イラクで日本人拘束

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灼熱のイラク戦場日記−7

投稿者: amadeusdus 投稿日時: 2004/08/11 21:58 投稿番号: [229744 / 280993]
橋田さんの気遣い

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「いやあ、しかしあの3人はいま日本に帰らないほうがいいよなあ」
  横で声がしたので振り向くと橋田信介さんでした。聞けば今回はテレビ朝日の仕事で来ているとのこと。
「日本であんなにバッシングを受けててさあ、もし彼らにメッセージを伝えるチャンスがあれば、教えてあげたいんだよね。ほとぼりが冷めるまで帰んないほうがいいって」
  もっともであります。自分の愛する家族を助けたいと声を荒らげただけでバッシングの対象になってしまうとは、なんと「心の狭い」国民なのでしょう。

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  続く2人についてですが、解放されたのは、日本で先の3人に対するバッシングの度合いが高まっていた時期であります。3人がイラクに残りたいという意見を持つことに対しても反感が生まれつつある。そんな状況でした。そんな折、解放されたこの2人が「イラクに残りたい」との意思を持っていることがわかったとします。そら、却ってこの2人に会見させたほうが、世間の反感は高まりますわなあ。というか、悪いのは彼ら個人で、日本政府は迷惑を被ったという立ち位置ができあがるわけです。いやあ、お見事な情報操作。これで小泉政権も安泰であります。ていうか、彼らの「自己責任」にばかり目を向けているあなた。騙されてますぜ。
  じつは今日、わたしは彼ら日本人人質の解放に尽力した人物に会ってきました。そして日本人として非常に恥ずかしい思いを味わいました。
  後の2人の解放に立ち会った日本の大使館関係者、彼に向かってなんと言ったと思います。
「日本政府はあなたがたの組織を通じ、ファルージャの人々に金を贈るか、街に対して経済的な援助をしたいのだが」
  ですよ。
  それに対して解放に尽力した人物はこう返しました。
「人質問題を金で解決したかのような行為は断る」
  誤解しないようにしてくださいね。これって、解放前の交渉じゃなく解放時に交わされた言葉です。
  わたしが今年2月に出国する際、日本は映画『ラスト・サムライ』で浮かれていました。やっぱり日本の「サムライの心」は素晴らしいんだと。
  この会話の流れからいって、どっちがサムライですか?
  いやほんと、穴があったら入りたい気持ちでした。

[特別寄稿]   橋田信介さんのこと
橋田信介さんと小川功太郎さんが襲撃された事件には、強い衝撃を受けました。
  日記にも書いているのですが、2人とはサマワとバグダッドで幾度も顔を合わせ、言葉を交わしているのです。
  いちばん最後に会ったのは4月20日。その数日前に日本人人質が解放された、バグダッド郊外にあるクバイシ・モスクでした。わたしたちはともに、人質解放に尽力したクバイシ師を取材するためにやってきていました。
「今日さあ、共同の記者会見になってもいいように、事前に質問事項を照らし合わせておこうよ。うちの質問はねえ……」
  そう話しかけてきた橋田さん。うしろには笑顔の小川さんが立っています。
  橋田さんにとって、甥っ子である小川さんは「後継者」でした。
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