対イラク武力行使

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>単純な疑問

投稿者: silverlining430 投稿日時: 2003/11/05 02:05 投稿番号: [27512 / 118550]
needさん。僕はクルド問題の専門家ではないので自信はありませんが、知っている範囲でお答えします。

湾岸戦争後、米国がクルド人の反体制運動を支援しなかった背景についですが、単純に、米国はイラクの「内政には干渉しない」という内事不介入の原則を守っているのだとのポーズを、表向きであっても見せておきたかったからだと考えられます。

今でこそ、イラクの体制転換であるとか、民主化であるといった、完全に内政干渉であり従来は許されないはずのやり方で一連のイラクへの介入が行われていますが、ブッシュ・パパのときはあからさまな内政干渉との批判が加えられることがないよう、配慮していたと思います。

現在、学習院女子大学の学長をされている波多野敬雄さんという元国連大使の方がいらっしゃいますが、波多野先生の話によると、国連がある紛争地域の問題解決のため米国に協力を要請した際、ブッシュ・パパは「うーん。あんまり米国が出しゃばるとやれ『内政干渉だ』とか『米国の帝国主義だ』とかうるさくてかなわないんだよね」と及び腰な発言をすることもあったのだそうです。

話がそれましたが、湾岸戦争でイラクが敗れた後、国内の各地で反政府運動が確かに起こりました。米国がフセイン政権の打倒を呼びかけたからです。当然、クルド人勢力もその呼びかけに応えました。米軍を中心とする多国籍軍の支援を待ちながら…。

しかし反乱を呼びかけた米国は、一切動きませんでした。表向きはイラクの内政には干渉しないとの立場を取り、イラク軍やバース党の内部の反サダム派の蜂起による政権奪取のシナリオを描いていたのだと思います。また、シーア派やクルド人勢力が仮に勝利した場合のイラク国内の混乱や周辺諸国への影響―トルコの話しはここで関係してきます。トルコにも居住地域を持つクルド人が米国の支援をバックに独立運動に拍車をかけるといった事態を恐れ、トルコ軍が掃討に動き出すということも危惧されるためです―も懸念され、米国はクルド人勢力を含め反体制運動を支援しなかったと思われます。

かくして、米国に裏切られた感が増したクルド人は、クルド勢力を団結させイラク軍に対抗させようとする米国の構想に乗ることに非常に慎重になるに至ります。

また、needさんのご指摘の通り、トルコとクルドの仲はよくありません。が、イラク北部のクルド人自治区の収入源のほとんどがトルコとの貿易の関税であるため、クルド人はトルコのご機嫌を損ねるような動きに出ることを控えている向きもあるようです。

そんな中、米国がいよいよ本気でイラクを叩こうと動き出し、しかも、イラクの大量破壊兵器が武力行使の最たる理由であったのだから、ハラブジャの苦い経験を持つクルド人の期待が高まったのは、当然だったのかもしれません。

僕がクルドの人達と歓談していたときも、「ついにこの時が来たんだ。今度こそ米国はやってくれるだろう」と述べていました。こんな言葉を受け、「やっぱり戦争は絶対ダメだと思うんだよね」とつい言ってしまったのでした。
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