複雑な世界
投稿者: welcome2thecivilization 投稿日時: 2004/11/23 18:16 投稿番号: [2827 / 5091]
私の家は、座間キャンプも厚木基地もすぐ近所なので、中国のミサイルの目標が厚木だという(単なる)ウワサを思い出したりして、司令部の移転は個人的にちょっと気になってはいるのですが。それはともかく、皮肉ばかり書いていると妙な誤解をされたり評判があまりよろしくないようですので^^;私自身のイラク戦争の見方をアウトラインだけ書いておきます。参考になれば幸いです。
私はこう考えます。近代までとは違い、現代の戦争は次に挙げるどれか一つの理由のみで起こるということはないんじゃないかと。つまり
1.イデオロギー。今回の場合は「大量破壊兵器」「テロリズム」といった脅威に立ち向かうこと。また、中東の民主化。一方開戦当初のイラク側にとってはある種の「国体の維持」であり、昨年春以降は様々の要素の反米感情と、「イスラムの団結」などに変化。
2.政治的な理由。今回のアメリカの場合は「双子の赤字」に代表されるブッシュ政権の失策から国民の目を逸らすこと。戦争に関係するそれぞれの国にそれぞれの事情がある。
3.経済的な理由。今回の場合はUS$の機軸体制の維持(意地?)とイギリスや東アジア諸国のようにそれを防衛せざるを得ない国の事情。
4.地政学的な理由。今回これは二つあって、一つは中東資源を巡る覇権、二つ目はユーラシア大陸南部における覇権、それらの確保・拡張。
忘れずに付け加えておきたいのが、上記の1〜4は決して独立したものではなく、2は3と、4の前者は3と、4の後者は1と不可分であるということ。つまり、そのどれか一つに理由を求めるのは早計であり、これらの密接な関係性を無視すると、今後、具体的に我々が何をしなければならないかの判断を誤ることになるでしょう。また(ここを強調したいのですが)今回の戦争に我々日本人がいかに繋がっているか、を見落とすことにもなるのです。
戦争は一国だけではできないのです。たとえ国境ぎりぎりで石油を採掘するような挑発行動をとってそれに仮想敵国が応じた(これが湾岸戦争の直接の原因)としても、大義名分として成り立つイデオロギーが伴わなければ世論を動かせませんし、世論が動かなければスポンサーも付かないのです。なにしろ戦争は、大金になる代わりに大金を消耗する(戦費の捻出や開戦に伴う消費減退や通貨の信用失墜のリスク、しかも一度大枚をはたいて作ってしまった兵器も賞味期限や実験データのために定期的に消費せざるを得ない)のですから。このことを考えるだけでも、上記の1〜3のどれか一つの理由だけでそれだけの事を起こすことの現実的な困難さが、解ると思います。
そして地政学的な駆け引きについては、現代の世界が互いに複雑に関わり合っていることを忘れてはならないでしょう。日本にしても貿易がなければ電球一個作れません。世界のどこで戦争が起ころうと、益を得る者と損を被るものが現れてしまうわけで、同じ国内に於いてさえその両者が互いに綱引きをしています。つまりきっかけがどうであれ戦争を起こすならは、その地域に絡む各国の利害(金銭的なものだけでなく、それぞれの国の抱える事情、今回の日本の場合は北朝鮮問題など)がある程度の妥協点に達した場合に、初めて起こしうることなのです。そして不幸にも、今回の中東はその条件を満たしてしまった……ということなのでしょう。
戦争の理由を上記のどれか一つだけに求めるのは極めて危険なことです。何故ならば、この情報化社会に於いては、軍需の利害に絡む者たち──我々もそこに含まれることを自覚しなくては──のそれぞれの先導者が、必ずその一つ一つに対して判断が眩むほどのソースを用意しているはずですから。つまり多面的な視野を持たないと踊らされてしまうのです。
私はこう考えます。近代までとは違い、現代の戦争は次に挙げるどれか一つの理由のみで起こるということはないんじゃないかと。つまり
1.イデオロギー。今回の場合は「大量破壊兵器」「テロリズム」といった脅威に立ち向かうこと。また、中東の民主化。一方開戦当初のイラク側にとってはある種の「国体の維持」であり、昨年春以降は様々の要素の反米感情と、「イスラムの団結」などに変化。
2.政治的な理由。今回のアメリカの場合は「双子の赤字」に代表されるブッシュ政権の失策から国民の目を逸らすこと。戦争に関係するそれぞれの国にそれぞれの事情がある。
3.経済的な理由。今回の場合はUS$の機軸体制の維持(意地?)とイギリスや東アジア諸国のようにそれを防衛せざるを得ない国の事情。
4.地政学的な理由。今回これは二つあって、一つは中東資源を巡る覇権、二つ目はユーラシア大陸南部における覇権、それらの確保・拡張。
忘れずに付け加えておきたいのが、上記の1〜4は決して独立したものではなく、2は3と、4の前者は3と、4の後者は1と不可分であるということ。つまり、そのどれか一つに理由を求めるのは早計であり、これらの密接な関係性を無視すると、今後、具体的に我々が何をしなければならないかの判断を誤ることになるでしょう。また(ここを強調したいのですが)今回の戦争に我々日本人がいかに繋がっているか、を見落とすことにもなるのです。
戦争は一国だけではできないのです。たとえ国境ぎりぎりで石油を採掘するような挑発行動をとってそれに仮想敵国が応じた(これが湾岸戦争の直接の原因)としても、大義名分として成り立つイデオロギーが伴わなければ世論を動かせませんし、世論が動かなければスポンサーも付かないのです。なにしろ戦争は、大金になる代わりに大金を消耗する(戦費の捻出や開戦に伴う消費減退や通貨の信用失墜のリスク、しかも一度大枚をはたいて作ってしまった兵器も賞味期限や実験データのために定期的に消費せざるを得ない)のですから。このことを考えるだけでも、上記の1〜3のどれか一つの理由だけでそれだけの事を起こすことの現実的な困難さが、解ると思います。
そして地政学的な駆け引きについては、現代の世界が互いに複雑に関わり合っていることを忘れてはならないでしょう。日本にしても貿易がなければ電球一個作れません。世界のどこで戦争が起ころうと、益を得る者と損を被るものが現れてしまうわけで、同じ国内に於いてさえその両者が互いに綱引きをしています。つまりきっかけがどうであれ戦争を起こすならは、その地域に絡む各国の利害(金銭的なものだけでなく、それぞれの国の抱える事情、今回の日本の場合は北朝鮮問題など)がある程度の妥協点に達した場合に、初めて起こしうることなのです。そして不幸にも、今回の中東はその条件を満たしてしまった……ということなのでしょう。
戦争の理由を上記のどれか一つだけに求めるのは極めて危険なことです。何故ならば、この情報化社会に於いては、軍需の利害に絡む者たち──我々もそこに含まれることを自覚しなくては──のそれぞれの先導者が、必ずその一つ一つに対して判断が眩むほどのソースを用意しているはずですから。つまり多面的な視野を持たないと踊らされてしまうのです。
これは メッセージ 2791 (yousunwai さん)への返信です.
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