『明るさと成熟 あの人々が死ぬ』(4)
投稿者: haru_0210_m 投稿日時: 2003/03/29 00:54 投稿番号: [15955 / 118550]
続きです。
次で終わりです。
回転が速いから、ここで書いてもすぐに忘れ去られそうだな・・・(^_^;)
まあいいんです。
(4)
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旅の途中、「闘いの母」と名前のついたモスクに行きました。政治的な性格の集会だったようで、テレビも中継していた。アラビア語はわからなかったけれど、愛国心を鼓舞する過激な内容の説法らしかった。印象に残ったのは、それを開いている人たちの表情。説法のボルテージが上がっていくのと対照的に、彼らはただ静かに聞いているだけ。その対比が際立っていました。
みんな何を思っていたのだろう。
イラクの人々は、諦めているわけではない。アメリカに屈服するつもりもない。アラビアンナイトの舞台だったバグダッド。イスラム社会の覇者であり、ヨーロッパが田舎だったころ、世界の中心だったという記憶もまだ残っている。イラク市民の誇りは高い。
文明的な成熟、といったらいいだろうか。
戦争の準備をしている、つらいことだけど仕方がない、近所の人たちと助け合いますよ。そんな話をいろいろな人から聞くと、ある種の成熟を感じざるを得なかった。人はいかにして生きていくか──20年間、つねに戦争と経済政策という下で暮らしてきた人たちは、いかに生きるかということをみんな教えられて育っている。そう感じました。
こういうぼくの見方に、イラクの一面しか見ていない。サダム・フセイン体制を肯定するのか、という意見もあるでしょう。だが、ぼくにはフセインに関しては伝聞情報しかない。それだけで、現体制の是非を判断することは、今回の旅行ではあえてやめました。
ただ、イラクで知り合ったある知識人はこういっていました。「外から見れば、大統領信任投票で100%の信任なんてありえないと思うでしょう。私もフセインが絶対正しいとは思わない。でもいまは団結するしかない。フセイン政権がなぜ倒れないのか、なぜ支持を集めるのかと聞かれたら、それはアメリカのおかげだということです」
外から圧力をかけ続けられると、国内は結束するしかない、アメリカはフセインに圧力をかけることで、あの体制を維持してきたのだ、と彼は言った。
ちょうど9・11の同時多発テロのあとのアメリカと一緒です。50%の支持で大統領になったブッシュが、あの事件を機に9割の支持を得たのと同じように。
(つづく)
これは メッセージ 15940 (haru_0210_m さん)への返信です.
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