
>支援・製造施設」を、「国際的監視の下で」破壊、除去、または無力化する
>ことを「無条件に受け入れ」なければならない。

  イラク側は受け入れたんじゃないのですか?   問題になる部分は、例えば、医療用化学物質などの入手が「軍事転用の危険性がある」として禁止された結果、イラク国内の基本的医療サービスが低下しますよね。この問題を解決するために、イラク側は化学物質の用途を透明化する様々な提案をしましたが、米英は「確実に透明化することは不可能であり、イラク政府の約束は信用できない」と突っぱねています。

  また、実際にイラク政府の手で破壊、除去、または無力化されなかった在庫、施設、情報等が「化学・生物兵器」に関連するものか否かの判断を、米英が一方的に下す権限はありません。こういう条約で「すべての」と言う文言が使われる場合、国家の存続基盤、すなわち医療サービスや農薬製造、生物・化学・核兵器関連以外の軍事機密、国民や政治家の個人情報等が除外されるのは当然の前提でしょう。

  極端な話、「フセイン政権の存在自体、WMDそのものだから退陣せよ」とか、「すべての科学者を完全に管理することは無理だから、あらゆる科学関連施設を破壊し、判明している全科学者を処刑すべき」などと要求されたとしても、それに「無条件に」従わなければならない道理はないのです。

  本来、イラク政府に課せられた条約の履行は、イラク政府が自主的に行うものです。また「国際的監視の下で」というのは「米英の命令に従って」ではありません。米英(および各国)はイラクの義務履行に不十分な点があれば、それを指摘し、より完全に近づけるよう「要請」する権利を持っているに過ぎないのです。

  「それじゃ、イラク政府が意図的にWMDを隠匿したとしたら露呈しない可能性があるじゃないか」と言う人も居るでしょう。それに対しては「そのとおり」と答えるしかありません。条約とは約束ですから、基本的には信用できる相手としか締結されないのです。条約を締結した以上、ある程度までは相手を信用するしかありません。それが国家主権の尊厳というものです。

  UNSCOMは「化学・生物兵器計画の除去を確認する」ための機関です。イラク政府のすべてを監視、監督、情報収集する機関ではありません。

  イラク政府が「国家主権侵害」を理由として、査察団の協力要請のうち、いくつかを拒否してきたことは事実ですが、その時のそれぞれの「要請」自体を検証することなしに「義務違反」と決め付けるのは乱暴です。

  UNSCOMの査察官だったスコット・リッター氏は、UNSCOMが「イラクのWMDは、ほぼ破壊、無力化されたことを確認」したと証言し、大統領宮殿等の査察チームにCIAが潜入し、WMDと無関係なスパイ活動を行っていたと告発しています。

  イラク政府は、査察の範囲と規模等の条件で交渉を求めましたが、査察自体を拒否はしていません。何度も言いますが、これは主権国家として当然の態度です。それに対して米英は「査察など無意味」と斬り捨て、武力攻撃を開始しました。安保理の過半数と大半の国連加盟国が「査察継続」を主張していたにも拘わらずです。

  もう一度聞きましょう、協定違反、国際法違反はイラクですか?米英ですか?
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