劣化ウランに関して (終わり)
投稿者: NATROM 投稿日時: 2004/10/29 15:46 投稿番号: [56766 / 118550]
・テキストの信頼性
「やっぱり劣化ウランだけでも十分危険」(msg56674、dorawasabi5001さん)で提示されているリンク先(9)は劣化ウラン研究会です。ジャミーラ・高橋氏の報告を載せたところですね。PDFファイル(10)は、美浜の会です。リファレンスの提示もなしに、アルファ線の驚くべき性質について断言したところです。こういう問題に関しては、信頼できないテキストがたくさんあってもあまり意味がありません。劣化ウランの害について、信頼できるテキストは何かありますか?
私は医学系の人間ですから、信頼できるテキストを探すにはPubmedで検索します。まずはインパクトファクターの高い雑誌に載ったレビューを参考にします。2001年のLancetにToxicity of depleted uraniumというレビュー(11)がありましたので読みました。内容はWHOのものと大差ありませんでした。もちろん3年前の文献ですから、現在は劣化ウランの毒性に関して何か新しい知見があるのかもしれません。そういう情報にアクセスしたいのですが、ありますか?つまり、できればインパクトファクターの高い雑誌に、そうでなくてもきちんと査読のある雑誌に掲載された文献です。
(9) http://www.nodu.net/du/DUandUSwar_yamazaki04.htm
(10) http://www.nodu.net/du/hamburg.pdf
(11) http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=11214120
・疑似科学的な手法
劣化ウランに無視できない害があると信じる能力のある医学者が、広く劣化ウランの害を知らしめるためにとる方法とはどういうものでしょうか。査読のある雑誌に論文を掲載することです。なるべく多くの人に知ってもらいたいのなら、当然インパクトファクターの高い雑誌が望ましいです。これまで劣化ウランの害は低く評価されてきたわけですから、originalityはあります。いい雑誌を狙えると思います。ただしその場合、論理的・科学的な厳密さを要求されます。
一方で、劣化ウランに害があると信じる政治活動家のとる方法とはどういうものでしょうか。とにかく、劣化ウランの害を示唆するような情報をかき集めることです。情報を公開する相手の多くは、科学についての専門の教育を受けた人ではありません。よって、科学的に妥当でない情報でもOK。どこかが出した信頼できない情報でも、別の人に吟味されずに引用されます。中には、科学的知識のない人間を意図的にミスリードするようなものも混じってきます。
私が見るに、劣化ウランに関する情報は後者のものばかりで、前者のようなものがあまり見えてきません。もしかしたら前者のようなものがあるのかもしれませんが、莫大なノイズの中にまぎれているのでしょうか。進化論と創造論に関しても私は興味があって調べていますが、似たような構図があります。創造論を信じたい人たちがいて、そのニーズに合うような多くの情報が提供されているが、科学的な見地からは質の悪いものばかりであるという構図です。このトピックで使われている論理を用いれば、科学的に進化論が間違っていて創造論が正しい、あるいは判断を保留すべきであるという結論を導くこともできます。
「やっぱり劣化ウランだけでも十分危険」(msg56674、dorawasabi5001さん)で提示されているリンク先(9)は劣化ウラン研究会です。ジャミーラ・高橋氏の報告を載せたところですね。PDFファイル(10)は、美浜の会です。リファレンスの提示もなしに、アルファ線の驚くべき性質について断言したところです。こういう問題に関しては、信頼できないテキストがたくさんあってもあまり意味がありません。劣化ウランの害について、信頼できるテキストは何かありますか?
私は医学系の人間ですから、信頼できるテキストを探すにはPubmedで検索します。まずはインパクトファクターの高い雑誌に載ったレビューを参考にします。2001年のLancetにToxicity of depleted uraniumというレビュー(11)がありましたので読みました。内容はWHOのものと大差ありませんでした。もちろん3年前の文献ですから、現在は劣化ウランの毒性に関して何か新しい知見があるのかもしれません。そういう情報にアクセスしたいのですが、ありますか?つまり、できればインパクトファクターの高い雑誌に、そうでなくてもきちんと査読のある雑誌に掲載された文献です。
(9) http://www.nodu.net/du/DUandUSwar_yamazaki04.htm
(10) http://www.nodu.net/du/hamburg.pdf
(11) http://www.ncbi.nlm.nih.gov/entrez/query.fcgi?cmd=Retrieve&db=pubmed&dopt=Abstract&list_uids=11214120
・疑似科学的な手法
劣化ウランに無視できない害があると信じる能力のある医学者が、広く劣化ウランの害を知らしめるためにとる方法とはどういうものでしょうか。査読のある雑誌に論文を掲載することです。なるべく多くの人に知ってもらいたいのなら、当然インパクトファクターの高い雑誌が望ましいです。これまで劣化ウランの害は低く評価されてきたわけですから、originalityはあります。いい雑誌を狙えると思います。ただしその場合、論理的・科学的な厳密さを要求されます。
一方で、劣化ウランに害があると信じる政治活動家のとる方法とはどういうものでしょうか。とにかく、劣化ウランの害を示唆するような情報をかき集めることです。情報を公開する相手の多くは、科学についての専門の教育を受けた人ではありません。よって、科学的に妥当でない情報でもOK。どこかが出した信頼できない情報でも、別の人に吟味されずに引用されます。中には、科学的知識のない人間を意図的にミスリードするようなものも混じってきます。
私が見るに、劣化ウランに関する情報は後者のものばかりで、前者のようなものがあまり見えてきません。もしかしたら前者のようなものがあるのかもしれませんが、莫大なノイズの中にまぎれているのでしょうか。進化論と創造論に関しても私は興味があって調べていますが、似たような構図があります。創造論を信じたい人たちがいて、そのニーズに合うような多くの情報が提供されているが、科学的な見地からは質の悪いものばかりであるという構図です。このトピックで使われている論理を用いれば、科学的に進化論が間違っていて創造論が正しい、あるいは判断を保留すべきであるという結論を導くこともできます。
これは メッセージ 56765 (NATROM さん)への返信です.
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