RE:占領支援国の義務について①
投稿者: silverlining430 投稿日時: 2004/12/08 18:23 投稿番号: [59232 / 118550]
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有志連合に参加した当時、自衛隊は暫定統治局(CPA="Authority"だと推察します)の支配下には入らないということで国民を説得しました。しかし、自衛隊がCPA支配下に入らないという文言はイラク特措法にも明記されておらず、後になって政府見解として出されただけのものでした。
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上のGTさんのご認識に若干の誤解があります。AuthorityとはGTさんの仰る通り、CPA(=暫定占領当局)のことですが、民生支援を行う暫定占領当局と治安維持・掃討作戦を行う米軍は、それぞれ組織を別にしており、指揮系統も別になっています。
自衛隊は米軍の指揮下には入らないが、イラク情勢についての情報を共有しなければならないためCPAとは連携し、連絡調整を行うというのが、政府見解であるはずです。
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イラク暫定政府に権利委譲を行い、事実CPAが解散した現在、アメリカは依然として占領国としての法的責任が付随するのかどうか。
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上の点についてですが、主権移譲が行われ、CPAが解散したため、ジュネーブ条約上の占領統治義務が課せられた駐留外国組織は現在、実体としては存在しておりません。
が、主権移譲後に採択された国連安保理決議1546を一読していただければ分かると思いますが、決議1483と決議1483を強化した決議1511に従い、国連加盟国がイラクの人たちの福利厚生向上のため支援を継続することを「歓迎」するとしてあります。決議1483で定められていたイラクの人たちの福利厚生の向上を目的にした貢献が求められているため、CPAが解散したとはいえ、イラクの国家再建に協力する国連加盟国は、決議1483で課せられていた義務を引き続き負うと解されます。ただ、「歓迎」という表現は、法的拘束力を持たせるような強い表現ではありません。
http://ods-dds-ny.un.org/doc/UNDOC/GEN/N04/381/16/PDF/N0438116.pdf?OpenElement
ちなみに、CPAに他の国連加盟国が協力することについても、決議1483は「歓迎する」という緩い表現を使っていました。つまり、占領統治への協力については、法的拘束力のある強い表現が使われていないのです。
ゆえに、フランスやロシアなどの安保理常任理事国がCPAに協力するための部隊派遣をしなくとも、お咎めはないという構造になっています。
日本は政府独自の意思で、決議の「歓迎する」との表現を受け止め、CPAとも協力する政治選択をしたということになります。
さて、ここで本題の占領支援国の「義務」についてなのですが、確実に「法的義務」であると言えるものは、主権移譲前に採択された決議1483でも、主権移譲後の決議1546でも、イラクでの国連の支援活動をバックアップする活動を指しています。
当該の活動には確かに"call upon"といった、法的拘束力が及ぶ表現が用いられています。
つまり決議が、法的拘束力の及ぶ形で加盟国に要請していることは、イラクでの国連による支援と連動した活動であるということです。
が、国連の活動は現在、治安が不安定であるため本格的には行われておりません。そこで決議1511が1483を強化する形で、加盟国に国連がイラクでも活動できるよう、治安を安定させ環境醸成してくれと求め、そのために米軍などの駐留外国軍を国連御墨付きの多国籍軍として承認したということが行われます。この多国籍軍が、主権移譲後、決議1546で再確認され、自衛隊も協力している多国籍軍の先駆けであるわけです。
多国籍軍への協力については、決議1511で法的拘束力の及ぶ表現が用いられているため、国連加盟国には従う義務が生じております。
しかし、日本のように、治安維持活動・掃討作戦が行えない国があり、決議1546で多国籍軍の任務内容を①治安維持②人道復興支援――の2つに類型化し、日本は②に参加すると言う論法を取りました。実際、日本は治安維持活動には参加していませんので、
>日本がいま現在占領支援=戦争支援を行っているかどうか
ということについては、「行っていない」ということは明確です。
有志連合に参加した当時、自衛隊は暫定統治局(CPA="Authority"だと推察します)の支配下には入らないということで国民を説得しました。しかし、自衛隊がCPA支配下に入らないという文言はイラク特措法にも明記されておらず、後になって政府見解として出されただけのものでした。
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上のGTさんのご認識に若干の誤解があります。AuthorityとはGTさんの仰る通り、CPA(=暫定占領当局)のことですが、民生支援を行う暫定占領当局と治安維持・掃討作戦を行う米軍は、それぞれ組織を別にしており、指揮系統も別になっています。
自衛隊は米軍の指揮下には入らないが、イラク情勢についての情報を共有しなければならないためCPAとは連携し、連絡調整を行うというのが、政府見解であるはずです。
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イラク暫定政府に権利委譲を行い、事実CPAが解散した現在、アメリカは依然として占領国としての法的責任が付随するのかどうか。
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上の点についてですが、主権移譲が行われ、CPAが解散したため、ジュネーブ条約上の占領統治義務が課せられた駐留外国組織は現在、実体としては存在しておりません。
が、主権移譲後に採択された国連安保理決議1546を一読していただければ分かると思いますが、決議1483と決議1483を強化した決議1511に従い、国連加盟国がイラクの人たちの福利厚生向上のため支援を継続することを「歓迎」するとしてあります。決議1483で定められていたイラクの人たちの福利厚生の向上を目的にした貢献が求められているため、CPAが解散したとはいえ、イラクの国家再建に協力する国連加盟国は、決議1483で課せられていた義務を引き続き負うと解されます。ただ、「歓迎」という表現は、法的拘束力を持たせるような強い表現ではありません。
http://ods-dds-ny.un.org/doc/UNDOC/GEN/N04/381/16/PDF/N0438116.pdf?OpenElement
ちなみに、CPAに他の国連加盟国が協力することについても、決議1483は「歓迎する」という緩い表現を使っていました。つまり、占領統治への協力については、法的拘束力のある強い表現が使われていないのです。
ゆえに、フランスやロシアなどの安保理常任理事国がCPAに協力するための部隊派遣をしなくとも、お咎めはないという構造になっています。
日本は政府独自の意思で、決議の「歓迎する」との表現を受け止め、CPAとも協力する政治選択をしたということになります。
さて、ここで本題の占領支援国の「義務」についてなのですが、確実に「法的義務」であると言えるものは、主権移譲前に採択された決議1483でも、主権移譲後の決議1546でも、イラクでの国連の支援活動をバックアップする活動を指しています。
当該の活動には確かに"call upon"といった、法的拘束力が及ぶ表現が用いられています。
つまり決議が、法的拘束力の及ぶ形で加盟国に要請していることは、イラクでの国連による支援と連動した活動であるということです。
が、国連の活動は現在、治安が不安定であるため本格的には行われておりません。そこで決議1511が1483を強化する形で、加盟国に国連がイラクでも活動できるよう、治安を安定させ環境醸成してくれと求め、そのために米軍などの駐留外国軍を国連御墨付きの多国籍軍として承認したということが行われます。この多国籍軍が、主権移譲後、決議1546で再確認され、自衛隊も協力している多国籍軍の先駆けであるわけです。
多国籍軍への協力については、決議1511で法的拘束力の及ぶ表現が用いられているため、国連加盟国には従う義務が生じております。
しかし、日本のように、治安維持活動・掃討作戦が行えない国があり、決議1546で多国籍軍の任務内容を①治安維持②人道復興支援――の2つに類型化し、日本は②に参加すると言う論法を取りました。実際、日本は治安維持活動には参加していませんので、
>日本がいま現在占領支援=戦争支援を行っているかどうか
ということについては、「行っていない」ということは明確です。
これは メッセージ 59211 (GivingTree さん)への返信です.
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