「タイの起業支援、日本が一役」
投稿者: speculator_lucky7 投稿日時: 2004/05/11 17:04 投稿番号: [39504 / 118550]
(11日「日本経済新聞」)
日本の官民がタイの地方で起業支援に一役買っている。タクシン首相肝いりの一村一品運動「OTOP」がその舞台。日本が提供するノウハウを生かし、製品や経営の水準向上を目指す努力が多くの村で続く。
竹のような樹皮「クルム」を編んだ素材がある。東部トラート県の伝統工芸品だ。もっぱらもち米入れに使われてきたクルムをランプシェードに使う斬新な発想に、クルムを見慣れた多くの生産者は目を丸くした。
箸に繊細な塗り絵を施す、竹編みの敷布をクッションに使う―。タイ人が思いもつかない応用法を考案したのは日本のデザイナーらだ。彼らが指導した10の村の産品は、4月末にバンコクで開かれた国際ギフトフェアで多くの来訪者をとらえた。3日間で箸は日本企業が2万㌦分を注文する人気ぶり。
農村の貧困撲滅は首相の悲願。農閑期に村民が制作する工芸品などを販売可能なレベルまで磨き上げ、起業を通じて村の自立を促すのがOTOPの目的だ。タイ政府の要請を受け、優れた技術を持つ村に専門家を派遣したり、不慣れな外国人バイヤーの窓口となる代理店を選んだりしたのが日本貿易振興機構(JETRO)。
2年間支援した結果、日本市場を意識した製品作りが可能な村も出てきた。ち密な竹細工の手提げに8万8千円の値が付いた例もある。
JETROバンコクセンターの黒田篤郎所長は「タイ側だけでも事業が軌道に乗るような土台ができた」と今後に期待する。
こうした起業の「スター育成」とは対照的に、「底上げ」に取り組むのが日本の非営利組織(NPO)、アジア科学教育経済発展機構(アジア・シード)だ。
北部チェンライのメーファールアン大学。ここを拠点に、周辺の村に同大経営学修士(MBA)や教員らを派遣し、デザインや市場調査、ネット通販を教える産学連携プログラムを組んだ。起業家教育に詳しい早稲田大学ビジネススクールの大江建教授も駆けつけた。外部と接する機会の少ない村民に、消費者の意向を製品などに反映させる必要性を熱く説いた。
関係者の助言の結果、半年間で木工品や織物などの品質が急速に向上。3月に同大で開いたセミナーには、ラオスやカンボジアなどの政府関係者らも参加した。両国とも一村一品運動導入を決定済みで、今後は「周辺国にもノウハウを伝え地域振興を後押ししたい」(アジア・シードの福田さやか氏)という。
昨秋には副首相とほぼ全県の知事が一村一品運動の発祥の地、大分県を視察した。今年は売上高350億バーツ(千億円弱)を狙う。一村一品を触媒として周辺国も巻き込んで高まる起業熱の健全な育成に、日本ができることは多い。(バンコク=長尾久嗣)
日本の官民がタイの地方で起業支援に一役買っている。タクシン首相肝いりの一村一品運動「OTOP」がその舞台。日本が提供するノウハウを生かし、製品や経営の水準向上を目指す努力が多くの村で続く。
竹のような樹皮「クルム」を編んだ素材がある。東部トラート県の伝統工芸品だ。もっぱらもち米入れに使われてきたクルムをランプシェードに使う斬新な発想に、クルムを見慣れた多くの生産者は目を丸くした。
箸に繊細な塗り絵を施す、竹編みの敷布をクッションに使う―。タイ人が思いもつかない応用法を考案したのは日本のデザイナーらだ。彼らが指導した10の村の産品は、4月末にバンコクで開かれた国際ギフトフェアで多くの来訪者をとらえた。3日間で箸は日本企業が2万㌦分を注文する人気ぶり。
農村の貧困撲滅は首相の悲願。農閑期に村民が制作する工芸品などを販売可能なレベルまで磨き上げ、起業を通じて村の自立を促すのがOTOPの目的だ。タイ政府の要請を受け、優れた技術を持つ村に専門家を派遣したり、不慣れな外国人バイヤーの窓口となる代理店を選んだりしたのが日本貿易振興機構(JETRO)。
2年間支援した結果、日本市場を意識した製品作りが可能な村も出てきた。ち密な竹細工の手提げに8万8千円の値が付いた例もある。
JETROバンコクセンターの黒田篤郎所長は「タイ側だけでも事業が軌道に乗るような土台ができた」と今後に期待する。
こうした起業の「スター育成」とは対照的に、「底上げ」に取り組むのが日本の非営利組織(NPO)、アジア科学教育経済発展機構(アジア・シード)だ。
北部チェンライのメーファールアン大学。ここを拠点に、周辺の村に同大経営学修士(MBA)や教員らを派遣し、デザインや市場調査、ネット通販を教える産学連携プログラムを組んだ。起業家教育に詳しい早稲田大学ビジネススクールの大江建教授も駆けつけた。外部と接する機会の少ない村民に、消費者の意向を製品などに反映させる必要性を熱く説いた。
関係者の助言の結果、半年間で木工品や織物などの品質が急速に向上。3月に同大で開いたセミナーには、ラオスやカンボジアなどの政府関係者らも参加した。両国とも一村一品運動導入を決定済みで、今後は「周辺国にもノウハウを伝え地域振興を後押ししたい」(アジア・シードの福田さやか氏)という。
昨秋には副首相とほぼ全県の知事が一村一品運動の発祥の地、大分県を視察した。今年は売上高350億バーツ(千億円弱)を狙う。一村一品を触媒として周辺国も巻き込んで高まる起業熱の健全な育成に、日本ができることは多い。(バンコク=長尾久嗣)
これは メッセージ 39488 (asean_peace11 さん)への返信です.
固定リンク:https://yarchive.emmanuelc.dix.asia/552019567/bpa5a4a5ia5afipno9tbbh_1/39504.html