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『鬼畜米英何するものぞ!』

投稿者: eeechirou 投稿日時: 2003/04/07 16:35 投稿番号: [7933 / 28311]

■《天声人語》   4月7日


>日本がポツダム宣言を速やかに受け入れて降伏していたら、広島、長崎の原爆投下は避けられたのではないか。よくいわれる歴史の「イフ(もし)」である。
>改めてポツダム宣言を読んでみると、当時も国民と軍とをはっきり区別している。日本国民はだまされている、と。日本を破滅の淵(ふち)に追い込んだ軍国主義の道を進むか、理性の道を進むかの決定を下さなければならない、と迫っている。
>世界をほぼ二分しての世界大戦と、いまのイラク戦争とを同列に論じることはできない。国際社会が注視する中での米英軍の首都攻略戦である。しかし瀬戸際で、いかに犠牲者を増やさないで戦争を終わらせるか、という点では同じ課題を背負っている。
>聖戦を主張する強硬派の声におされて日本政府は対応が遅れ、惨禍を広げた。あの時点での米国の原爆投下も信じがたい。イラク戦争も、一歩誤ると惨状を広げる重大な局面だ。


▲日本が終戦間際に国民を無駄に死なせたのは、当時の日本の指導部の責任です。朝日はその指導部の検閲のため、断腸の想いで「本土決戦!」「一億総玉砕!」を叫び、奥様方に竹槍の訓練を推奨しました。軍部への多額の寄付金も、やむなく差し出したものです。検閲や圧力がなければ、天下の朝日新聞は「いかに犠牲者を増やさないで戦争を終わらせるか」ということを最優先に考え、「早期降伏」を主張したことでしょう。これも、『よくいわれる歴史の「イフ(もし)」である』のですが・・・。(朝日は気づいていないようなので、そっとしておいてあげてください)

転じてイラク戦争。大平洋戦争よりも善玉と悪玉のはっきりした戦争です。『聖戦を主張する強硬派の声におされて日本政府は対応が遅れ、惨禍を広げた』ことを考えると、結論は「これ以上犠牲者を増やさないために、フセイン政権は一刻も早く降伏すべきである」としたいところです。文脈から考えても、それ以外の結論などあろうはずがありません。もっと突き詰めれば、開戦前にフセインは亡命すべきでした。

そんなことは朝日も百も承知です。しかし、どうしても感情が邪魔をして、そのようには書けないのです。敵が米軍・英軍・豪軍の連合軍(coalition forces)であると聞くと、昔の血が騒いで仕方ないのです。『鬼畜米英何するものぞ!』の意気込みが、もう遺伝子の中に入り込んだかのようです。フセインにせよ、金正日にせよ、米英と敵対する独裁者を断罪するという一番重要なところがいつも欠落するため、朝日の紙面が支離滅裂になっているなんてことは、もうどうでもよくなってしまうのです。

『あの時点での米国の原爆投下も信じがたい』なんて、原爆記念日でも見かけない立派な文章です。原爆記念日は、中国さま、朝鮮さまのお気持ちを尊重し、「原爆は日本帝国主義への懲らしめである」との認識のもとに記事を書くことになっています。しかし、米英憎しの感情に火がつき、こんなところで本音がつい出てしまいました。

読者の皆さんには理解しがたいかも知れませんが、この朝日の複雑な心境をどうか察してあげてください。


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