視座: ドイツと日本ー2
投稿者: pikaichi_kink_100000 投稿日時: 2004/10/15 15:00 投稿番号: [55798 / 118550]
国連総会でのフィッシャー外相の立候補演説を読んで、常任理事国・ドイツがなぜ国連の機能強化につながるのかがわからない、とコメントする人が多かった。それにもかかわらず常任国入りに賛成するとすれば、自国を重要と考えて、その重要国が重要な役割を演じることで国連も重要になり、機能が強化すると考えているだけである。これは国威の発揚で、自分の自惚れに気づかないだけではないのか。
周知のように、国連は60年近く前に、第二次世界大戦の連合国が集まってできあがったたものである。だから、当時の重要戦勝国が安保理常任理事国になった。これは覇権主義的な考え方を前提として、これらの大国が取り仕切ることで、紛争が起こらないと期待したことでもある。
ところが、20世紀前半まで歴史上戦争ばかり繰り返した欧州で、地域共同体というべきEUが発展できたのは、大国の仏独英が覇権を仲良く分け合ったためでない。緑の党と社民党の現ドイツ連立政権が成立した1998年当時には、このようなEUの発展を踏まえた認識が今以上に強かった。というのは、当時両党の間で締結された連立協定に、国連改革でドイツの安保理常任理事国でなく、EU全体にそのステイタスあたえられることをめざす、とうたわれているからである。
英仏がドイツ安保理常任理事国立候補に賛成したのは、自国の既得権を追認して欲しいからである。イタリアやオランダだけでなく隣国オーストリアまでもが反対していることを、もっと重要視すべきではないのか。
21世紀の安全保障は、かってのような国家対国家の紛争を調停するのではない。これからの紛争は、国家というかたちで組織されない人々が「見えない敵」になって、覇権主義的大国にテロリズムによって挑むというパターンをとるのではないのか。地球規模の安全保障には、国連安保理の「自称大国」の数を増やすことが役立つのであろうか。
ドイツ国民も日本国民も敗戦国民で、安保理常任理事国という旧戦勝国特権クラブに入会できることを、光栄と感じる人がいるかもしれない。でも今「勝ち組」に入ることがどんな意味があるかを、もっと考えるべきではないのか。
http://www.asahi.com/column/aic/Tue/d_tan/20040928.html
これは メッセージ 51316 (GivingTree さん)への返信です.
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