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朴正煕再論

投稿者: bosintang 投稿日時: 2001/05/26 13:05 投稿番号: [999 / 9237]
>朴正熙が今でも人気が高いのは、不正蓄財をしなかったからですが、……

「今でも」は,「今になってむしろ」とするほうがよさそう。訂正します。

でも,彼の偉さはたんに「不正蓄財をしなかったこと」だけではないと思う。内外情勢を的確に分析する洞察力と,現実主義,そして実行力を兼ね備えた,すぐれた政治家だった。

次は朴正煕が政権を握ってまもなく書いた文章。

「後進社会の民主主義陣営における西欧化や近代化が,事実上,急速に国民大衆の政治意識の高度化をもたらし,その国の国力では手に負えぬ程度に国民の欲求水準を一挙に高めたことも,否定できない事実である。……しかし,上昇一途を辿る国民の期待水準を,経済的貧困のため足踏みしている後進民主国家の財政力では充足させうるものではない。このため,政府や国家の力で充足されない国民の欲求水準は,ついには社会経済面の不満を生み,これによって社会的な圧力が漸次増大されていかざるをえないのである。
  その社会的現実の中で,これらの問題を解決するためには,国民大衆の同意によるべきか,あるいは強制によるべきかを判断することが切迫した問題とならざるをえない。この選択こそ深刻なものであり,おそらく今日のアジアにおける後進民主国の内政の重要な課題であり,かつ近き将来におけるアジアの政治的発展を大きく左右する鍵となるであろう。
今後のアジアの政治的発展は,経済外の条件のつかない外国援助を受けて自由民主主義の道を選ぶべきか,さもなければ国民大衆を厳重な規律下におく全体主義の道を選ぶべきかについての論争と選択にあるがゆえに,自由民主主義ははじめから至極不利な条件のもとに出発するのだということを率直に認めざるをあない。われわれはあくまでわれわれが指向する自由民主主義を確立するために,現存アジア社会に内在する固有の反民主的な要素を認めることに,誰よりも素直であるべきだと私は思う」

愛国心にあふれる少壮軍人の深い悩みが窺われる。

国家財政の貧困,国民の不満,民主化への欲求,社会不安……。
この状況の中で,彼は「国民の同意を得る」ことよりも「強制」を,という苦渋の選択を行った。そして「外国援助」をとりつけながら国民は「厳重な規律下」におく,という危うい綱渡りをしながら,鉄の意志をもって「開発独裁」を推進し,漢江の奇跡を達成,国民の生活水準を飛躍的に高めた。

この実績を前に,帝国陸軍将校出身とか,親日派という前歴をもって,朴正煕を全否定するのはナンセンス。
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