朝P、日本企業の「国際化」を喜ぶ 1
投稿者: jgeilsbandfreak 投稿日時: 2010/03/15 09:13 投稿番号: [9451 / 10735]
舞台は世界、国籍問わぬ
人材採用
溶け合う―アジア・日本(2)2010年2月20日
■語学、事業の戦力
「社員の国籍は、私には関係ない。必要なのは語学力とやる気。だから、韓国まで面接に来たんです」
厳しく冷え込んだ1月末の朝。韓国中部の大田市にあるビルの会議室で、福岡県新宮町の中小企業社長、篠原統(おさむ)さん(68)が語り始めた。スーツ姿の4人の地元大学生が緊張気味にうなずく。
篠原さんが社長の第一施設工業は、半導体や液晶パネル工場のクリーンルームで、ほこりなどを防ぎながら部品を運ぶ搬送装置が主力。日本や韓国、台湾などの電機メーカーを顧客に日本やアジアで圧倒的なシェアを持ち、売り上げの6〜7割が海外だ。
海外展開を支えるのは、約80人の社員の2割を占める外国人。この日の面接は本社で装置の設計に携わり、韓国企業との事業でも活躍できる人材が目当てで、社長が自ら一人で出向いた。「君たちの先輩も熱心だ。韓国の現場は私がやる、と言えるようになってほしい」
2日後、ソウル近郊の仁川空港に「先輩」の一人が姿をみせた。設計担当の韓国人社員、李昌席さん(28)だ。韓国での面接を経て2007年に入社。日中韓の3カ国語を話す。すでに欠かせない戦力で、「昨年は半分が韓国や台湾などへの出張」。今回は韓国メーカーの工場で装置のテストなどに立ち会う。
同社の外国人社員は韓国や中国、台湾、タイと出身が多彩で、日本留学の経験者も多い。「特別待遇も差別も一切なし」との方針の下、設計から調達、営業など一線で日本人と同じように働く。
日本人2人と中国人2人が机を並べる購買課。「仕様は合ってますか?」と、勢いのある上海語が響く。担当課長で上海出身の何剣剛さん(37)が、中国の商社と電話で話していた。すぐ横では韓国語。中国東北部の延吉出身で朝鮮族の李海燕さん(33)が「図面を送ります」と、韓国企業と交渉を進めている。
2人とも日本企業との電話では、一転してよどみのない日本語になる。日本人の同僚との会話は博多弁交じり。めまぐるしい多言語空間も、「何も特別だとは思わなくなりましたねえ」と日本人社員は話す。
福岡の大学を卒業し、02年に入社した何さんは、ほぼ一貫して部品や資材などの調達を担当してきた。中国にもたびたび出張し、取引先の開拓や商談に駆け回る。「何より居心地がいいのは、外国人扱いが全然ないことです」。そう言って、笑顔を見せた。
同社が外国人の採用を始めたのは90年代末から。ちょうど、韓国企業との取引が増え始めたころだ。
技術を説明するにも通訳経由ではうまく伝わらない。もどかしさが募るなか、言葉や現地の商習慣に通じ、自社の業務や技術にも明るい社員がいれば「取引相手も安心し、信頼が深まる。長いつきあいにもつながる」と考えた。
文化の違いなどから、外国人採用に二の足を踏む企業は今も多い。篠原さんも初めは不安が尽きなかったが、日本語が日々うまくなり、同僚にも溶け込んで働く姿を見て、取り越し苦労と分かった。
とはいえ、そこはやはり外国人。社長室の扉を常に開けてまめに話しかけたり、外国人社員を誘って定期的に焼き肉を食べたりと、細かい目配りは欠かさない。
韓国、台湾に加え、今後の主戦場は中国と見込む。アジアからの採用を増やすのはもはや「必然の流れ」で、外国人比率は将来、5割程度に高めることも視野に入れる。
育てた人材が退社し、母国で同じような会社を始める可能性もあるが、「そうなれば提携して事業が広げられる」とプラスに考える。
「日本人がいらないわけじゃない。市場が広がり、会社が成長すれば、優秀な人材なら国籍を問わず増やせる」と篠原さん。1月末に韓国で面接した学生は、4人のうち3人の採用が決まった。
2に続きます。
■語学、事業の戦力
「社員の国籍は、私には関係ない。必要なのは語学力とやる気。だから、韓国まで面接に来たんです」
厳しく冷え込んだ1月末の朝。韓国中部の大田市にあるビルの会議室で、福岡県新宮町の中小企業社長、篠原統(おさむ)さん(68)が語り始めた。スーツ姿の4人の地元大学生が緊張気味にうなずく。
篠原さんが社長の第一施設工業は、半導体や液晶パネル工場のクリーンルームで、ほこりなどを防ぎながら部品を運ぶ搬送装置が主力。日本や韓国、台湾などの電機メーカーを顧客に日本やアジアで圧倒的なシェアを持ち、売り上げの6〜7割が海外だ。
海外展開を支えるのは、約80人の社員の2割を占める外国人。この日の面接は本社で装置の設計に携わり、韓国企業との事業でも活躍できる人材が目当てで、社長が自ら一人で出向いた。「君たちの先輩も熱心だ。韓国の現場は私がやる、と言えるようになってほしい」
2日後、ソウル近郊の仁川空港に「先輩」の一人が姿をみせた。設計担当の韓国人社員、李昌席さん(28)だ。韓国での面接を経て2007年に入社。日中韓の3カ国語を話す。すでに欠かせない戦力で、「昨年は半分が韓国や台湾などへの出張」。今回は韓国メーカーの工場で装置のテストなどに立ち会う。
同社の外国人社員は韓国や中国、台湾、タイと出身が多彩で、日本留学の経験者も多い。「特別待遇も差別も一切なし」との方針の下、設計から調達、営業など一線で日本人と同じように働く。
日本人2人と中国人2人が机を並べる購買課。「仕様は合ってますか?」と、勢いのある上海語が響く。担当課長で上海出身の何剣剛さん(37)が、中国の商社と電話で話していた。すぐ横では韓国語。中国東北部の延吉出身で朝鮮族の李海燕さん(33)が「図面を送ります」と、韓国企業と交渉を進めている。
2人とも日本企業との電話では、一転してよどみのない日本語になる。日本人の同僚との会話は博多弁交じり。めまぐるしい多言語空間も、「何も特別だとは思わなくなりましたねえ」と日本人社員は話す。
福岡の大学を卒業し、02年に入社した何さんは、ほぼ一貫して部品や資材などの調達を担当してきた。中国にもたびたび出張し、取引先の開拓や商談に駆け回る。「何より居心地がいいのは、外国人扱いが全然ないことです」。そう言って、笑顔を見せた。
同社が外国人の採用を始めたのは90年代末から。ちょうど、韓国企業との取引が増え始めたころだ。
技術を説明するにも通訳経由ではうまく伝わらない。もどかしさが募るなか、言葉や現地の商習慣に通じ、自社の業務や技術にも明るい社員がいれば「取引相手も安心し、信頼が深まる。長いつきあいにもつながる」と考えた。
文化の違いなどから、外国人採用に二の足を踏む企業は今も多い。篠原さんも初めは不安が尽きなかったが、日本語が日々うまくなり、同僚にも溶け込んで働く姿を見て、取り越し苦労と分かった。
とはいえ、そこはやはり外国人。社長室の扉を常に開けてまめに話しかけたり、外国人社員を誘って定期的に焼き肉を食べたりと、細かい目配りは欠かさない。
韓国、台湾に加え、今後の主戦場は中国と見込む。アジアからの採用を増やすのはもはや「必然の流れ」で、外国人比率は将来、5割程度に高めることも視野に入れる。
育てた人材が退社し、母国で同じような会社を始める可能性もあるが、「そうなれば提携して事業が広げられる」とプラスに考える。
「日本人がいらないわけじゃない。市場が広がり、会社が成長すれば、優秀な人材なら国籍を問わず増やせる」と篠原さん。1月末に韓国で面接した学生は、4人のうち3人の採用が決まった。
2に続きます。
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