>>トピズレ:文化の同調(2)
投稿者: venture_2016 投稿日時: 2004/05/16 16:32 投稿番号: [40047 / 118550]
こちらの方がおもしろい。
俺のは、これよりも時間と同調関係を重視したモデルではあるが。
田中明彦『新しい中世』(日経ビジネス人文庫、2003年)
以下、http://www6.plala.or.jp/Djehuti/369.htm
からの転載です。
簡易要約↓
現在の世界システムの状態を考察する時、これを「近代」のものとしてとらえるだけでは理解しにくい。そこで次の二点を提案する。
(1)世界は「新しい中世」に移行しつつある。
(2)現状では、世界は「新中世圏」「近代圏」「混沌圏」の三つの部分からなる。
↓詳細要約↓
【第1章 冷戦とは何であったか】
冷戦がユニークだったのは、「米ソ二極対立」と「イデオロギー対立」(マルクス・レーニン主義vs.政治的・経済的リベラリズム)が複合していたことである。
【第2章 ポスト冷戦】
冷戦はどのように終わったか。まずイデオロギー対立の側面で終わり始め、二極対立の側面が解消することで完全に終結した。
冷戦の終わりはいかなる意味をもつか。まず、パワー分布が二極から単極に移った(しかし、分野によっては多極に近い)。次に、指導思想分布の面では、自由主義的民主制が支配的イデオロギーとなっている。そして、自由主義的民主制の国同士は、お互いに戦争しない(マイケル・ドイル)ような状況が強まっているように見える。
【第3章 アメリカの覇権】
本書の大きな立場は、冷戦の終結も覇権の衰退も、世界システムの変化としては最重要のものではなというものだが、覇権の衰退は冷戦の終結と少なくとも同程度の重要性をもっている。
1970年代以降のアメリカの国際政治学を中心とした理解によれば、覇権とは国際的な秩序を維持し、基本的ルールを守るために尽力する−国際公共財を独占的に供給する−良い超大国である。覇権が供給する公共財には次のようなものが挙げられる。
(1)平和、(2)自由貿易、(3)国際通貨の安定、(4)何らかのレジーム、(5)上記のすべて。
分析すると、アメリカの覇権がもたらしたものは、第一に国際通貨の安定、第二に自由貿易(ある程度)、第三にその他のいくつかの国際的レジーム(海洋自由、石油安定供給など)である。平和に関しては冷戦の効果の方が大きい。
【第4章 ポスト覇権】
アメリカの覇権はすでに終焉している。文化的影響力、政治力においてはそれほどの衰退は見られていないが、70〜80年代にかけて、アメリカの覇権の基盤はまず経済力、次いで軍事力の面で衰退した。しかし、自由貿易は死なず、国際通貨体制は安定しており、他のレジームはあまり影響を受けていない。覇権衰退後もレジームが維持されている理由としては、(1)レジームの慣性、(2)協力それ自体の合理性、(3)冷戦時代における敵の存在、が挙げられる。(3)は冷戦終結でなくなった
が、(1)(2)に変化がなければ悲観することはない。
【第5章 相互依存が進展する世界】
本書では世界システムの以下の相互依存関係に注目する。(1)国家間の関係、(2)国家と非国家主体のネットワークの関係。
(1)に関しては、軍事的相互依存と経済的相互依存が考えられる。前者に関してはお互いがお互いの攻撃に対する敏感性・脆弱性を極めて高めたということが指摘できる。経済的相互依存の進展も相互脆弱性を強めている。
(2)に関しては、情報・通信技術の相互依存、巨大企業と国家の関係、非国家主体の広がりが、これまた国家の敏感性・脆弱性を高めているといえる。
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俺のは、これよりも時間と同調関係を重視したモデルではあるが。
田中明彦『新しい中世』(日経ビジネス人文庫、2003年)
以下、http://www6.plala.or.jp/Djehuti/369.htm
からの転載です。
簡易要約↓
現在の世界システムの状態を考察する時、これを「近代」のものとしてとらえるだけでは理解しにくい。そこで次の二点を提案する。
(1)世界は「新しい中世」に移行しつつある。
(2)現状では、世界は「新中世圏」「近代圏」「混沌圏」の三つの部分からなる。
↓詳細要約↓
【第1章 冷戦とは何であったか】
冷戦がユニークだったのは、「米ソ二極対立」と「イデオロギー対立」(マルクス・レーニン主義vs.政治的・経済的リベラリズム)が複合していたことである。
【第2章 ポスト冷戦】
冷戦はどのように終わったか。まずイデオロギー対立の側面で終わり始め、二極対立の側面が解消することで完全に終結した。
冷戦の終わりはいかなる意味をもつか。まず、パワー分布が二極から単極に移った(しかし、分野によっては多極に近い)。次に、指導思想分布の面では、自由主義的民主制が支配的イデオロギーとなっている。そして、自由主義的民主制の国同士は、お互いに戦争しない(マイケル・ドイル)ような状況が強まっているように見える。
【第3章 アメリカの覇権】
本書の大きな立場は、冷戦の終結も覇権の衰退も、世界システムの変化としては最重要のものではなというものだが、覇権の衰退は冷戦の終結と少なくとも同程度の重要性をもっている。
1970年代以降のアメリカの国際政治学を中心とした理解によれば、覇権とは国際的な秩序を維持し、基本的ルールを守るために尽力する−国際公共財を独占的に供給する−良い超大国である。覇権が供給する公共財には次のようなものが挙げられる。
(1)平和、(2)自由貿易、(3)国際通貨の安定、(4)何らかのレジーム、(5)上記のすべて。
分析すると、アメリカの覇権がもたらしたものは、第一に国際通貨の安定、第二に自由貿易(ある程度)、第三にその他のいくつかの国際的レジーム(海洋自由、石油安定供給など)である。平和に関しては冷戦の効果の方が大きい。
【第4章 ポスト覇権】
アメリカの覇権はすでに終焉している。文化的影響力、政治力においてはそれほどの衰退は見られていないが、70〜80年代にかけて、アメリカの覇権の基盤はまず経済力、次いで軍事力の面で衰退した。しかし、自由貿易は死なず、国際通貨体制は安定しており、他のレジームはあまり影響を受けていない。覇権衰退後もレジームが維持されている理由としては、(1)レジームの慣性、(2)協力それ自体の合理性、(3)冷戦時代における敵の存在、が挙げられる。(3)は冷戦終結でなくなった
が、(1)(2)に変化がなければ悲観することはない。
【第5章 相互依存が進展する世界】
本書では世界システムの以下の相互依存関係に注目する。(1)国家間の関係、(2)国家と非国家主体のネットワークの関係。
(1)に関しては、軍事的相互依存と経済的相互依存が考えられる。前者に関してはお互いがお互いの攻撃に対する敏感性・脆弱性を極めて高めたということが指摘できる。経済的相互依存の進展も相互脆弱性を強めている。
(2)に関しては、情報・通信技術の相互依存、巨大企業と国家の関係、非国家主体の広がりが、これまた国家の敏感性・脆弱性を高めているといえる。
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これは メッセージ 40039 (venture_2016 さん)への返信です.
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