「因習を破るパキスタン女性」①
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2005/03/25 06:51 投稿番号: [4639 / 5091]
「因習を破るパキスタン女性」米ABC NIGHTLINE
NHKBS(2005.3.24(木)放映)
パキスタン、ハンジャプ州のミワラ村は、
首都イスラマバードから560キロほど離れた所にあります。
電気も水道もなく、近代法にも全く染まっていない地域です。
ここでは部族が全てを取り仕切り、多くの問題は、
パンシャットという部族代表の男性から成る非公式の評議会で決着がつきます。
女性は所有物とみなされ、時には家族の名誉を守る為の復讐の手段として
使われます。
三年前、その復讐が起きました。
部族間の争いを収める為、女性が性的集団暴行を受けたのです。
よくこの地方であることで、後に何も問題が起きないのが普通です。
しかし、ムクタル・マイさんの場合、初めから対応が違いました。
そして劇的展開の末、ついにパキスタン最高裁で審理されることとなりました。
ことの発端はムクタルさんの14歳の弟が、より有力なマストイ族の少女と
性的関係を持ったと非難を受けたことです。
マストイ族の少女の家族にとっては、余りある侮辱でした。
弟は事実を否定しています。
間に入ったのが部族代表の評議会、
マストイ族の名誉の為に姉のムクタルさんが使われることとなりました。
ムクタルさんは、歩いて空き地までやって来て、
しきたりに則り、弟を許して欲しいと請いました。
「評議会まで歩いて行く途中、何を思いましたか」
「評議会のリーダーが、頭に手をかざして、『お前は私の娘みたいだ。
許してやろう』と言ってくれるのがしきたりだと思っていました」
「でも私が到着すると、許しを請うチャンスも与えられず、四人の男性に虐待を
受けたんです。250人もの男性の前で虐待されました」
「止めさせる為に何と言ったんですか」
「皆さんは私の兄弟のようなものですから、こんなことは止めて下さいと訴え
ました。コーランと預言者モハメドとアラーの神の為に、私を傷付けないで
下さいと訴えましたが、聞いてくれませんでした」
彼女は全ての村人の目にさらされ、家まで裸で帰らされました。
「普通なら自殺するというのですか」「そうです」
「理由はどうであれ、自分の受けた辱めの為にですか」
「何が不名誉なことかというと、犯罪を犯したり、誰かを暴行することでは
なくて、暴行を受けることが不名誉なんです。
それは本人だけではなくて、家族全体の不名誉となるんです。
名誉を回復する方法は、本人が自殺することであり、パキスタンの地方では
それが当然とされているんです」
地元のイスラム指導者が、この暴行を耳にしなければ、実際にそうなって
いたかもしれません。
「マストイ族が貧しい一族に復讐したと聞きました。
私はモスクで礼拝中にそのことを非難しました」
「この辺りでは復讐は異例ではないでしょうか。
この一件で特に何が問題だと思うのでしょう」
「これまでのケースと違っていたのは、残忍さがあったという点です。
あんなことはこれまで起きなかったし、あんな復讐の仕方は予想して
いませんでした」
イスラム指導者は村人に警察に届けるよう説得しました。
集団性的暴行の報道が広まり、全世界の女性がムクタルさん支持に立ち上がり
ました。
そんな中、当惑したムシャラフ大統領は、直ちに暴行した男達を逮捕し、
裁判にかけました。
検察は、性的暴行が立証される場合は、極稀だと主張、厳罰が下されました。
この犯罪では最高刑が適用されます。この場合は死刑です。
ムクタルさんは、更に慣例を破り、次の行動に出ました。
法廷で男達の暴行について証言したのです。
ムクタルさんは、不名誉なのは、暴行を受けた方ではなく、暴行した方だと
犯人達の前で、はっきりと述べ、自らの嫌疑を晴らしました。
これは彼女個人だけでなく、パキスタン女性全てにとって極めて大きな
前進でした。
彼女は体制そのものに真っ向から挑んだのです。
本来ならば自殺し、恥を受け入れ、姿を消す筈でした。
彼女はその代わり、それに真っ向から挑み、最終的には犯人達を刑務所に
送ったんです。
従来の考え方を覆したとまではいかなくても、少なくとも社会に激震を
与えたのです。
「判決で名誉が挽回できましたか」
「いいえ。でも名誉が回復されなくても私は満足していますし、
同じことが繰り返されるのを防ぐことができるんです」
NHKBS(2005.3.24(木)放映)
パキスタン、ハンジャプ州のミワラ村は、
首都イスラマバードから560キロほど離れた所にあります。
電気も水道もなく、近代法にも全く染まっていない地域です。
ここでは部族が全てを取り仕切り、多くの問題は、
パンシャットという部族代表の男性から成る非公式の評議会で決着がつきます。
女性は所有物とみなされ、時には家族の名誉を守る為の復讐の手段として
使われます。
三年前、その復讐が起きました。
部族間の争いを収める為、女性が性的集団暴行を受けたのです。
よくこの地方であることで、後に何も問題が起きないのが普通です。
しかし、ムクタル・マイさんの場合、初めから対応が違いました。
そして劇的展開の末、ついにパキスタン最高裁で審理されることとなりました。
ことの発端はムクタルさんの14歳の弟が、より有力なマストイ族の少女と
性的関係を持ったと非難を受けたことです。
マストイ族の少女の家族にとっては、余りある侮辱でした。
弟は事実を否定しています。
間に入ったのが部族代表の評議会、
マストイ族の名誉の為に姉のムクタルさんが使われることとなりました。
ムクタルさんは、歩いて空き地までやって来て、
しきたりに則り、弟を許して欲しいと請いました。
「評議会まで歩いて行く途中、何を思いましたか」
「評議会のリーダーが、頭に手をかざして、『お前は私の娘みたいだ。
許してやろう』と言ってくれるのがしきたりだと思っていました」
「でも私が到着すると、許しを請うチャンスも与えられず、四人の男性に虐待を
受けたんです。250人もの男性の前で虐待されました」
「止めさせる為に何と言ったんですか」
「皆さんは私の兄弟のようなものですから、こんなことは止めて下さいと訴え
ました。コーランと預言者モハメドとアラーの神の為に、私を傷付けないで
下さいと訴えましたが、聞いてくれませんでした」
彼女は全ての村人の目にさらされ、家まで裸で帰らされました。
「普通なら自殺するというのですか」「そうです」
「理由はどうであれ、自分の受けた辱めの為にですか」
「何が不名誉なことかというと、犯罪を犯したり、誰かを暴行することでは
なくて、暴行を受けることが不名誉なんです。
それは本人だけではなくて、家族全体の不名誉となるんです。
名誉を回復する方法は、本人が自殺することであり、パキスタンの地方では
それが当然とされているんです」
地元のイスラム指導者が、この暴行を耳にしなければ、実際にそうなって
いたかもしれません。
「マストイ族が貧しい一族に復讐したと聞きました。
私はモスクで礼拝中にそのことを非難しました」
「この辺りでは復讐は異例ではないでしょうか。
この一件で特に何が問題だと思うのでしょう」
「これまでのケースと違っていたのは、残忍さがあったという点です。
あんなことはこれまで起きなかったし、あんな復讐の仕方は予想して
いませんでした」
イスラム指導者は村人に警察に届けるよう説得しました。
集団性的暴行の報道が広まり、全世界の女性がムクタルさん支持に立ち上がり
ました。
そんな中、当惑したムシャラフ大統領は、直ちに暴行した男達を逮捕し、
裁判にかけました。
検察は、性的暴行が立証される場合は、極稀だと主張、厳罰が下されました。
この犯罪では最高刑が適用されます。この場合は死刑です。
ムクタルさんは、更に慣例を破り、次の行動に出ました。
法廷で男達の暴行について証言したのです。
ムクタルさんは、不名誉なのは、暴行を受けた方ではなく、暴行した方だと
犯人達の前で、はっきりと述べ、自らの嫌疑を晴らしました。
これは彼女個人だけでなく、パキスタン女性全てにとって極めて大きな
前進でした。
彼女は体制そのものに真っ向から挑んだのです。
本来ならば自殺し、恥を受け入れ、姿を消す筈でした。
彼女はその代わり、それに真っ向から挑み、最終的には犯人達を刑務所に
送ったんです。
従来の考え方を覆したとまではいかなくても、少なくとも社会に激震を
与えたのです。
「判決で名誉が挽回できましたか」
「いいえ。でも名誉が回復されなくても私は満足していますし、
同じことが繰り返されるのを防ぐことができるんです」
これは メッセージ 89 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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