国際社会?う〜ん…。
投稿者: silverlining430 投稿日時: 2005/04/21 20:27 投稿番号: [1434 / 1657]
キャスターさんのストーキングをしているわけじゃないのですが…。う〜ん。いい意味でキャスターさんの書き込みはcontroversialなのでしょうね…。
>『社会通念上』の国際社会
とは少し乱暴な意味付けの仕方ですね。
なぜ乱暴かというと、そもそも国際「社会」は存在するのか否かという「そもそも論」すら提起されている現状だからなんです。
こうした問題提起は、「国際社会」を定義することの難しさに帰因してのことなのですが。
ヘッドリー・ブルというたいへん著名な学者がいますが、彼のこれまた非常に有名な著書に"The Anarchical Society"がありまして、この著書の議論の中で、国際社会などというものはそもそもないのじゃないか――といった論まで展開しています。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0231102976/qid=1114081373/sr=8-9/ref=sr_8_xs_ap_i9_xgl14/250-7748311-4836233
社会というのはある共通の価値観が共有された範囲を指しますが、国際において、共通の価値などは共有されておらず、したがって国際社会は存在しないのではないかという仮説です。
つまりキャスターさんの仰る「社会通念」などというものが広く共有されているわけではないのが国際という範囲であり、価値の共有により秩序体系を生み出しいている社会などは、国際の中にはあり得ないという問題意識ですね。
ブルは最終的に国際を秩序付けている行為規範を見出し、国際社会が存在するという論に持っていっていますが、ブルが見出した国際社会を秩序付けている行為規範は勢力均衡ということになっています。
しかしですね、ウィーン条約違反の違反内容を有権解釈し、その解釈をなした者が条約に締約している各国を強制的に従わせるシステムが国際の中には結局ありませんよね。ゆえに、各国のそれぞれの勝手な解釈がまかり通り、中国が中国独自の解釈でウィーン条約に違反していないと強弁することも可能です。
違反していると日本が対抗することもできますが、結局これでは日中間にウィーン条約の違反内容についての「共通の社会通念」なるものは存在しないため収拾のつかない水掛論になるでしょうね。政治的な駆け引きとして、中国にウィーン条約にも配慮しろよという圧力くらいはかけれるでしょうが、法的な解釈をめぐる一つの結論に日中がたどり着くことはないでしょう。
条約の解釈をめぐり齟齬が生じたらICJに持っていくこともできますが、当のICJの係争に中国が不参加を表明したら裁判は不成立ですよ。強制管轄権がICJにはないわけですし。
ここに至って、日中間でウィーン条約の違反内容をめぐる「共通の社会通念なるものが存在しない」ため、そもそも国際「社会」などないのではないかというブル以来の問題意識が首をもたげてさえしてくるわけです。
したがって、国際に共有している社会通念などそもそも存在していない以上、
>社会通念上
>警察の目をかいくぐって泥棒されたのと
>警察が目の前にいるのに泥棒が堂々と盗みを働いた。
>どちらが批難される?
というような日本的な一般論を国際という場で語ったところで無意味なわけです。
ウィーン条約違反というのであれば、その違反を誰が認定し、違反が認定された場合、条約の遵守を誰が働き掛けるのかという問題は、実は国際法の欠陥に関わる非常に本質的な話で、キャスターさんの言うような社会通念云々の簡単な話で片付いたら、苦労しないんですけどね。
>『社会通念上』の国際社会
とは少し乱暴な意味付けの仕方ですね。
なぜ乱暴かというと、そもそも国際「社会」は存在するのか否かという「そもそも論」すら提起されている現状だからなんです。
こうした問題提起は、「国際社会」を定義することの難しさに帰因してのことなのですが。
ヘッドリー・ブルというたいへん著名な学者がいますが、彼のこれまた非常に有名な著書に"The Anarchical Society"がありまして、この著書の議論の中で、国際社会などというものはそもそもないのじゃないか――といった論まで展開しています。
http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/0231102976/qid=1114081373/sr=8-9/ref=sr_8_xs_ap_i9_xgl14/250-7748311-4836233
社会というのはある共通の価値観が共有された範囲を指しますが、国際において、共通の価値などは共有されておらず、したがって国際社会は存在しないのではないかという仮説です。
つまりキャスターさんの仰る「社会通念」などというものが広く共有されているわけではないのが国際という範囲であり、価値の共有により秩序体系を生み出しいている社会などは、国際の中にはあり得ないという問題意識ですね。
ブルは最終的に国際を秩序付けている行為規範を見出し、国際社会が存在するという論に持っていっていますが、ブルが見出した国際社会を秩序付けている行為規範は勢力均衡ということになっています。
しかしですね、ウィーン条約違反の違反内容を有権解釈し、その解釈をなした者が条約に締約している各国を強制的に従わせるシステムが国際の中には結局ありませんよね。ゆえに、各国のそれぞれの勝手な解釈がまかり通り、中国が中国独自の解釈でウィーン条約に違反していないと強弁することも可能です。
違反していると日本が対抗することもできますが、結局これでは日中間にウィーン条約の違反内容についての「共通の社会通念」なるものは存在しないため収拾のつかない水掛論になるでしょうね。政治的な駆け引きとして、中国にウィーン条約にも配慮しろよという圧力くらいはかけれるでしょうが、法的な解釈をめぐる一つの結論に日中がたどり着くことはないでしょう。
条約の解釈をめぐり齟齬が生じたらICJに持っていくこともできますが、当のICJの係争に中国が不参加を表明したら裁判は不成立ですよ。強制管轄権がICJにはないわけですし。
ここに至って、日中間でウィーン条約の違反内容をめぐる「共通の社会通念なるものが存在しない」ため、そもそも国際「社会」などないのではないかというブル以来の問題意識が首をもたげてさえしてくるわけです。
したがって、国際に共有している社会通念などそもそも存在していない以上、
>社会通念上
>警察の目をかいくぐって泥棒されたのと
>警察が目の前にいるのに泥棒が堂々と盗みを働いた。
>どちらが批難される?
というような日本的な一般論を国際という場で語ったところで無意味なわけです。
ウィーン条約違反というのであれば、その違反を誰が認定し、違反が認定された場合、条約の遵守を誰が働き掛けるのかという問題は、実は国際法の欠陥に関わる非常に本質的な話で、キャスターさんの言うような社会通念云々の簡単な話で片付いたら、苦労しないんですけどね。
これは メッセージ 1433 (caster10ap さん)への返信です.
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