「イスラム超過激派」宮田律(講談社)①
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2005/08/23 01:09 投稿番号: [4788 / 5091]
ムジャヒディンからテロリストに変貌する断絶と飛躍
アフガニスタンでソ連軍と闘ったムジャヒディン達は、
その後更に、チェチェン、ボスニア、コソボ等の紛争地へも戦いにでかける。
そこには、ムスリムを侵略し、抑圧する異教徒と戦うという大義があった。
従って、彼らが、無差別テロを行うテロリストへと変貌するには、
一人一人の内面でその断絶を埋める精神的飛躍が必要だ。
しかし、クルアーンには、決して記載されていないことを
つまり、女性、子供、老人等々の非戦闘員をもターゲットにするということを
更には、同じイスラム教徒でも、腐敗している者は殺してもよいということを
自分自身が行うことを、どのように内面的に自己正当化しているのであろうか。
ある者は、クトゥブのような過激思想への共鳴だろうし、
ある者は、親族等を非道に虐殺・虐待されたことへの復讐だろうし、
ある者は、貧困から、経済的理由でリクルートされることもあるだろう。
また、それらの要因が複合していることもあるのだろう。
クトゥブの主張
「イスラム世界における政府の権威主義的で、抑圧的な性格を考えれば、
内部から漸進的に改革するというのは無駄な努力」
「中庸の道はありえない。ジハードを拒むムスリムは神の敵であり、
殺害されなければならない」
クトゥブの言う通り、イスラム世界はほとんどが独裁政権だ。
情勢認識が誤っているとは言えない。
しかし、そういう認識に基づく後半の方針は無茶苦茶だ。
独裁政権に反対する方法は他にもあるだろうし、闘争方針・闘争形態自体が
間違っている。
そういう非合理な方針を自ら担うには、相当深い非合理で非道な経験を経た
者しか担い得ないのではないか。
言わば、そういう<魂の転回>を経ることなしには不可能ではないか。
そういう<精神的な面>だけでなく、
<制度的な面>や<現代メディアの進歩という面>もあるだろう。
例えば、パキスタンでは、いくつもの過激派組織が非合法化された。
しかしその指導者は逮捕されず、活動家も恩赦によって釈放されている。
ムシャラフ大統領は、軍事政権の維持の為、世俗的な反政府勢力を抑圧する為、
イスラム政党と妥協し、支持を取り付けるかわりに、黙認するという関係
にある。軍部はカシミール問題もあり、相互依存関係にすらある。
神学校マドラサの教育内容にも干渉できない。
これは メッセージ 89 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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