朝鮮を笑う

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斜め上の雲 87

投稿者: toapanlang 投稿日時: 2006/10/11 01:34 投稿番号: [1826 / 2847]
  当局による「マリサン」回復の決定について、新聞投書などで反論が出されたのである。それによると、古い文献では「摩利山」「摩尼山」ともに使用されており、べつに日帝が強制して変更したのではなかったという。
  そのため地元でも両者が併用されているのだが、「摩利山」派が、歴史立てなおし運動の反日情緒に便乗して当局をうごかそうとしたのであった。
  反日というお題目の前には、たいていのことが疑問もなく通るという好例であろう。

  ことばということでいえば、日本語追放運動があった。
  日本が近代文明を朝鮮に持ちこんだため、現代の韓国にも日本語の影響が大きい。たとえば、「アシバ」「バラシ」「シアゲ」「オヤジ」といった建築用語である。
  この年にはソウルのある建設会社が、建築現場にのこる日本語を追放してウリマルにかえようとする運動を展開した。オヤジは責任者、バラシは解体、シアゲは終わり手直し、といったふうに言いかえようとして、現場の入口に言いかえ一覧表をあげるなど教育につとめたというのである。
  もちろん、マスコミはこぞってこれをたたえた。
  しかし、オチはきちんとついた。このあたりが韓国らしいといえる。

  じつに珍妙なことに、十年後にふたたび言いかえ運動がもりあがったのである。

  二〇〇五年九月、大韓建設団体総連合会は、先進建設文化の早期定着と建設産業に好印象をあたえるためと称して建設用語を韓国語に言いかえる運動を展開したのである。かれらは、三百九十二個の建設用語を韓国語にした用語集を二万七千五百冊、広報用のステッカーを二万五千枚用意して配布した。
  いったい十年前の運動の成果はどこへいったのか。それを知る者もなく、またそれを問う者もいなかった。
  漢字の廃止については擱(お)くとしても、すでに韓国社会の基盤に入りこんでいる日本語を追放しようという行為は、じつに実りのないことであるというしかないが、どうやら、十年後にもおなじ運動がもりあがるということだけはいえそうである。

  ついでながらいうと、日本は幕末から明治にかけて西洋の文物を多くとり入れことばを翻訳するなかで、古い漢語に新しい意味をあたえ、あるいは新語を造語したのだが、朝鮮ばかりでなく支那もその恩恵にあずかった。「文化」「社会」「自由」といった漢語がそれである。
  国民党との内戦に勝利した毛沢東は、「中華人民共和国」という国号をさだめるさい、「中華」以外はすべて日本製のことばであることに苦笑したという。しかし、だからといって使用せず追放するというまねはしなかった。実事求是にふさわしい姿勢であろう。その後も中国語には日本製の漢語がおおく使われるようになった。
  日本はそれらのことばをつくることで、二千年のあいだ東アジア世界の共通言語であった漢字にあたらしい生命を吹きこみ、中華文明に恩がえしをしたということはいっていいであろう。
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