東亜が真似しそうな朝Pの天声人語
投稿者: jgeilsbandfreak 投稿日時: 2007/12/29 04:31 投稿番号: [894 / 2701]
謎めいた「山の老人」は、マルコ・ポーロの『東方見聞録』に登場する人物の中で、とりわけ印象深い。ペルシャ(イラン)の険しい峡谷に壮大な宮殿をつくり、武勇を見込んだ若者を集めた▼若者らは美女に囲まれ、ハシシ(大麻)にふける。快楽におぼれ、老人の言うままに「一人一殺」の刺客となって、近隣の権力者らを震え上がらせたという。脚色はあるようだが、老人はイスラム教の一分派の指導者として実在した。若者を操ったハシシは、英語のアサシン(暗殺者)の語源になったとも言われている▼パキスタンのブット元首相を暗殺した者は、どんな“ハシシ”に操られたのか。イスラム過激派の大義なのか、それとも政府や軍などの、ブット氏への敵意も糸を引いているのだろうか。背景はともかく、世界に走った衝撃は大きい▼ブット氏は8年におよぶ事実上の亡命生活から、10月に帰国した。狙われるのは承知だから、火中の栗を拾う決意だったろう。だれもが案じたなかでの凶弾によって、祖国民主化への志は、「遺志」となって凍りついた▼古代ローマの将軍、シーザーの故事を思い出す。暗殺される前日に友人らを招いた晩餐(ばんさん)で、「どんな死に方が最良か」と話がはずんだ。シーザーはそれに「突然の死」と答えたと伝えられる▼古来、おびただしい「突然の死」が暗殺者によってもたらされてきた。最良どころか、志半ばの、無念きわまる最期であろう。その列に加わったブット氏を悼む。そして、遺志の新たな担い手の現れることを願う。
こうして共に「切磋琢磨」して行くのだね。
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