対イラク武力行使

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新しい国際機関

投稿者: native_born_lonely 投稿日時: 2003/04/07 00:41 投稿番号: [21330 / 118550]
国連がまともに機能しなくなった。米国に非がある側面が強いとはいえ、国益を持ち込める場であったことが、そもそも各国の二枚舌を容認してきた。正義性を論争し、道標を掲げるというよりは、ビジネス論争の場に堕していた観が否めない。議題賛否を採択するという行為自体、法的に正しいと判断できていても、国益に反することであれば否とする、という具合である。選択の二面性を許容してきたことが国連を自壊に導きつつあるように思える。

勝ち組による常任理事国という仕組みを21世紀においても残していること自体、議題判断の基準は何か、というポイントを曖昧にしている。国際法の判断において、国益の介入は認めない、という大前提があれば、常任理事国という特権は必要なくなる。第二次大戦の戦後処理的な機能がもはや時代錯誤のものとなっている現実では、それを認めないことこそ、国益への拘りを露呈している証拠であろう。米国はすでに、国益のためには国際法にさえ縛られないのだ、と豪語してしまった。むしろ正直な態度とさえ言える。国益意識を隠しながら、常任システムの見直しを提議しない残りの国のほうが、よほど二枚舌かもしれない。

国際機関におけるもう一つの大きな欠落点には、「正論」の一方的な押し付けがある。ここでは、イスラエル・パレスチナ問題を試金石としてみたい。紛争解決を求めてきた「法」が片手落ちだったことが、過去の事例で明らかだ。端的には、「Yは撤退しろ、Pはテロを止めろ」というものだ。それに対する「了解」は、一度ならずあった。だが、過去において何度、イスラエル国民が『意図的に』ターゲットとされてテロの被害を受けたか(ちなみに、撤退には、自治への権限委譲などの時間はかかる)。その都度、国際機関や世論は、Pのテロに対して、何らの厳格な態度を示さなかった。そうするシステムが不在だったからだ。

執行のプロセスに対する厳格なウォッチ、それに違反した場合の、何らかの措置権限、というものが、国際機関には与えられていなかった、ということではないか。一度ならず「正論」を受け入れてみたイスラエルは、国際社会から裏切られるという経験をさせられたが、そのことを認識する世論は極めて限定的だった。むしろ「巻き添え」の被害者の映像を見せられ同情する余りに、「テロ」にまで心情的な肩入れを口にするケースのほうが圧倒的に多い。これでは、現時点でのイスラエルの極右化を非難する権利は、国際社会の誰にもない、と指摘することも、時系列の事実認識においてはフェアな視点だろう。

イスラエルの存在自体を認めない、という心理的な暴力を、国際社会が野放しにしたままの和平交渉「要求」というものが、本当に正論と言えるだろうか?   過去において話し合いに応じた、ということは、国の存在を認めた上でのことでなければあり得ない。だが、家庭を含めた教育の場においてさえ「抹殺」を叫び続けているのがアラブの現実だ。それに対する制裁は、何もない。約束を破ってきたのはどちらか?   使われた言葉の事実だけを見ても明らかなはずだ。こうしたことを、客観的に判断するのが「法」であって、その判断には、国益の介入など許されるべきではない。

子供たちに、「大きくなったら○○を殺せ」と教えている親や教師が居れば、テロに直結する犯罪行為として取り締まるべき段階がとうとう来たのだと私は思う。日常に交わされる言語の現場にこそ、本質的な問題がある。戦争(あるいは環境問題)という目に見えやすい(子供の目にも、という手厳しい指摘が可能な点だ)「TV映像付きの」現象に対しては、反対・賛成の言動が簡単に市民レベルで沸き起こる。しかし、本質的なそもそも論となると、各自の政府に、あるいは所属国の枠組みを超えた世界的な連帯という形で、要求および批判の声を上げ続けるのは困難を極めている。たとえ識字率が上がっても、「絵」がなければ脳髄が働かないという人種が圧倒的に多いことが、民主主義の瑕疵なのだろうか。

「執行監視能力不在の片手落ちな正論」という現状を改善しつつ、市民運動としては、例えば米国に、国際法遵守の拒否を翻すことができれば「国益」など持ち込む余地はなくなる。国際機関をより遂行性のある形へ整備していく方向へ世論が意識を向け続ければ、いずれは、自覚の淵に留まる四割の(現在でも強くはブッシュを支持しないような)米国人の比率が増え、政策転換が余儀なくされる。今回のイラク問題であれほど綺麗な正義を叫び続けた仏国民も同様だ。常任理事国という古いシステムの見直し、国益介入否定の明文化、法と正義の客観的な判断機関、その運用執行権限機関、こうした機能の確立を、我々国際社会は本気で模索すべきではないだろうか。政治は、国家の枠組みを超えた、国際的なステージに移行する時代に入ったと思う。
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