コリン・パウエルの苦悩(戦い−4:終)
投稿者: need2003jp 投稿日時: 2003/09/22 15:12 投稿番号: [27214 / 118550]
9月3日、パウエルは、国務省で記者会見を開いた。会見の内容は、イラクに国連主導の多国籍軍を展開するための、国連安全保障理事会の新決議案に就いて、3〜4日かけて草案を理事国に配布する考えを示した上で、アメリカ中央軍が引き続き統合指揮権を維持していくと強調した。
パウエルは、草案の骨子として、米軍の指揮権維持の他、次の3つを挙げた。
(1)イラク統治評議会に対して、憲法制定や総選挙実施の日程など、民主化移行に向けた「青写真」の策定・提示の要求。
(2)復興資金調達や選挙プロセスでの国連の役割拡大。
(3)国際金融機関や各国に一層の支援要請。
しかし、この草案に対して、「我々が望んでいるものとは、程遠い」「劇的な変化はない」と、フランスやドイツからは、不満の声が続発した。
パウエルは、今回の国連決議の成立には、たやすく事が運ばないことは、十分承知の上だった。本来なら、イラクに駐留する米兵の生命を守ることを最重要視すれば、「撤退」というカードは、「ベスト」に考えであった。しかし、イラク情勢の泥沼化と、超大国たるアメリカのプライドから、そのカードを引くわけには行かないのだ。だからこそ、国連決議による、多国籍軍派遣という、「ベター」な選択肢を取らざるを得ない。
「一旦、国家が決めたことに対して、軍人はその命に従わなければならないんだ。」
ブッシュ大統領の言葉が、パウエルの胸に、歯がゆいほど響いた。確かに、大統領の言葉は、正鵠を射たものである。だが、いたずらに、名もなき多くの兵士たちを犠牲にして、何が得られるのか?-今回のイラク攻撃の展開を見るにつけ、パウエルは承服しきれない傷みを抱えていた。
パウエルは、「湾岸戦争の英雄」と称えられているが、戦争で戦うのは、一握りの仕官ではないということを熟知していた。実際に、銃弾飛び交う戦場最前線で戦っているのは、名もなき多くの兵士太刀なのだ。彼らは軍人であるが、親や兄弟もいて、無事も祈っているに違いない。ひょっとしたら、恋人もいるかもしれない。結婚し、子どももいるかもしれない。そして、心を分かち合える友人もいるかもしれない。
戦争は、そういった人たちのはかない思いを、無残にも打ち砕く。だからこそ、「戦争」というカードは、安易にひいてはならないのである。国家のために、生命を捧げなければならないとはいえ、彼らは1人の人間でもあるのだ。ブッシュ大統領は、そういった人たちの気持ちを汲んだ上で、「戦争」というカードを引いたのだろうか?
「戦争は、避けたいものだな。」
ベトナム戦争や湾岸戦争で、凄惨な現場を見続けてきたパウエルにとっては、今回のイラク戦争は、くすぶるものが残っていた。
だが、彼は、ブッシュ政権の閣僚というポストにある以上、自分の思いにそぐわないことがあっても、与えられた指令に対しては、やり抜かねばならないのだ。
残された時間は、あまりない。その間に、何とか多国籍軍の派遣のための、国連決議を成立させねばならない。これは、アメリカにとって、国連を自家薬ろう中の物(自分の都合のいい道具)として扱いかねない危険はあるが、そんな悠長なことは言っていられない。
パウエルにとっての、イラク戦争の後始末は、並大抵のものでなさそうである。
パウエルは、草案の骨子として、米軍の指揮権維持の他、次の3つを挙げた。
(1)イラク統治評議会に対して、憲法制定や総選挙実施の日程など、民主化移行に向けた「青写真」の策定・提示の要求。
(2)復興資金調達や選挙プロセスでの国連の役割拡大。
(3)国際金融機関や各国に一層の支援要請。
しかし、この草案に対して、「我々が望んでいるものとは、程遠い」「劇的な変化はない」と、フランスやドイツからは、不満の声が続発した。
パウエルは、今回の国連決議の成立には、たやすく事が運ばないことは、十分承知の上だった。本来なら、イラクに駐留する米兵の生命を守ることを最重要視すれば、「撤退」というカードは、「ベスト」に考えであった。しかし、イラク情勢の泥沼化と、超大国たるアメリカのプライドから、そのカードを引くわけには行かないのだ。だからこそ、国連決議による、多国籍軍派遣という、「ベター」な選択肢を取らざるを得ない。
「一旦、国家が決めたことに対して、軍人はその命に従わなければならないんだ。」
ブッシュ大統領の言葉が、パウエルの胸に、歯がゆいほど響いた。確かに、大統領の言葉は、正鵠を射たものである。だが、いたずらに、名もなき多くの兵士たちを犠牲にして、何が得られるのか?-今回のイラク攻撃の展開を見るにつけ、パウエルは承服しきれない傷みを抱えていた。
パウエルは、「湾岸戦争の英雄」と称えられているが、戦争で戦うのは、一握りの仕官ではないということを熟知していた。実際に、銃弾飛び交う戦場最前線で戦っているのは、名もなき多くの兵士太刀なのだ。彼らは軍人であるが、親や兄弟もいて、無事も祈っているに違いない。ひょっとしたら、恋人もいるかもしれない。結婚し、子どももいるかもしれない。そして、心を分かち合える友人もいるかもしれない。
戦争は、そういった人たちのはかない思いを、無残にも打ち砕く。だからこそ、「戦争」というカードは、安易にひいてはならないのである。国家のために、生命を捧げなければならないとはいえ、彼らは1人の人間でもあるのだ。ブッシュ大統領は、そういった人たちの気持ちを汲んだ上で、「戦争」というカードを引いたのだろうか?
「戦争は、避けたいものだな。」
ベトナム戦争や湾岸戦争で、凄惨な現場を見続けてきたパウエルにとっては、今回のイラク戦争は、くすぶるものが残っていた。
だが、彼は、ブッシュ政権の閣僚というポストにある以上、自分の思いにそぐわないことがあっても、与えられた指令に対しては、やり抜かねばならないのだ。
残された時間は、あまりない。その間に、何とか多国籍軍の派遣のための、国連決議を成立させねばならない。これは、アメリカにとって、国連を自家薬ろう中の物(自分の都合のいい道具)として扱いかねない危険はあるが、そんな悠長なことは言っていられない。
パウエルにとっての、イラク戦争の後始末は、並大抵のものでなさそうである。
これは メッセージ 27213 (need2003jp さん)への返信です.
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