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不審船沈没、朝日のもどかしい社説(1)

投稿者: rykutukgi 投稿日時: 2001/12/24 17:48 投稿番号: [2557 / 28311]
読売は99年の不審船取り逃がしの時と同様、政府に対して非常に強い調子の批判を行っています。事件後の朝刊の社説で政府批判です。

・読売(12月23日社説)
「不審船沈没   こんな対応でテロが防げるか」
「不審船による領海侵犯への対応のもたつきが、またしても、繰り返された。」
「一連の教訓をもとに、テロ阻止の観点からも、武器使用に関する法整備や関係機関の連携体制などを含め、領域警備を強化してゆく必要がある。」

法整備を強く求める論調が並びます。また、記事も詳細な経緯が載せられています。しかし文章的には読者を巻きこむパワーに不足を感じます。読売によく見られるパターンですが、ヒステリックになっているのは読売自身という印象を受けます。朝日のように、読者をヒステリックに駆り立てるようなテクニックがみられません。また、朝日の田岡俊次のような目が点になるような面白いコメントはありません。

対して朝日です。不審船についてどのような論調を書くか、1日の熟考を終えて朝日新聞社としての社説が掲載されました。海上保安庁による武力行使の容認と否定の狭間に立たされたもどかしさのある社説となりました。

・朝日新聞(12月24日社説)
「不審船沈没   今後にいかす検証を」
「不審船は再三の停船命令に応じずに逃走し、巡視船の乗組員に向けて発砲して2人を負傷させた。こうした状況を踏まえれば、巡視船が最終局面で正当防衛を根拠に射撃したのはやむを得ない措置と考える。」

読者は単純です。終戦記念日や米軍基地報道で「とにかく、理屈抜きで戦争はんた〜い、武力行使はんた〜い」と植えつけられると、あらゆる場所でその定理を当てはめようとします。はては、万が一戦争になったらすぐに降伏すればいいといった、夢想論が飛び出しています。

しかし、朝日は世界第2位の800万部という部数を落とせないと言うビジネス感覚を持っています。愚民を煽りましますが、朝日社員自信は愚民ではないのです。機関銃の乱射で海上保安庁職員を2名傷つけた北朝鮮のことを国民は怒りを持って注視しています。かくして、過去に扇動した読者に配慮しつつも、「こうした状況を踏まえれば、巡視船が最終局面で正当防衛を根拠に射撃したのはやむを得ない措置と考える」といった回りくどく消極的な容認姿勢を打ち出したのです。

「Aを踏まえれば、Bはやむを得ないと考える」、この構文は朝日にとって、自分は積極的に認めたくないが状況からそう考えざる得ないと言う、自分を中立に置こうとする際に用いられます。過去の用例としては正男君の来日、米空爆の容認の際にこの構文を用いています。

「それにしても、異様な事件である。武器を持ち、漁船を装って一体何をしていたのか。肝心のその点がわからないもどかしさがある。逃げられないとみた乗組員らが、自ら船を沈めたという見方も出ている。このような武装船が近海に日常的に出没しているとすれば、驚きだ。」
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