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ヒューマンさん(ありがとう)

投稿者: lilasnosakukoro 投稿日時: 2004/06/05 17:42 投稿番号: [19028 / 44985]
  一眠りできました。幸いもう少し時間がありそうなので、レスを続けます。

  19004のレス、素晴らしい文章をありがとう。3度読み返しました。さっそく感想を書こうと思ったけど、ヨタロウさんが先にぴったりの言葉を書いておられたので、うなっています。

>優しいですね。ヒューマン殿が飲み屋で苦悩する姿を、思い浮かべちゃった^^;

  もはや、なにを書いても蛇足ですね。でも、私は私なりに書かせていただきます。

  私の精神世界に最初に突き刺さった本が岩波新書の『魔女狩り』であったことは、先に書きましたよね。小学校5年生の私は、自分の信じた正義にわき目も振らずに突き進んでいく人間が陥る恐ろしさをいやと言うほど味わいました。以前も書いたと思いますが、読み終えてしばらく、両手のひらを握り締めガタガタ震えていたのです。あの時の気持ちは多分一生忘れないと思います。

  そしてはるかに時を経て、私はウンベルト・エーコの『薔薇の名前』に出会いました。映画の中ではショーン・コネリー扮する修道士が、異端審問に引き出されようとするかつての異端運動参加者にこう言います。
「福音書が説く貧者への愛を、金持ちへの見境のない憎しみと履き違えたかつての罪……」
  これは、小説の中のこのセリフに相当すると思うのです。
「たくさんの聖者たちが説いてきた事柄を、身をもって実践したばかりに、正気のさたでないことをしてしまった人間たちの物語だ。ある時点まで追い詰めていくと、どちらに非があるのか、わたしにはわからなくなってしまった。言うなればわたしは……対立する両陣営が、すなわち改悛を説く聖者と、他人の犠牲においてしばしばそれを実践に移す罪人との、双方から発せられた、しかし同類の発する臭気に、意識が朦朧としてしまった」
  エーコは、赤い旅団などの過激派左翼組織のテロが荒れ狂った時代を思い描きながらこの作品を書いたと言われていますね。彼は、運動を起こす者とそれを弾圧する者がやがてはまるで近親憎悪で引き合うかのように、精神的に近似値になっていくありさまを伝えたかったのでしょう。
  そしてそれは、運動家・革命家から目的を達して権力者となってしまった人間たち自身の中にも起こることだと思うのです。

>ゲバラもジェルジェンスキーも少し下ってロベスピエールも(多分サン・ジュストも)、みんな理想に燃えすぎましたね。そこが好きだけど。

  私は日曜学校育ちの人間ですから、この系譜の中にジャン・カルヴァンを加えたいと思います。生物学者のミシェル・セルヴェを火炙りにしたジュネーヴの独裁者、しかしおそらく、マルティン・ルター以上にプロテスタンティズムが歴史の中で生き延びるのに大きな功績を残したカルヴァンですね。フランス文学者の渡辺一夫氏は、カルヴァンの一生を表わした著作の中で、「カルヴァンの悲劇と申すよりも、人間そのものの悲劇とでも言ったらよいものがあるように思います」と書いています。

  続きます。
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