イラク復興

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人海戦術:アセアンさん

投稿者: silverlining430 投稿日時: 2004/06/23 16:24 投稿番号: [468 / 1982]
むしろ「対イラク武力行使」ネタのお話になるかと思います(^^

国際の平和と安全を維持するため、軍事的措置を講じるという重大な政策判断を、米国発の情報がかなり左右しているところがあると思っています。

以前、国際法についてお話したことの繰り返しになって恐縮ですが、現在の国際法秩序の根幹は武力不行使原則ですので、国連憲章上認められている軍事的措置を実施する場合でも、かなり高い要件のハードルをクリアしないと行えない――ということが重要です。

で、高い基準の要件を満たし、各国が納得の上でようやく軍事的措置の発動となるわけですが、こうした環境を整えるために、軍事的措置の発動しかないと確信できる正確さにおいて精度が高い情報が不可欠であるかと思われます。

が、米国は、実は軍事的措置の発動の決定を下せるほどの確かな情報を持っていないかなぁ――というのが僕の印象でもありますね。

なのでCIAなんかが

>>
彼ら自身が一番嫌がるのが、いわゆる人開戦術だし
現状は「高度な国際関係分析の専門家集団」ってのが
妥当じゃないでしょうか?
>>

とのアセアンさんの認識は、そうだと僕も思います。実は、CIAなんか、たいした権謀術策をしているわけではないし、できもしない。

特にテロ対策については、脅威の対象が非国家的主体であるからこそ、「ベタなノン・キャリの仕事」(笑)かもしれない人海戦術の方が、実は衛星写真よりも重要ではないかとも思うのですが、人海戦術に打って出るにしても、特に中東と中央アジアのムスリム地域で現場の情報を集められる人材が、どこの国の諜報機関も、不足しているように思うんです。

人材不足だからこそ、英国なんかが「スパイ募集」の新聞広告まで出しちゃうし(笑)。

象徴的な例として有名なものに、1998年のインドとパキスタンの核実験を、米国が予測できなかったということがありましたね。このとき、CIAの「国際関係分析の専門家」たちは、「まぁ合理的に考えて、国際社会から強い反発を浴びる核実験なんてしないでしょ」――ときっと考えていたのでしょう。

ところが、そうは問屋が卸さなかった。インドもパキスタンも、アメリカ的な合理主義で動いているわけではないですからね(笑)。で、実際に核実験は行われた。

実は、核実験が行われる1カ月くらい前から、現地の新聞に「核実験をどこそこでやるから、住民のみなさんはどいてくれ」という広告がデカデカと載っていた。

インドにもパキスタンにも、おそらく米国はエージェントを派遣していたはずでしょうが、現地語が分からなかったのか、現地の考え方や風習に不慣れだったのか、このあまりにも分かりやすい、「ごみの収集をしますよ」くらい当たり前なお知らせを伝える新聞広告を把握していなかった。

さらに、CIAなんかの諜報機関の要員が、機密情報集めだけに精力を傾ける傾向があることも問題だと思いますね。

機密情報集めで悦に入ってしまうと、公式情報を軽視してしまうことになる。

実は、誰でも知っている公式情報の方が、なにやら陰謀たくましい機密情報なんかよりも、よっぽどアテになって、情報としての価値も高いことが多いと思うんです。だからCIAなんかがこれまで行ってきた、機密情報集めのために多額のカネをばらまくようなやり方は、ナンセンスであることも多いと思うんです。

核実験を通知する新聞広告を見落とした(あるいは軽視していたのかな?)ことなんて、良い例であるかと思います。

イラクに対する武力行使の決定が、ミスリードされたことも、米英が公式情報を軽視していたということが大きいようにも感じています。

軽視された公式情報は、国連査察団が出してきた一連の報告なのですが、国連査察団の報告よりも、米国や英国は、自国の諜報機関を通じて集めたであろうイラクのWMDについての機密情報の方を武力行使の決断の根拠に置いていたと思います。

査察団による公式情報と米英が集めていた機密情報…。

どちらの情報の方が正確であったかは言わずもがなです。チャラビのおっさんのような亡命イラク人による誇張されたイラクのWMD脅威説をもっと真面目に検証すべきだったでしょう。今でもしていないことがトホホなのですけれど…。

やはり現地の言語、風習、文化などを尊重できる人材を使った情報収集こそが、大切であるかと考えます。

軍事的措置まで行うような重大な政策決断を拙速に下してしまうことを避けるためにも。またイラクの復興の過程において、イラク人自身が真に主役であると実感できる復興施策を行うためにも。

その意味で、僕は、国の諜報活動における人海戦術の復権を重視していたりします。

取り敢えず
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