【 イマーム・アリー廟 】
投稿者: bmmkx155 投稿日時: 2004/08/14 21:32 投稿番号: [230643 / 280993]
右手の甲までぐるぐるに巻かれた包帯が痛々しかった。
だが、米軍の攻撃で胸など3か所を負傷したと伝えられていた割には、
手の辺り以外、別に身体的にも辛そうな様子は見られなかった。
イスラム教シーア派の指導者ムクタダ・サドル師は、その右手を拡声器
のマイクにまで運ぶと、そのまま徐に自らの口許へとたぐり寄せた。
その瞬間、彼の支持者らで埋めつくされたナジャフのイマーム・アリー
廟はにわかに静まりかえった。それに一呼吸置いたサドル師はじっと正
面を見据え、そして漸くに口を開いた。
「民主政治を謳う暫定政府は米国の傀儡そのものの独裁政権である。我
々はそれをけして許しはない。速やかなる解体を要求する」
イマーム・アリー廟は歓喜の渦に包まれた。
サドル師は続ける。
「イラクは今や、サダム政権の時以上に暗黒の時代を迎えようとしている。
だが、我々は・・・」
と、そこでサドル師は演出的に間をおき、
「我々は、けしてこの聖地を離れてはならない。なぜなら、イラクは、
我々イラク人のものであるからだ」
それは事実上、暫定政府が求めるナジャフからの撤退をサドル師が拒否
したことを意味する。
刹那、イマーム・アリー廟を包む歓喜の声は最高潮へと達した。
ところが、同日、
同師の側近は、ナジャフでシャラン国防相ら暫定政府高官と停戦につい
て交渉を行っていた。それにより、米軍は攻撃作戦の一時中止を決め、
更に市東部のサドル師宅近くに設けていた前線をも後退させた。両者の
交渉を見守る姿勢をとったのである。このため、ナジャフではその後、
目立った戦闘は起きてはいない。
しかし、停戦交渉の行方は条件の合致にかかっている。
サドル師の側近は云う。
「真剣で前向きな内容ではあるが、非常に難しいだろう」
これは メッセージ 228138 (bmmkx155 さん)への返信です.
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