新型インフル 経済打撃にWHO懸念1
投稿者: jgeilsbandfreak 投稿日時: 2009/04/29 11:34 投稿番号: [1632 / 2559]
新型インフル
経済打撃にWHO懸念
「渡航制限」各国任せ…米・メキシコに配慮
米国とメキシコで最初に感染が広がった豚インフルエンザについて、世界保健機関(WHO)が警戒レベルを「フェーズ4」に引き上げ、今後、大流行する可能性が示された。
WHOは一方で、ウイルス封じ込めに効果がある「国境封鎖」や「渡航制限」を慎むよう求めた。物流や人の往来制限は経済に深刻な影響を及ぼすだけに、WHOの決定には、米国、メキシコへの配慮が色濃くにじむ。(ジュネーブ支局 大内佐紀、ワシントン支局 本間圭一、ニューヨーク支局 佐々木良寿)
◆激論4時間
「渡航禁止になれば、政治的、経済的に重大な影響が出る。事務局長はあらゆる要素に配慮し、一連の決断を下した」
WHO緊急委員会が警戒レベル引き上げをマーガレット・チャン事務局長に勧告して終了した27日深夜、ケイジ・フクダ事務局長補代理は「なぜ渡航禁止や国境封鎖を勧告しないのか」との記者の質問に、政治的・経済的考慮が働いたことを素直に認めた。
日本、米国などに住む専門家約30人を電話で結んだ緊急委の討議は、当初2時間程度の予定が4時間に及び、激論だったことを示した。
WHO当局者の一人は言う。「緊急委前の内部調整では、感染の速さからも『4』は当然、場合によってはそれ以上という空気だった」。西側外交筋の一人も「『5』になりそうとの未確認情報があった」と明かす。同じ外交筋は、「WHOとしては、自ら渡航制限を求め当該国が受ける経済的打撃の責任を負うより、警戒レベルを引き上げ、渡航自粛措置などを加盟国独自の判断に委ねた方が無難と判断したのだろう」と分析する。
緊急委の場外で目に見えるぶつかり合いもあった。
欧州連合(EU)のバシリウ欧州委員(保健担当)が27日、「米国やメキシコへの旅行を避けるべき」と発言すると、米ニューヨークのブルームバーグ市長が「ニューヨークに来てならない理由はどこにもない」と即座に反駁(はんばく)。バシリウ委員は「あれは個人的な意見」と渡航自粛の主張を取り下げた。
◆頻繁な国境往来
オバマ米大統領は27日、ワシントンで演説し、豚インフルエンザについて、「高度の警戒が必要だが、恐れるべき理由にならない」と、国民に平静を呼びかけた。感染症の専門家が米紙に「過剰反応でも過小反応でもなく適切」と語るなどオバマ政権の初動に対する評判は悪くない。
その大統領に「感染疑惑」が持ち上がった。メキシコ訪問に際して4月16日、大統領を案内したメキシコ市の人類学博物館の館長が23日、死去。豚インフルエンザ死因説がうわさされ、ギブス大統領報道官が27日、「大統領の健康が危機にさらされたことはない」と強く否定した。
米国務省は、メキシコへの不急の渡航を自粛するよう促しているが、米議会では27日、対メキシコ国境の完全封鎖を求める声も出始めた。連邦下院のエリック・マッサ議員(民主党、ニューヨーク州選出)は声明で、「米国民は豚インフルエンザの深刻さを認識すべきで、問題が解決されるまで、対メキシコ国境を完全に封鎖すべきだ」と訴えた。
対メキシコ国境は世界で最も往来の頻繁な国境といわれ、封鎖は現実的でない。メキシコからの入国者の間には、感染の危険性について認識の薄さも指摘される。
1994年に発効した北米自由貿易協定(NAFTA)により、両国間の往来は格段に増加。その一方で、豊かさを求めて流入する不法移民の急増が歴代政権を悩ませ続けている。
両国国境で最も往来の激しい米サンディエゴ―メキシコ・ティフアナ間のチェックポイントでは、メキシコからの入国者の間でマスク姿はまばらだ。
2に続きます。
「渡航制限」各国任せ…米・メキシコに配慮
米国とメキシコで最初に感染が広がった豚インフルエンザについて、世界保健機関(WHO)が警戒レベルを「フェーズ4」に引き上げ、今後、大流行する可能性が示された。
WHOは一方で、ウイルス封じ込めに効果がある「国境封鎖」や「渡航制限」を慎むよう求めた。物流や人の往来制限は経済に深刻な影響を及ぼすだけに、WHOの決定には、米国、メキシコへの配慮が色濃くにじむ。(ジュネーブ支局 大内佐紀、ワシントン支局 本間圭一、ニューヨーク支局 佐々木良寿)
◆激論4時間
「渡航禁止になれば、政治的、経済的に重大な影響が出る。事務局長はあらゆる要素に配慮し、一連の決断を下した」
WHO緊急委員会が警戒レベル引き上げをマーガレット・チャン事務局長に勧告して終了した27日深夜、ケイジ・フクダ事務局長補代理は「なぜ渡航禁止や国境封鎖を勧告しないのか」との記者の質問に、政治的・経済的考慮が働いたことを素直に認めた。
日本、米国などに住む専門家約30人を電話で結んだ緊急委の討議は、当初2時間程度の予定が4時間に及び、激論だったことを示した。
WHO当局者の一人は言う。「緊急委前の内部調整では、感染の速さからも『4』は当然、場合によってはそれ以上という空気だった」。西側外交筋の一人も「『5』になりそうとの未確認情報があった」と明かす。同じ外交筋は、「WHOとしては、自ら渡航制限を求め当該国が受ける経済的打撃の責任を負うより、警戒レベルを引き上げ、渡航自粛措置などを加盟国独自の判断に委ねた方が無難と判断したのだろう」と分析する。
緊急委の場外で目に見えるぶつかり合いもあった。
欧州連合(EU)のバシリウ欧州委員(保健担当)が27日、「米国やメキシコへの旅行を避けるべき」と発言すると、米ニューヨークのブルームバーグ市長が「ニューヨークに来てならない理由はどこにもない」と即座に反駁(はんばく)。バシリウ委員は「あれは個人的な意見」と渡航自粛の主張を取り下げた。
◆頻繁な国境往来
オバマ米大統領は27日、ワシントンで演説し、豚インフルエンザについて、「高度の警戒が必要だが、恐れるべき理由にならない」と、国民に平静を呼びかけた。感染症の専門家が米紙に「過剰反応でも過小反応でもなく適切」と語るなどオバマ政権の初動に対する評判は悪くない。
その大統領に「感染疑惑」が持ち上がった。メキシコ訪問に際して4月16日、大統領を案内したメキシコ市の人類学博物館の館長が23日、死去。豚インフルエンザ死因説がうわさされ、ギブス大統領報道官が27日、「大統領の健康が危機にさらされたことはない」と強く否定した。
米国務省は、メキシコへの不急の渡航を自粛するよう促しているが、米議会では27日、対メキシコ国境の完全封鎖を求める声も出始めた。連邦下院のエリック・マッサ議員(民主党、ニューヨーク州選出)は声明で、「米国民は豚インフルエンザの深刻さを認識すべきで、問題が解決されるまで、対メキシコ国境を完全に封鎖すべきだ」と訴えた。
対メキシコ国境は世界で最も往来の頻繁な国境といわれ、封鎖は現実的でない。メキシコからの入国者の間には、感染の危険性について認識の薄さも指摘される。
1994年に発効した北米自由貿易協定(NAFTA)により、両国間の往来は格段に増加。その一方で、豊かさを求めて流入する不法移民の急増が歴代政権を悩ませ続けている。
両国国境で最も往来の激しい米サンディエゴ―メキシコ・ティフアナ間のチェックポイントでは、メキシコからの入国者の間でマスク姿はまばらだ。
2に続きます。
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