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イ・スンボク君の家族のこと

投稿者: jgeilsbandfreek 投稿日時: 2006/12/12 08:15 投稿番号: [3691 / 10735]
記事入力 : 2006/12/12 08:01

【社説】イ・スンボク君家族の墓前でむせび泣いた老兵たち

  今月9日、約40人の老兵が江原道平昌郡龍坪面路洞里にある4基の墓を訪れた。墓と墓標は雪で覆われていた。そこで老兵たちは頭を垂れた。8年前から故人たちの命日には欠かさず行われてきた行事だったが、この日は墓参りには特別な意味があった。

  38年前のこの日、江原道の山奥のある民家に現れた北朝鮮軍の特殊部隊は、それぞれ9才、7才、4才の子どもとその母親の4人を無惨に殺害した。

  この家族の悲劇は、刃物で刺され壁に投げつけられ、頭を割られて死んだだけでは終わらなかった。9才だったイ・スンボク君が死ぬ前に言った「共産党は嫌いです」という言葉が、30年後にこの家族に第2の悲劇を作り出した。

  新しい政権に便乗した、いわゆる「進歩勢力」は、この子どもの話が「ねつ造」だと非難し、テレビがこうした主張を拡散させ、無惨に殺された故人たちと、かろうじて命をとりとめた家族の胸に耐えがたい苦しみをもたらした。これを見た老兵たちは、権力と時流に乗って「白」をも「黒」に変えてしまう勢力の横暴を見かね、イ・スンボク君家族の墓の世話に乗り出した。

  先月24日、大法院(最高裁判所)がイ・スンボク君が「共産党は嫌いです」と話したのは事実だったと認定したことで、今回の命日に参加した老兵たちの表情にも穏やかさが感じられた。老兵たちは墓前で「全てを忘れ、安らかに眠ってください」と故人たちを慰労した。

  考えてみると、9才の子どもが「共産党は嫌いだ」と話したという事実がなければ、韓国の進歩勢力がこの家族の悲劇に関心を持つことすらなかっただろう。ねつ造を主張した中心人物の1人はある雑誌に「この話のせいで、韓国の市民たちは共産主義者が野蛮だと考えるようになった」と自身の胸の内を打ち明けた。

  彼らには最初から、何が真実かなどどうでもよかった。どうすれば自分たちが信奉する理念を広めるのに役立つことができるかという考えしかなかったのだ。そのため、当事者家族の悲劇には目を向けず、「共産党は嫌いです」という9才の子どもが発した言葉が受け入れられないからと、この事実にありとあらゆる攻撃を仕掛けては「ねつ造」という烙印(らくいん)を押した。

  この家族の墓を訪れた老兵のうち、最年少は68才だった。ここに韓国社会の断絶と空白を見る。イ・スンボク君家族を思う人たちは、なぜ70代・80代の老兵たちしかいないのか。

  現在、教師がイ・スンボク君家族の話を生徒たちに聞かせたという話は聞いたことがない。代わりに聞こえてくるのは、教師が中学校の全校生徒を引率して「パルチザン追慕祭」に参加していたといった話だ。これが今の韓国社会の現実だ。

朝鮮日報/朝鮮日報JNS


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