単なる過誤でしょうな。
投稿者: baek_jongdok 投稿日時: 2004/09/06 09:00 投稿番号: [21453 / 44985]
最高裁の憲法判断に関する芦部説を引用されたのは貴方ですし、芦部先生の「理由付け」は既に述べられていますよ。
芦部教授が理由とされるのは、「法解釈ないし判例統一の必要性に応えて」という部分ですが、下級審で判断を示しても法解釈乃至判例を統一するということは有り得ません(逆に下級審が結論を導くため必要がないにもかからず、傍論で法解釈を始めたら、法解釈も判例もばらばらになりますよ)。
このように「法解釈ないし判例統一の必要性」を満たし得るのは最高裁だけなのですから(但し、抗告事件で上告が許されていないものを除く)「最高裁の場合に限定される」のは当然ですな。
「三審制が審級制度上のものに過ぎず」というのは何が言いたいのか分かりませんが、通常は違憲法令審査権を認めた憲法第81条が「最高裁判所」を主語としていることから、最高裁判所に権限があることを前提とし、ただそれが具体的な争訟事件を前提として行使されるものであることから、同じように具体的な争訟事件の審理を担当する下級審にもその権限は認められる、という筋道で議論されています。
というより、憲法が明文で違憲法令審査権を認めているのは、最高裁に対してだけなのですから、明文の規定がないにも拘らず、憲法の解釈上下級審に憲法判断権を認めるとすれば、これ以外の方法はちょっと考え付きませんが・・。
従って少なくとも下級審については(「少なくても」、というのは最高裁の違憲法令審査権の行使についても同様の制限が課せられる可能性がある、ということです)、具体的な争訟事件の判断に必要のない法解釈(憲法解釈権限)を付与する憲法上の根拠はありません。
そもそも法解釈は条文を無視しては成り立ちませんから、下級審が傍論で憲法解釈をなし得、且つそれに何らかの拘束力があると主張するのであれば、その条文根拠を示していただきたいですな。
これは メッセージ 21434 (constitutional_democracy さん)への返信です.
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