西日本新聞、空港外資規制を憂う
投稿者: jgeilsbandfreak 投稿日時: 2008/02/07 08:11 投稿番号: [6548 / 10735]
どこが国益に反するのか
空港外資規制
空港整備法の改正作業が難航している。国土交通省は空港運営会社への外資規制導入を目指しているが、政府・与党内から反対が相次いでいるためだ。
国交省の改正法案が規制の対象としているのは、2009年度以降に株式を上場する成田国際空港会社や、羽田空港などの主要施設運営会社である。外資の株式保有割合を議決権ベースで3分の1未満に抑えるというのが規制の内容だ。
冬柴鉄三国交相は「代替性のないわが国の重要な空港だ。特定の外資に支配されるのは国益に反する」と、その理由を述べている。
近年、世界各国の金融市場で転売益や高額配当を見込んで投資するファンドが存在感を高めている。産油国や中国などの新興国が出資する政府系ファンドの投資も活発だ。
利益を重視するファンドが株主として発言権を強め、着陸料の値上げなどを招けば利用者の負担が増す。外国政府が運営するファンドなどが経営権を握れば、安全保障上の問題も起きかねない。こうした懸念が国交省内には根強い。
だが、少子高齢化が進むわが国経済が成長を維持するには、外資による対日投資拡大が必要であることも忘れてはなるまい。政府は国内総生産(GDP)の3%程度にとどまっている海外から日本への直接投資残高を2010年までに5%に高める目標を掲げている。
空港外資規制はこれに逆行する、というのが反対論だ。経済成長戦略のまとめ役である大田弘子経済財政担当相や金融市場活性化を進める渡辺喜美金融担当相らが「日本の市場は閉鎖的だという誤ったメッセージを海外に伝えることになる」と反対するのも、うなずける。
与党内からは「国交省の本音は、上場後も天下り先を確保するために影響力を残すことだ」との声も聞かれ、反対論を勢いづかせてもいる。
今回の論議で、外資を過度に特別視することがないよう望みたい。利益を重視するのは外資に限ったことではなく、国内のファンドも同じである。
外為法は、国の安全保障や公の秩序維持に支障が出る恐れがある場合、政府が出資や買収の中止を命令することができる、と定めている。不安が残るなら法律を改正し、万一の場合は国に協力するよう義務付けることも可能だろう。
肝心なのは、冬柴国交相が言う「国益に反する」の中身ではないだろうか。「省益」のためでは、と勘繰られるのは不本意だろう。具体的に、どのようなケースで国益上の問題が生じるのか。国交相は分かりやすく説明すべきだ。
この問題は閣僚間の対立が激しいため、首相官邸の調整に委ねられる可能性が大きい。1月の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で「市場開放努力を一層進める」と約束した福田康夫首相の本気度も試されそうだ。
=2008/02/07付 西日本新聞朝刊=
2008年02月07日00時02分
>冬柴国交相が言う「国益に反する」の中身
冬柴が「国益」を語るのか!(絶句)
空港整備法の改正作業が難航している。国土交通省は空港運営会社への外資規制導入を目指しているが、政府・与党内から反対が相次いでいるためだ。
国交省の改正法案が規制の対象としているのは、2009年度以降に株式を上場する成田国際空港会社や、羽田空港などの主要施設運営会社である。外資の株式保有割合を議決権ベースで3分の1未満に抑えるというのが規制の内容だ。
冬柴鉄三国交相は「代替性のないわが国の重要な空港だ。特定の外資に支配されるのは国益に反する」と、その理由を述べている。
近年、世界各国の金融市場で転売益や高額配当を見込んで投資するファンドが存在感を高めている。産油国や中国などの新興国が出資する政府系ファンドの投資も活発だ。
利益を重視するファンドが株主として発言権を強め、着陸料の値上げなどを招けば利用者の負担が増す。外国政府が運営するファンドなどが経営権を握れば、安全保障上の問題も起きかねない。こうした懸念が国交省内には根強い。
だが、少子高齢化が進むわが国経済が成長を維持するには、外資による対日投資拡大が必要であることも忘れてはなるまい。政府は国内総生産(GDP)の3%程度にとどまっている海外から日本への直接投資残高を2010年までに5%に高める目標を掲げている。
空港外資規制はこれに逆行する、というのが反対論だ。経済成長戦略のまとめ役である大田弘子経済財政担当相や金融市場活性化を進める渡辺喜美金融担当相らが「日本の市場は閉鎖的だという誤ったメッセージを海外に伝えることになる」と反対するのも、うなずける。
与党内からは「国交省の本音は、上場後も天下り先を確保するために影響力を残すことだ」との声も聞かれ、反対論を勢いづかせてもいる。
今回の論議で、外資を過度に特別視することがないよう望みたい。利益を重視するのは外資に限ったことではなく、国内のファンドも同じである。
外為法は、国の安全保障や公の秩序維持に支障が出る恐れがある場合、政府が出資や買収の中止を命令することができる、と定めている。不安が残るなら法律を改正し、万一の場合は国に協力するよう義務付けることも可能だろう。
肝心なのは、冬柴国交相が言う「国益に反する」の中身ではないだろうか。「省益」のためでは、と勘繰られるのは不本意だろう。具体的に、どのようなケースで国益上の問題が生じるのか。国交相は分かりやすく説明すべきだ。
この問題は閣僚間の対立が激しいため、首相官邸の調整に委ねられる可能性が大きい。1月の世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で「市場開放努力を一層進める」と約束した福田康夫首相の本気度も試されそうだ。
=2008/02/07付 西日本新聞朝刊=
2008年02月07日00時02分
>冬柴国交相が言う「国益に反する」の中身
冬柴が「国益」を語るのか!(絶句)
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