>トビズレ十字軍
投稿者: lilasnosakukoro 投稿日時: 2004/06/20 15:31 投稿番号: [19488 / 44985]
>シャミ閣下
>おそまきながらこの話題に^^;。
ご参加ありがとうございます。
日曜学校育ちとしては、史実は押さえとかないわけにもいかないので……
>7世紀から12世紀くらいまでの西欧社会というと
イギリス・ドイツ・フランス・イタリアとその周囲に限られ、
当時世界の最先端を行っていたイスラム社会から見れば
それころ未開の野蛮人の住む世界だったそうで。
476年の西ローマ帝国滅亡から1453年の東ローマ帝国(ビザンチン帝国)滅亡までの間、ギリシア・ローマ文明を保管していたという点ではイスラムのほかにビザンチン帝国がありますね。ビザンチン帝国はギリシア人の帝国とも見なされていたようで、「西欧」にも「イスラム」にも属さない納まりの悪い位置にあるような気がします。
「魔女狩り」こと異端審問が制度として確立してくるのは1209のアルビジョア十字軍の後1229のトゥールーズの公会議からなので、それ以前の西欧社会は、民衆の間での散発的な魔女狩りだの異端狩りだの異教狩りだのはありましたが(ちなみに、「魔女」と目される女性を焼き殺すというのはともとはゲルマンの風習で、それが旧約聖書の中の文言と極端に結びついて「異端者は焼き殺して魂を救う」という教義になってしまったとか)、どちらかというと、ケルトやゲルマンの神話的風習の残った社会だったみたいです。(だから、「魔女狩り」に拍車がかかったのはむしろルネサンス期以降なんですよ)
それらを一括りにして、「保守的」とか「迷宮的世界」とか言えるかどうか。もちろん、先進的なイスラム社会の人々から見れば、(そしてビザンチン社会の人々から見れば)あっけにとられるような後進地帯だったことはたしか。
英・独・仏・伊のうちには入りませんが、ノルウェーにキリスト教を導入したオーラヴ・トリュグヴァソン王がキリスト教の洗礼を受けたのも994ですから、キリスト教そのものが西欧社会にしっかりと根を下ろすのは随分世紀が進んでからだと思うんです。
>当時のイスラム社会から見れば、十字軍は組織化されたテロ軍団。
まったくその通りですね。
私は、イスラム社会には今でも「十字軍」のトラウマが残っていると思います。そのトラウマが、
>イスラム諸国は先頃、ついに政教分離を認めることにしたそうだが
その動機にもかつて馬鹿にしていた西欧社会が
自分たちより合理的で高度な社会を築いている
現状を認め、数百年の時を経て、ようやくイスラムが
新しい文明の段階に入ったともいえる。
と書いておられることにも影響しているのではないか、と考えるのですが。
ところで、
>イスラム諸国は先頃、ついに政教分離を認めることにしたそうだが
と書いておられるのは、具体的な動きとしてはどんなのがあるんでしょう? アズハル大学の法学者たちがそういうファトアを出したんでしょうか?
>皮肉なことに、西欧社会は十字軍の失敗により、
封建領主の弱体化、王権の伸長、宗教改革の動きが
促進されたのに対し、
どんなことにも「功罪」の「功」の部分もあるということの、恐ろしい一例のような気がします。十字軍がなかったら、近代社会は今のような形では生まれてこなかったかもしれないのですし。
実はね、原爆だってそうなんです。被爆地の放射線研究はそれこそ世界でトップクラスなんですから。
>結びつきは強引かもしれないが、韓国・北朝鮮の反日にも
中華思想の化外の地、新興国家日本に対する脅威があるのは
すでにさまざまところでいわれている。
中華思想からの脱却もまた半島問題のひとつかもしれない。
自分の価値観の基礎となっているものから脱皮するのは、誰にとっても苦しい道のりですからね。
でも、起こっている出来事を正面から見つめる勇気のある韓国国民、北朝鮮国民が1人でも多く前に進んでほしいし、彼らが前に進む姿に、日本人の私たち自身が励ましてもらえるのではないでしょうかねぇ? このトピで起こっているように……
>おそまきながらこの話題に^^;。
ご参加ありがとうございます。
日曜学校育ちとしては、史実は押さえとかないわけにもいかないので……
>7世紀から12世紀くらいまでの西欧社会というと
イギリス・ドイツ・フランス・イタリアとその周囲に限られ、
当時世界の最先端を行っていたイスラム社会から見れば
それころ未開の野蛮人の住む世界だったそうで。
476年の西ローマ帝国滅亡から1453年の東ローマ帝国(ビザンチン帝国)滅亡までの間、ギリシア・ローマ文明を保管していたという点ではイスラムのほかにビザンチン帝国がありますね。ビザンチン帝国はギリシア人の帝国とも見なされていたようで、「西欧」にも「イスラム」にも属さない納まりの悪い位置にあるような気がします。
「魔女狩り」こと異端審問が制度として確立してくるのは1209のアルビジョア十字軍の後1229のトゥールーズの公会議からなので、それ以前の西欧社会は、民衆の間での散発的な魔女狩りだの異端狩りだの異教狩りだのはありましたが(ちなみに、「魔女」と目される女性を焼き殺すというのはともとはゲルマンの風習で、それが旧約聖書の中の文言と極端に結びついて「異端者は焼き殺して魂を救う」という教義になってしまったとか)、どちらかというと、ケルトやゲルマンの神話的風習の残った社会だったみたいです。(だから、「魔女狩り」に拍車がかかったのはむしろルネサンス期以降なんですよ)
それらを一括りにして、「保守的」とか「迷宮的世界」とか言えるかどうか。もちろん、先進的なイスラム社会の人々から見れば、(そしてビザンチン社会の人々から見れば)あっけにとられるような後進地帯だったことはたしか。
英・独・仏・伊のうちには入りませんが、ノルウェーにキリスト教を導入したオーラヴ・トリュグヴァソン王がキリスト教の洗礼を受けたのも994ですから、キリスト教そのものが西欧社会にしっかりと根を下ろすのは随分世紀が進んでからだと思うんです。
>当時のイスラム社会から見れば、十字軍は組織化されたテロ軍団。
まったくその通りですね。
私は、イスラム社会には今でも「十字軍」のトラウマが残っていると思います。そのトラウマが、
>イスラム諸国は先頃、ついに政教分離を認めることにしたそうだが
その動機にもかつて馬鹿にしていた西欧社会が
自分たちより合理的で高度な社会を築いている
現状を認め、数百年の時を経て、ようやくイスラムが
新しい文明の段階に入ったともいえる。
と書いておられることにも影響しているのではないか、と考えるのですが。
ところで、
>イスラム諸国は先頃、ついに政教分離を認めることにしたそうだが
と書いておられるのは、具体的な動きとしてはどんなのがあるんでしょう? アズハル大学の法学者たちがそういうファトアを出したんでしょうか?
>皮肉なことに、西欧社会は十字軍の失敗により、
封建領主の弱体化、王権の伸長、宗教改革の動きが
促進されたのに対し、
どんなことにも「功罪」の「功」の部分もあるということの、恐ろしい一例のような気がします。十字軍がなかったら、近代社会は今のような形では生まれてこなかったかもしれないのですし。
実はね、原爆だってそうなんです。被爆地の放射線研究はそれこそ世界でトップクラスなんですから。
>結びつきは強引かもしれないが、韓国・北朝鮮の反日にも
中華思想の化外の地、新興国家日本に対する脅威があるのは
すでにさまざまところでいわれている。
中華思想からの脱却もまた半島問題のひとつかもしれない。
自分の価値観の基礎となっているものから脱皮するのは、誰にとっても苦しい道のりですからね。
でも、起こっている出来事を正面から見つめる勇気のある韓国国民、北朝鮮国民が1人でも多く前に進んでほしいし、彼らが前に進む姿に、日本人の私たち自身が励ましてもらえるのではないでしょうかねぇ? このトピで起こっているように……
これは メッセージ 19476 (shamisengai さん)への返信です.
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