日本とドイツの戦後処理 4
投稿者: buretutennou 投稿日時: 2005/06/11 00:33 投稿番号: [36477 / 66577]
第四に、上記三つの原因によって、歴史的事実をきちんと記録し、体験者も証言し、それを後世に伝える必要性を国家も国民も感じてこなかった点が挙げられる。自分たちが近隣諸国に対してそう大きな間違いをしたとは思っていないから(戦争の失敗はその侵略性にあるのではなく、戦争に負けたことにあった)、過ちを繰り返さないために失敗の体験を分析し、未来の糧にしようという発想になっていない。
もっとも大きいのは、戦前の価値観と体制がほぼそのまま持ち越されたため、あの戦争に関する事実を教育の場で次世代に伝えようとすることをしなかった点だ。自民党を中心とする政治家も、教育官僚も、戦争賛美者を締め出すことなく戦後も勢力を維持してきたため、子供たちに真実を教える代わりに、真実から目を逸らせる教育をしてきたわけだ。
戦後しばらくは、ラディカルな勢力や日教組によって教育界も革新的な施策を進めた時期があったのだが、朝鮮戦争の勃発により、アメリカの占領政策上、思想も教育も大きく保守化してしまった。それが保守主義とナショナリズムを信奉する勢力に力を持たせてしまった。
第五に、日本人の論理的思考力の弱さが挙げられるだろう。
物事の結果にはかならず原因がある。歴史をそういうふうにとらえることがわれわれは苦手だから、やられた体験だけを今も強調し、それが日本人の戦争体験だと思い込んでいる。
アメリカによる原爆投下は、日本人にとってと同時に人類にとっての許しがたい戦争犯罪である。戦争を終結させるために、原爆を投下する必要はなかった。トルーマンはこの点について世界に大嘘をついたわけで、原爆開発と投下の歴史を冷静に分析すればこの点は明瞭に理解できる。このことについて大半のアメリカ人がナショナリズムで目が曇り、論理的な思考ができていない。
これは メッセージ 36476 (buretutennou さん)への返信です.
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