CIS諸国を巡る米露の角逐(その2)
投稿者: imonoyamashotengai 投稿日時: 2004/11/28 01:31 投稿番号: [3132 / 5091]
<米の対CIS戦略>
・<政治的戦略>:ソ連崩壊に伴う中央アジアや南カフカスのCIS諸国の
ロシア離れを加速させること
・<経済的戦略>:カスピ海石油資源を、中東石油依存度を下げるための一つの
供給先として確保すること、ポスト・北海油田としての位置付け
・<軍事的戦略>:中央アジアに歴史上初めて米軍基地を確保すること
名目上・実務上はアフガニスタンへの対テロ作戦前線基地
だが、露中への軍事的橋頭堡という意義をも持っている
アメリカにとって、カスピ海石油資源は、<経済的>には、中東石油依存度を
下げるための一つの供給先を確保するという意味と同時、<政治的>には、アゼ
ルバイジャンとグルジアのロシア連邦離れを加速させる最大の武器でもあった。
アゼルバイジャン・グルジア・トルコのBTCパイプラインは、ロシアの北ルー
トと真っ向から対立するものであった。カスピ海石油埋蔵量は、現在では、当初
の予測埋蔵量を大幅に下方修正している。逆に言えば、BTCラインを推してい
た時期には、過大評価されていた。そこに、アメリカの政治的な意図、つまり、
石油埋蔵量を予想可能な最大値で発表することで、上記の政治的目的を果たそう
としたのだろうと推測する。
アメリカは、CIS諸国のロシア連邦離れを加速させたい。その為に、政治的
・経済的・軍事的援助を行ってきた。
しかし、パイプライン通過料や軍事基地提供料は、高額だとはいえ、国家財政
を支えるには程遠い。また、これら諸国側にも問題がある。
・治安が不安定
・民主主義が定着していない
・法体系が整っていない
従って、民間資本が大々的に投資される環境にはまだない。
CIS諸国側からいえば、政治的にはロシア離れ=西側よりの外交政策を
採っているにもかかわらず、西側からの経済的援助・資本流入が予想より
はるかに少ないと不満を昂じさせている。
CIS諸国は、現実にはロシア経済圏に存し、ロシアからの電気、石油やガス
などの供給を受けねばやっていけない国も多い。
また、人口の数割規模でロシア連邦内に出稼ぎに行かなければ、国家経済が
破綻してしまう国も多い。
プーチンはそういう現実状況に現実的に対処した。
経済的困窮に苦しむCIS諸国を一国一国説き伏せ、経済関係をロシア経済圏に
引き戻すことに成功しつつあると思う。
「ビザ」発給を恫喝の手段としても有効に使い、硬軟両面から、CIS諸国の
ロシア離れに一定程度以上の歯止めをかけたと思う。
90年代のロシア経済の混迷期から脱し、石油輸出を基礎に、国家経済を建て
直してきた。そういうロシア経済の弱体期と復興期という時期的変遷もあると
思う。つまりCIS諸国からみれば、弱体期のロシアには経済的援助は望むべく
もなかったので、西側よりの政策をとった。また、長年の民族独立という理想に
向かった。
しかし、西側の支援は思ったほどではなく、ロシアとの経済的関係なしには
現実的にはやっていけないということをいやでも自覚させられ、ロシアへの回帰
が下層階級を中心に一定程度以上に強まっていると思う。
もちろん、色々な考えの人々が存在するのであって、あくまでもロシア離れを
主張する者も一定程度存在し、理念としてはロシア嫌いでも、現実にはロシアと
の関係を全否定できないという現実的判断をする穏健派が多数派を占めつつある
のではないだろうか。もちろん、経済的状況など無頓着なイスラム原理主義過激
派はイスラム原理主義国家樹立を夢想する。
・<政治的戦略>:ソ連崩壊に伴う中央アジアや南カフカスのCIS諸国の
ロシア離れを加速させること
・<経済的戦略>:カスピ海石油資源を、中東石油依存度を下げるための一つの
供給先として確保すること、ポスト・北海油田としての位置付け
・<軍事的戦略>:中央アジアに歴史上初めて米軍基地を確保すること
名目上・実務上はアフガニスタンへの対テロ作戦前線基地
だが、露中への軍事的橋頭堡という意義をも持っている
アメリカにとって、カスピ海石油資源は、<経済的>には、中東石油依存度を
下げるための一つの供給先を確保するという意味と同時、<政治的>には、アゼ
ルバイジャンとグルジアのロシア連邦離れを加速させる最大の武器でもあった。
アゼルバイジャン・グルジア・トルコのBTCパイプラインは、ロシアの北ルー
トと真っ向から対立するものであった。カスピ海石油埋蔵量は、現在では、当初
の予測埋蔵量を大幅に下方修正している。逆に言えば、BTCラインを推してい
た時期には、過大評価されていた。そこに、アメリカの政治的な意図、つまり、
石油埋蔵量を予想可能な最大値で発表することで、上記の政治的目的を果たそう
としたのだろうと推測する。
アメリカは、CIS諸国のロシア連邦離れを加速させたい。その為に、政治的
・経済的・軍事的援助を行ってきた。
しかし、パイプライン通過料や軍事基地提供料は、高額だとはいえ、国家財政
を支えるには程遠い。また、これら諸国側にも問題がある。
・治安が不安定
・民主主義が定着していない
・法体系が整っていない
従って、民間資本が大々的に投資される環境にはまだない。
CIS諸国側からいえば、政治的にはロシア離れ=西側よりの外交政策を
採っているにもかかわらず、西側からの経済的援助・資本流入が予想より
はるかに少ないと不満を昂じさせている。
CIS諸国は、現実にはロシア経済圏に存し、ロシアからの電気、石油やガス
などの供給を受けねばやっていけない国も多い。
また、人口の数割規模でロシア連邦内に出稼ぎに行かなければ、国家経済が
破綻してしまう国も多い。
プーチンはそういう現実状況に現実的に対処した。
経済的困窮に苦しむCIS諸国を一国一国説き伏せ、経済関係をロシア経済圏に
引き戻すことに成功しつつあると思う。
「ビザ」発給を恫喝の手段としても有効に使い、硬軟両面から、CIS諸国の
ロシア離れに一定程度以上の歯止めをかけたと思う。
90年代のロシア経済の混迷期から脱し、石油輸出を基礎に、国家経済を建て
直してきた。そういうロシア経済の弱体期と復興期という時期的変遷もあると
思う。つまりCIS諸国からみれば、弱体期のロシアには経済的援助は望むべく
もなかったので、西側よりの政策をとった。また、長年の民族独立という理想に
向かった。
しかし、西側の支援は思ったほどではなく、ロシアとの経済的関係なしには
現実的にはやっていけないということをいやでも自覚させられ、ロシアへの回帰
が下層階級を中心に一定程度以上に強まっていると思う。
もちろん、色々な考えの人々が存在するのであって、あくまでもロシア離れを
主張する者も一定程度存在し、理念としてはロシア嫌いでも、現実にはロシアと
の関係を全否定できないという現実的判断をする穏健派が多数派を占めつつある
のではないだろうか。もちろん、経済的状況など無頓着なイスラム原理主義過激
派はイスラム原理主義国家樹立を夢想する。
これは メッセージ 3131 (imonoyamashotengai さん)への返信です.
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