吉川 良三
投稿者: jgeilsbandfreak 投稿日時: 2009/01/24 06:41 投稿番号: [2835 / 4504]
この「お方」が今何を思っているか知りたいです。
竹中と同様にシレ〜ッとしてたりして。
ものづくり新時代 韓国三星電子のものづくりと日本のものづくり -- -東京大学大学院経済学研究科ものづくり経営研究センター 吉川 良三氏 グローバル化戦略で組織、プロセス、ITを変革連載目次へ >>
東京大学大学院経済学研究科ものづくり経営研究センター
特任研究員
吉川 良三氏
私は、1993年から約10年間、韓国・三星電子(サムスン電子)のものづくり、特にIT活用に携わってきた。2003年に日本に戻って驚いたのは、日本は韓国、台湾、場合によっては中国にも技術的に抜かれ、「日本のものづくりはだめになった」という風潮だった。だが、日本の技術は世界に冠たるものがあり、負けているとは思わない。ただ、日本のものづくりがそのまま世界に通用することは、あり得ないのではないかと思っている。
日韓で異なるものづくりの経営戦略
私は、「ものづくり産業地政学」という仮説で、ものづくりの経営戦略と開発プロセスはその国の文化や環境、政治によって違うのではないか、と考えている。また、イノベーションを追求することが、果たして競争優位の源泉になるのかという研究もしている。
実は三星電子では、イノベーションがほとんど起こっていない。正確に言うと、技能を改善・改良して組み合わせ、新製品や新サービスをつくる「インクリメンタル・イノベーション」分野には取り組んでいる。だが、新しい科学理論をベースにした技術や、異分野の知識を融合させて、新しい製品や新サービスをつくる「ラジカルなイノベーション」分野は日本以外でほとんど手掛けていない。にもかかわらず、三星電子は2000年以降、1兆円以上の利益を出している。それは技術の問題ではなく、経営戦略の問題ということなのだ。
国際化戦略からグローバル化戦略に
韓国では、97年に国家的な金融危機、IMF危機が起こったが、三星電子はこのあたりを境に大きく変わり、急成長していった。93年に三星の李健煕会長が危機感を持って新経営を打ち出し、それまでの日本追従路線の方向を転換した。日本に追随して、海外に工場や拠点を展開したり、海外企業に投資したりする「国際化戦略」から、市場性のあるところに工場や拠点、R&Dを移し、その国が望む商品をつくって売っていくグローバル化戦略に切り換えた。その結果、今、インドで家電製品の90%、ブラジルでも93%は三星とLGというほどに、BRICs市場で韓国企業がシェアを握っている。
ITもグローバル化に対応するように変革している。97年までは、日本と同様にITを組織でツールとして使っていたが、「ツールからシステム」へと進化させ、組織とプロセスを変えていった。私もかかわったが、三星電子グループのグローバルなものづくりにおける情報システムを構築したのだ。
例えば開発製造のプロセスを大きく変え、経営管理、顧客管理、供給管理など全社のe-Processと、部品業者、供給者・協力企業、関係者などのPartner e-Processとの同期を取る。具体的にはCADやCAM、部品管理、SCMなどすべてのシステムを、PDM(製品データ管理)経由で全世界のサプライヤ、協力会社、OEM先メーカーなど外部とつなぎ、ポータルから「見える化」していった。
この情報システムは2010年の完成を目指しており、現在約70%を構築したところだ。それによって、グローバル展開した工場での部品調達率が格段に上がり、数千億円にのぼる材料費削減ができたと聞いている。こうした経営戦略で、2000年には約4兆円の売り上げに対して1兆円超の利益を出し、うち約4000億円はITによる効果だと思う。
竹中と同様にシレ〜ッとしてたりして。
ものづくり新時代 韓国三星電子のものづくりと日本のものづくり -- -東京大学大学院経済学研究科ものづくり経営研究センター 吉川 良三氏 グローバル化戦略で組織、プロセス、ITを変革連載目次へ >>
東京大学大学院経済学研究科ものづくり経営研究センター
特任研究員
吉川 良三氏
私は、1993年から約10年間、韓国・三星電子(サムスン電子)のものづくり、特にIT活用に携わってきた。2003年に日本に戻って驚いたのは、日本は韓国、台湾、場合によっては中国にも技術的に抜かれ、「日本のものづくりはだめになった」という風潮だった。だが、日本の技術は世界に冠たるものがあり、負けているとは思わない。ただ、日本のものづくりがそのまま世界に通用することは、あり得ないのではないかと思っている。
日韓で異なるものづくりの経営戦略
私は、「ものづくり産業地政学」という仮説で、ものづくりの経営戦略と開発プロセスはその国の文化や環境、政治によって違うのではないか、と考えている。また、イノベーションを追求することが、果たして競争優位の源泉になるのかという研究もしている。
実は三星電子では、イノベーションがほとんど起こっていない。正確に言うと、技能を改善・改良して組み合わせ、新製品や新サービスをつくる「インクリメンタル・イノベーション」分野には取り組んでいる。だが、新しい科学理論をベースにした技術や、異分野の知識を融合させて、新しい製品や新サービスをつくる「ラジカルなイノベーション」分野は日本以外でほとんど手掛けていない。にもかかわらず、三星電子は2000年以降、1兆円以上の利益を出している。それは技術の問題ではなく、経営戦略の問題ということなのだ。
国際化戦略からグローバル化戦略に
韓国では、97年に国家的な金融危機、IMF危機が起こったが、三星電子はこのあたりを境に大きく変わり、急成長していった。93年に三星の李健煕会長が危機感を持って新経営を打ち出し、それまでの日本追従路線の方向を転換した。日本に追随して、海外に工場や拠点を展開したり、海外企業に投資したりする「国際化戦略」から、市場性のあるところに工場や拠点、R&Dを移し、その国が望む商品をつくって売っていくグローバル化戦略に切り換えた。その結果、今、インドで家電製品の90%、ブラジルでも93%は三星とLGというほどに、BRICs市場で韓国企業がシェアを握っている。
ITもグローバル化に対応するように変革している。97年までは、日本と同様にITを組織でツールとして使っていたが、「ツールからシステム」へと進化させ、組織とプロセスを変えていった。私もかかわったが、三星電子グループのグローバルなものづくりにおける情報システムを構築したのだ。
例えば開発製造のプロセスを大きく変え、経営管理、顧客管理、供給管理など全社のe-Processと、部品業者、供給者・協力企業、関係者などのPartner e-Processとの同期を取る。具体的にはCADやCAM、部品管理、SCMなどすべてのシステムを、PDM(製品データ管理)経由で全世界のサプライヤ、協力会社、OEM先メーカーなど外部とつなぎ、ポータルから「見える化」していった。
この情報システムは2010年の完成を目指しており、現在約70%を構築したところだ。それによって、グローバル展開した工場での部品調達率が格段に上がり、数千億円にのぼる材料費削減ができたと聞いている。こうした経営戦略で、2000年には約4兆円の売り上げに対して1兆円超の利益を出し、うち約4000億円はITによる効果だと思う。
固定リンク:https://yarchive.emmanuelc.dix.asia/1835396/kl4z9qa1a6fndabaafa5aba5fmq8lbd8_1/2835.html