産経に寄稿したニダ 1
投稿者: jgeilsbandfreak 投稿日時: 2008/04/13 14:52 投稿番号: [1288 / 2559]
【グローバルインタビュー】<国連事務総長寄稿>アジアでエイズ流行の危機
拒絶は致命的
2008.4.13 13:57
アジアのエイズの流行について、国連合同エイズ計画(UNAIDS)の呼びかけで作られたアジア・エイズ独立委員会が3月26日、ニューヨークで報告書「アジアのエイズ再定義 効果的な対策を作る」を発表し、潘基文・国連事務総長に提出した。この報告書を受け、潘事務総長は産経新聞に「拒絶は致命的である エイズの流行に直面するアジア」と題する論文を寄稿した。
◇
韓国出身の国連事務総長として、そしてアジア出身の三十数年ぶりの国連事務総長としても、私がアジアを経済発展のモデルとして語るのは驚くべきことではないだろう。だが、エイズの流行となると、誇りに思うよりも落胆することの方が多い。
アジアでは、エイズは働き盛りの年齢層の最も大きな死亡原因となっている。500万人が現在、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染しており、感染がこのままの状態で広がれば2020年にそれが1300万人に増えると予想されている。一方でエイズによって毎年約44万人が死んでいくことになる。
アジアの経済的な繁栄も、エイズの流行に対し最も脆弱(ぜいじゃく)な立場に置かれている人々の助けにはなっていない。感染のリスクが低いとされる集団を含めても、HIV陽性者は健康に関する基本的な権利すら否定されている。
エイズの流行を封じ込め、支援が必要な人を助けることはわずかな投資で可能であるというのに、これは非常に嘆かわしい事態である。国連が支援する新しい報告書「アジアのエイズ再定義:効果的な対策を作る」は、予防対策について、年間で人口1人当たり30セントの投資があれば、HIV感染の流行の拡大を止め、縮小に転じることができると指摘している。これは毎年20万人の命が救えるということでもある。
アジア地域にはこの野心的で、多くの人の命を救うことのできる任務を遂行するだけの資金も技術も能力もあることは分かっている。アジアの成長著しい経済は何百万もの人を束縛から自由にした。多くの国が、21世紀をよりよい世界にするためのわれわれの共通の目標であるミレニアム開発目標(MDGs)の達成に向けて進んでいる。
しかし、効果的な対策をとることを可能にしているまさにその自らの繁栄も、われわれがいま行動しなければ危機にさらされることになる。HIVの感染がどんどん広がって、エイズ対策のコストがかつてないほどに大きくなり、経済成長も社会的な活力も崩壊させてしまうほどエイズの流行が深刻化する悲惨な悪循環のサイクルに入り込むおそれがあるのだ。
重大な脅威に直面したときのアジアの行動力は、過去の経験が証明している。5年前には重症急性呼吸器症候群(SARS)の流行で、私たち自身がその能力を目撃している。生命を救うという計り知れない価値に加え、いま行動することは大きな経済効果をもたらすことにもなる。いまHIV感染の予防に1ドル費やせば、その投資は将来の8ドル分の医療費の節約になると報告書は指摘している。
エイズの流行にわれわれが取り組むのはお金のためだけではない。何よりも人々のためだ。エイズにまつわる偏見は病気そのものよりひどいことがある。多くの人から基本的な人権と医療の機会を奪い、尊厳を保って生きていくことを困難にし、HIV検査を受けることも阻止している。
国連事務総長として、最も元気づけられた経験のひとつは、HIV陽性の国連職員組織「UN+」との会合だった。彼らの勇気と専門能力は、エイズの流行に対する新たな、そして価値のある認識を与えてくれた。自らの命について率直に語るのを聞き、世界中、とりわけアジアのHIV陽性者がしばしば受けている差別に対しては恥ずかしく思った。苦痛に満ちた教訓であるかもしれないが、私はそれを大切にしており、次に訪れるときにはHIV陽性者のニーズに対応している施設、あるいは組織を訪問したいと思っている。
2に続きます。
2008.4.13 13:57
アジアのエイズの流行について、国連合同エイズ計画(UNAIDS)の呼びかけで作られたアジア・エイズ独立委員会が3月26日、ニューヨークで報告書「アジアのエイズ再定義 効果的な対策を作る」を発表し、潘基文・国連事務総長に提出した。この報告書を受け、潘事務総長は産経新聞に「拒絶は致命的である エイズの流行に直面するアジア」と題する論文を寄稿した。
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韓国出身の国連事務総長として、そしてアジア出身の三十数年ぶりの国連事務総長としても、私がアジアを経済発展のモデルとして語るのは驚くべきことではないだろう。だが、エイズの流行となると、誇りに思うよりも落胆することの方が多い。
アジアでは、エイズは働き盛りの年齢層の最も大きな死亡原因となっている。500万人が現在、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)に感染しており、感染がこのままの状態で広がれば2020年にそれが1300万人に増えると予想されている。一方でエイズによって毎年約44万人が死んでいくことになる。
アジアの経済的な繁栄も、エイズの流行に対し最も脆弱(ぜいじゃく)な立場に置かれている人々の助けにはなっていない。感染のリスクが低いとされる集団を含めても、HIV陽性者は健康に関する基本的な権利すら否定されている。
エイズの流行を封じ込め、支援が必要な人を助けることはわずかな投資で可能であるというのに、これは非常に嘆かわしい事態である。国連が支援する新しい報告書「アジアのエイズ再定義:効果的な対策を作る」は、予防対策について、年間で人口1人当たり30セントの投資があれば、HIV感染の流行の拡大を止め、縮小に転じることができると指摘している。これは毎年20万人の命が救えるということでもある。
アジア地域にはこの野心的で、多くの人の命を救うことのできる任務を遂行するだけの資金も技術も能力もあることは分かっている。アジアの成長著しい経済は何百万もの人を束縛から自由にした。多くの国が、21世紀をよりよい世界にするためのわれわれの共通の目標であるミレニアム開発目標(MDGs)の達成に向けて進んでいる。
しかし、効果的な対策をとることを可能にしているまさにその自らの繁栄も、われわれがいま行動しなければ危機にさらされることになる。HIVの感染がどんどん広がって、エイズ対策のコストがかつてないほどに大きくなり、経済成長も社会的な活力も崩壊させてしまうほどエイズの流行が深刻化する悲惨な悪循環のサイクルに入り込むおそれがあるのだ。
重大な脅威に直面したときのアジアの行動力は、過去の経験が証明している。5年前には重症急性呼吸器症候群(SARS)の流行で、私たち自身がその能力を目撃している。生命を救うという計り知れない価値に加え、いま行動することは大きな経済効果をもたらすことにもなる。いまHIV感染の予防に1ドル費やせば、その投資は将来の8ドル分の医療費の節約になると報告書は指摘している。
エイズの流行にわれわれが取り組むのはお金のためだけではない。何よりも人々のためだ。エイズにまつわる偏見は病気そのものよりひどいことがある。多くの人から基本的な人権と医療の機会を奪い、尊厳を保って生きていくことを困難にし、HIV検査を受けることも阻止している。
国連事務総長として、最も元気づけられた経験のひとつは、HIV陽性の国連職員組織「UN+」との会合だった。彼らの勇気と専門能力は、エイズの流行に対する新たな、そして価値のある認識を与えてくれた。自らの命について率直に語るのを聞き、世界中、とりわけアジアのHIV陽性者がしばしば受けている差別に対しては恥ずかしく思った。苦痛に満ちた教訓であるかもしれないが、私はそれを大切にしており、次に訪れるときにはHIV陽性者のニーズに対応している施設、あるいは組織を訪問したいと思っている。
2に続きます。
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