対イラク武力行使

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兵隊さんの作り方〜日本編 (1)

投稿者: yugafee 投稿日時: 2004/12/06 09:01 投稿番号: [59048 / 118550]
訓練もほとんど予定を終えたらしく、演習に出かけても、休憩が多くなった。

  (中略)

ドキンとした。三本の十字架が立っている。私語が急速に消え、身動きも静まってシンとなった。

「走(ツオ)!」、   「走(ツオ)!」

左手の崖道から、四人の中国人が、古年兵の怒声に追われて上がって来る。

  (中略)

左の柱の男、われわれが突かなければならない男についてはよく覚えている。丸刈りのおだやかな、いかにも農民らしい三十七、八の男だった。

  (中略)

私の胸は、先刻から早鐘のように打っている。それが更に、更に速くなった。こんなことをしていいのだろうか。初年兵の訓練の総仕上げに人を突き殺していいのだろうか。いいはずはない。許されるはずはない。しかしこの訓練を拒否すれば国家から罰される。兵を腐らせ、軍を滅ぼすのは命令の拒否、不実行から始まる。だからこそ、あらゆる軍人に、まず 『 作戦要務令 』 第一部第四項の暗記が強いられたのだ。

  (中略)

だからこの試練を拒否する以上は、国と天皇陛下にそむかなければならない。親も兄妹も捨てる覚悟を持たなければならないし、何よりも自分自身が不忠不誠の兵に成り果てることをよしとしなければならない。

それでも、嫌なものは嫌だと衝き上げてくる声もあり、考えれば考えるほど頭はグラグラするし、体は風邪を無理押しして風呂に入った時のようにゾクゾクする。


                          山内 久著『 私も戦場に行った 』/ 岩波新書



嫌なことは嫌だと言える世の中。
殺すことも、殺されることもない世の中。
そんな世の中を、ある人は、こう言いました。

    【 平和ボケ 】
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