紫陽花亭日乗

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Re: 和文天祥正気歌并序    藤田東湖

投稿者: ajisai110701 投稿日時: 2011/07/22 21:43 投稿番号: [167 / 735]
或投鎌倉窟       或いは鎌倉の窟(いわや)に投じ
憂憤正●●       憂憤   正に●●(うんうん)たり
或伴桜井駅       或いは桜井の駅に伴い
遺訓何慇懃       遺訓   何ぞ慇懃たる
或殉天目山       或いは天目山に殉じ
幽囚不忘君       幽囚   君を忘れず
或守伏見城       或いは伏見城を守り
一身当万軍       一身   万軍に当る

●・・・りっしんべん   +   員


正気は、時には鎌倉の土窟に投ぜられて最期を迎える護良親王の思いの中に
凝集し、親王は国の前途を憂憤して悲痛をきわめた

楠木正成は兵庫の桜井の駅まで子の正行を伴ってきたが、
ここでの合戦に死を覚悟して、子の正行には故郷の河内に帰ることを命じ、
教え諭す言葉はいともねんごろであった

戦国時代の末には甲斐の武田勝頼が戦い敗れて天目山に追い詰められて
ゆく時、勝頼に疎まれ幽閉されていた小宮山内膳が、主君を忘れることなく
駆けつけ勝頼に殉じようとし、ついに戦死したこともあった

また、石田三成が徳川家康を討たんと挙兵した時、徳川の老臣鳥居元忠は
僅か一千八百名で伏見城を守っていたが、押し寄せる三万余の大阪勢を
迎えて、みごとに十日間を支えきって討ち死にした
一人の身で万余の敵に当るはたらきであった

すべて正気の発露である


つづく

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