Re: 観光理髪庁
投稿者: tokyo_cachito3 投稿日時: 2011/09/09 11:26 投稿番号: [2477 / 3149]
「観光」という言葉は、大正年間にtourismの訳語として易経の「観國之光。利用賓于王」から日本人が取ったものというが、間違いではないにしても、随分と文学的で、穿ち過ぎのようだ。tourismなら中国や台湾でいうところの「旅遊」、「遊覧」のほうが的確だろう。この「光」とは「優れたもの」一般を意味して、景色だけに限らない。そうすると、かつて台湾にあった「観光理髪庁」の「観光」とは、確かに、unhoo先生の言われる「高級」、「至高」という意味で、「色情」あるいは「歓楽」ではないし、「遊覧」でもないと理解できる。同じ漢字を使って、意味が違うのは誤解、齟齬のもとで、大袈裟に言えば「軍事衝突」の原因にもなりかねない。これで思い出されるのは「進出」である。もう、30年も前だが、日本の歴史教科書に、「日本軍は華北一帯に進出し…」と書いてあると中国が問題視して大騒ぎになったことがある。日本の文部省が「侵略」とあった教科書原稿を「進出」と書き換えさせたという日本の新聞記事のが事の発端だが、後日、明らかになったところではすべて誤報で問題になった実教出版の教科書にはいくら探しても「華北へ侵略」を「華北に進出」書き換えの該当部分が見つからなかった。
いずれにせよ、「進出」と「侵略」では意味が違うのは勿論だが、軍隊が進軍すれば客観的には「進出」したことになり、それが、「侵略」か否かは政治的、イデオロギー的な観点であって、同列に議論すべきではないのである。教科書は学習書であり、客観的事実さえ書けばあえて政治的見地にまで踏み込まなくてもよいのだが、中国はこの「進出」を「extend」「expand」とは理解せず、「going in and out」つまり、「出たり入ったり」と解釈してしまった。中国語の「進出」がまさにその通りだからである。日本軍は昭和12年から華北に居座ったままついに出て行くことはなかったのである。当時は上を下への大騒ぎになり、年表に記載されるほどの大事件になったのだが、日本にも大学教授クラスの中国語の先生方はいくらでもいたのに、怠慢なのか、無関心なのか、「これは、両国で漢字の意味がちがう」と指摘してこの方面から誤解を解こうとした学者やマスコミ、政治家がほとんどいなかったのは不思議である。
いずれにせよ、「進出」と「侵略」では意味が違うのは勿論だが、軍隊が進軍すれば客観的には「進出」したことになり、それが、「侵略」か否かは政治的、イデオロギー的な観点であって、同列に議論すべきではないのである。教科書は学習書であり、客観的事実さえ書けばあえて政治的見地にまで踏み込まなくてもよいのだが、中国はこの「進出」を「extend」「expand」とは理解せず、「going in and out」つまり、「出たり入ったり」と解釈してしまった。中国語の「進出」がまさにその通りだからである。日本軍は昭和12年から華北に居座ったままついに出て行くことはなかったのである。当時は上を下への大騒ぎになり、年表に記載されるほどの大事件になったのだが、日本にも大学教授クラスの中国語の先生方はいくらでもいたのに、怠慢なのか、無関心なのか、「これは、両国で漢字の意味がちがう」と指摘してこの方面から誤解を解こうとした学者やマスコミ、政治家がほとんどいなかったのは不思議である。
これは メッセージ 2476 (unhoo さん)への返信です.
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